教えて!正しい食のお話 vol.29

    本物の食材を求めて。日本の伝統調味料をお伝えするコラム
    『お酢の働き』

     前回のコラムでは、ワインビネガーとバルサミコ酢の違いについてお話ししました。同じ葡萄を使っていても、発酵方法により違いがある。その奥深さが面白いですね。
    今回は、お酢の身体への働きについて考えてみましょう。

    お酢はアルカリ食品

    お酢と言えばすっぱい!という酸味。この酸味は、主成分である酢酸、クエン酸、りんご酸、酒石酸など様々な有機酸によるものです。
    酸味があるから酸性の食品と思われそうですが、体内に入るとアルカリ性に変わるのでアルカリ性食品に分類されます。お肉や牛乳、チーズ、卵、砂糖、穀類などは、身体を酸性に傾ける酸性食品。おいしいものばかりですね(笑)酸性食品を摂りすぎると、骨が弱くなる、尿酸値が高くなる、免疫が落ちやすくなるなど様々な不調がでてきます。おいしいものが好きな人ほど、お酢を上手に料理に摂りいれましょう。

    お酢はアルカリ食品

    【疲労回復に有効】
     お酢に含まれる有機酸は、疲れた身体をより早く通常の状態にもどすために、エネルギーを生み出す働きをサポートしてくれます。ビタミンB1とともに摂取するとより効果的です。

    【血液がスムーズに】
     お酢には血液成分がドロドロに固まるのを解消する効果があります。血液を薄くする作用もあるため、適量を摂取しましょう。

    【殺菌作用】
     お酢には殺菌作用があるため、食中毒予防におススメ。昔からお酢で魚を〆て保存食にしたり活用されてきました。殺菌パワーの理由は、主成分酢酸のPH値の低さです。一般的にPHが低いと多くの菌が死滅するといわれています。また、殺菌力だけではなく、菌の繁殖を抑える力もあります。昔は冷蔵庫がなかったので、保存食として郷土料理に押し寿司などが多いのも納得ですね。
    また、体の中では、腸内の悪玉菌を減らしてくれます。またお酢にふくまれているグルコン酸は善玉菌が大好きなエサ。腸内環境が改善されます。また唾液もともにでるので、唾液の抗菌力もプラスされます。料理に使用すると、細菌の増殖を抑え腐敗を防いでくれます。

    【痛風対策に】
     痛風は、体内で合成される尿酸と排出する尿酸のアンバランスさがおこします。血中の尿酸濃度が高くなり、身体にたまった尿酸が関節液の中で沈着結晶化することで痛みをおこします。尿酸の原因となる食べ物の除去も必要ですが、尿をアルカリ性にもっていくことで、痛風のもととなる尿酸を尿中に溶かし排出しやすくなります。

    【ミネラルの吸収をサポート】
     からだを調整するために必要なミネラルは、非常に吸収しにくく、不足しやすくなります。お酢に含まれるクエン酸を摂取することで、体内で吸収されやすい形に変え、腸からの吸収が高まります。

    他にも食欲増進効果血中の脂質抑制など、身体へ様々な有効な働きの多いお酢。お肉や卵、乳製品、ラーメンなどの高カロリーのものが大好きな方にはお酢はおすすめです。ただし、お酢を直接飲むのは、胃壁を荒らすなどの影響もあるので気をつけましょう。

    マクロビオティックでは、食材を陰陽で考えます。お酢は陰性、身体をゆるめて冷やしやすい性質をもつ調味料と考えます。お肉などの分解にも有効なので、中華や焼き肉などが多い人、身体に熱がこもっている人、夏の暑い時に酢の物などに使うとよいでしょう。


    ~毎日のごはんが、未来の自分をつくる~
    薬膳マクロビオティック教室 野菜の健康料理人 KYOKO Shindai

    教室では料理+考える力も大切にしています。薬膳、マクロビオティック、栄養学、生理学、腸内環境、ローフードなど多角的視点で、体調・体質・季節にあわせた食材の選び方や調理法を学びます。


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