教えて!正しい食のお話 vol.28

    本物の食材を求めて。日本の伝統調味料をお伝えするコラム
    『ワインビネガーとバルサミコ酢の違い』

    前回のコラムでは、日本人になじみの米酢や中国の黒酢、香酢など、穀物が原料の様々なお酢の違いをご紹介しました。

    ワインビネガーとバルサミコ酢違い

    香港では世界各国の色々なお酢が手に入ります。種類の多さに、どれを選ぼうかまよってしまいますね。皆さんはどのように使い分けをしていらっしゃいますか?
    バルサミコ酢とワインビネガーについて、生徒さんから質問されることがあります。この2つは果実酢に分類されます。原料は同じぶどうでつくられた果実酢ですが、ぶどうを煮詰めて酢酸発酵させるか、ワインベースで酢酸発酵をさせるか、大きな違いは製法にありす。

    【ワインビネガー】
    フランスやイタリア、ドイツでもつくられており、欧米では酢といえばワインビネガーをさします。ワインビネガーの製法は、搾ったブドウの果実にワイン酵母を加え、ワインもろみを醸造しアルコール発酵した後に、酢酸菌を加え樽の中で発酵させていきます。このワインビネガーにワインをつぎ足して熟成を繰り返していきます。日本の米酢などとよく似た製法です。
    味わいは酸味が強めです。ワイン同様赤と白がありますが、白ワインビネガーは、くせがなくフルーティな香りであっさりしているため、米酢の代わりにも使用できます。
    ワインビネガーはバルサミコ酢と違い、発酵が完了すれば完成で熟成期間をもちませんが、中でも高級なワインビネガーは、上質のワインを酢酸発酵させ長期熟成させているものもあり、なかなか手に入りにくいものとなっています。

    【バルサミコ酢】
    バルサミコとはイタリア語で「芳香性がある」という意味のとおり、香りと風味と酸味を楽しむお酢です。市販されているバルサミコ酢の中でも、イタリアのロマーニャ州のモデナとエミリア地区で作られたもので、最低でも12年以上熟成されたものが、伝統的なバルサミコ酢(アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ)となり、イタリア政府の品質保護委員会によってDOP (原産地管理呼称法)認定されています。
    伝統製法では、ブドウの果実を圧搾して、その果汁を半分近くまで煮詰め濃縮液をつくります。その後、澱を取り除き、木の樽で酵母発酵と酢酸発酵を同時にはじめ熟成させていきます。自然に熟成する過程で、蒸散して量が減っていくために、異なる木材(オーク・クリ・サクラ・クワなど)の樽を段々小さいものに移し替えながら、最低でも12年以上熟成させていきます。
    伝統製法のバルサミコ酢は生産量が少なく貴重です。50年や100年ものもあり、大変高価なものとなっています。一般に普及しているバルサミコ酢(アチェート・バルサミコ)は、ぶどう濃縮液やワインビネガーをいれてアルコール発酵、酢酸発酵を促し、場合によりカラメル色素を加えたものもありますので、ラベルをチェックしましょうね。

    教室でも、速醸、5年、8年、12年、15年とテイスティングしましたが、15年物の味の深みと濃厚なコクは感動でした。香港は日本よりもバルサミコ酢の種類が多いので、ぜひ色々試してみてくださいね。日本へのお土産に買っても喜ばれるのでおすすめです。

    幸せは健康から~ 薬膳マクロビオティック教室 野菜の健康料理人 KYOKO Shindai

    教室では料理+考える力も大切にしています。薬膳、マクロビオティック、栄養学、生理学、腸内環境、ローフードなど多角的視点で、体調・体質・季節にあわせた食材の選び方や調理法を学びます。
    毎日のごはんは、未来の自分の身体をつくります。だからこそ安心な素材・調味料でシンプルにおいしく料理しましょう。


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