2018/03/14

本物の調味料が大好きな筆者が、日本の伝統調味料をお伝えするコラム
〜お酢の歴史と発酵について〜

前回のコラムでは、お酢の性質と働きについてお話しました。お酢は、お肉や魚介など動物性
タンパク質の分解を促してくれる働きもあるので、ぜひ料理にとりいれてほしい調味料です。
今回は、お酢の歴史と発酵についてお伝えします。

お酢の起源

お酢は世界中、原料や製法によって様々な種類にわかれ、その数なんと4000種類!歴史は古く、紀元前5000年前、バビロニアで干しブドウやなつめやしからお酢が造られたという記録があります。旧約聖書の中にもお酢と思われる飲み物の話が登場します。古代ギシリャの医師ヒポクラテスが、病人にお酢を飲むようにすすめていたという話、中国でも昔から漢方薬として飲まれてきました。歴史的にも身体にいいものとしてお酢を利用していたのですね。

アルコール発酵と酢酸発酵

遥か昔、神前に供えたお酒に偶然に酢酸菌が付着し、お酢が誕生したといわれています。お酢は「糖分があるものは全て原料になる」と言われており、世界各国の穀物、果実、はちみつなどからも造られています。例えば、我々日本人に身近な米酢の製法は・・・蒸した(炊いた)お米のでんぷん質を麹菌が分解し、糖をつくります。次に酵母菌がその糖分をエサにしてアルコール発酵がはじまります。そのアルコールをエサにするのが酢酸菌で、アルコールをお酢に変化させます。それが熟成してお酢ができあがります。(お米が日本酒になり、米酢になるイメージです)これは果実酢でも他の穀物酢でも一緒で、お酢をつくるためには、微生物の働きによるアルコール発酵と酢酸発酵という、“二度の発酵”が必要なんですね。微生物の働きのおかげで、私たちは酢豚も酢の物もマリネも食べることができています。

お酢の語源

さて、この「酢」という字、お酒と同じ「酉」がつきます。「お酒から作った」からという説、お酢をお酒だと思って飲んだら余りの酸っぱさに口を窄めた(すぼめた)からお酢という字になったとも。また、中国語の醋は、酒が日数を重ねたという意味からきています。英語では、お酢はビネガー【vinegar】と書きますが、これはフランス語の【vinaigre】からきており、語源は【vinワイン+aigre酸っぱい】です。

世界各地の語源からみても、お酢の醸造には、お酒への発酵過程があるということがわかります。お酒あるところにお酢あり。それは、発酵という不思議な微生物の世界。目に見えない菌に感謝です♡

市販の安いお酢などは、自然発酵ではなく、工業的に作られた醸造アルコールなどを使うこともあります。お酢は身体のために必要な調味料。あまり安価ではなく、伝統製法でつくられている、適正価格のものを選んでほしいです。味も深くまろやかで、酸味がきつくなくおいしいです。

詳しくは、次回以降「お酢の選び方。種類と製造方法」でお話しします。

医食同源を学ぶ
薬膳&マクロビオティックedu+u kitchen 講師Kyoko


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