2016/09/15

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本物の調味料が大好きな筆者が、 日本の伝統調味料をお伝えするコラム。 今回はお味噌の解毒力。

お味噌の優れた効果~解毒力!

お味噌は「大豆、塩、麹(こうじ)」この3つにお水というシンプルな素材からできています。この麹が、米からつくられた米麹なら米味噌、麦麹なら麦味噌、大豆麹なら豆味噌(八丁味噌)となります。

大豆ってカラダにいいの?

お味噌には身体に優れた効能があり、特にアルコールやニコチン、薬などの化学物質への解毒力は着目すべきところです。前号でも記載しましたが、お味噌には良質の植物タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富で、解毒の臓器でもある肝臓の働きを高めてくれる栄養素もたくさん含まれています。
またお味噌の微生物による働きで、腸内細菌の中でも善玉菌が増え、腸内環境を整えてくれます。お味噌の微生物は、乳酸菌や酵母菌など一六〇種類以上! 発酵による微生物の繁殖の過程で、アミノ酸やビタミンなど、さまざまな栄養素や有効成分を作ってくれています。この微生物の多種多様な働きにより、アルコールなど、身体に有毒となるさまざまなものを分解してくれるのです。

お味噌汁で医者いらず

また、お味噌汁は国立がんセンターの調査でもがん予防に効果があるとのデータもあり、他にも脳卒中や糖尿病、アレルギーなど、身体の不調全般にもおすすめ。病気の予防にもぜひ毎日飲みたいものですね。

余談ですが、1986年、凄惨な原発事故がチェルノブイリで起こりました。放射能の解毒にはお味噌が有効であるとして、日本からEUへ輸出されました。ただ残念なことに伝統製法できちんと発酵されたお味噌ではなかっただけに、効果のほどはわからないといわれていますが、それだけ世界的にもお味噌の効能が注目されたのです。日本でもまだ原発事故は解決しておらず、香港でも大気汚染などの問題があるだけに、毎日のお味噌汁で解毒力を高める必要があると教室では考えています。

毎日のお味噌汁は、季節のお野菜とともに1日2杯!

お味噌汁の塩分が気になるという方もいらっしゃいますが、伝統製法でいいお塩で作られているお味噌であれば問題なし。季節の野菜とともに、季節や体質に合わせたお味噌でいただきましょう(小さいお子様は大人の半分に薄めてください)。

プチネタとして、お子様の発熱時には、白砂糖たっぷりのイオン飲料よりも、冷めたお味噌汁のお汁だけを薄めて飲ませてあげてみてください。熱で消耗したミネラルの補給、食事が喉を通らないときの栄養補給にもなります。生徒さんのお子さんたちも、熱なのにおいしそうに飲んでくれたと言っていました。ぜひお試しを。

身体に有効な素晴らしいお味噌だからこそ、不自然な添加物や化学的処理をされていない、伝統製法で作られたお味噌を選びましょう。

医食同源を学ぶ
薬膳&マクロビオティックedu+u kitchen 講師Kyoko


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