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2026/09/16

アジアで最も長い歴史を誇る、クィアや性的マイノリティーを扱った映画の祭典『第37回香港レズビアン&ゲイ映画祭』(以下、HKLGFF2026)」が今月20日まで開催されています。理解が広まっているように見えつつも、まだまだ偏見や敵意は完全にはなくなっていないというのがLGBTQ+を取り巻く実情。映画を通じて彼らのリアルな物語に触れてみましょう!

第37回を迎えた今回は、作品を愛・笑・思・激・傲・憶という6つの「ムード(感情)」に分類しています。映画祭後半戦で絶対に観ておきたい注目作品は以下の通り!

 

まずは「思 REFLECT」セクションで公開される『Under the Gaze of Night』(公園裡沒有人)。パンデミック下の中国本土を舞台に、夜の公園へ身を寄せるゲイの秘密の交流を捉えた意欲作です。上映後には監督も登壇予定ですので、お楽しみに。

『Under the Gaze of Night』(公園裡沒有人)Photo courtesy of HKLGFF2026

 

『The Mysterious Gaze of the Flamingo』(妖眩惑眾)の舞台は1982年、チリの辺境にある鉱山の町。恐ろしい致死性の感染病の噂が広まり、パニックに陥った人々は生贄を求め、ある家族に目をつけ……。恐怖や偏見がどのように広がっていくのかを描き出す本作品はカンヌ国際映画祭の「ある視点」賞を受賞し、アメリカのアカデミー賞国際長編映画賞部門で、チリ代表として選出されました。

『The Mysterious Gaze of the Flamingo』Photo courtesy of HKLGFF2026

 

「激 THRILL」 セクションでの注目は、カナダ・ファンタジア国際映画祭で話題を呼んだ『No Rest for the Wicked』(我和殭屍有個虐戀)。ホラーに酷烈なクィアの視点を融合させたゴシック・ロマンス作品として異彩を放っています。『Blue Film』(赤裸睪羊) は若いオンライン配信者の男が、謎の客と一夜を共にする密室劇。仮面を剥ぎ取ると、意外な客の正体が判明し……。逃げ場のない空間で互いの傷や秘密を暴き合い、欲望と道徳について観客の倫理観を問う人間ドラマです。

『Blue Film』(赤裸睪羊)Photo courtesy of HKLGFF2026

 

「PRIDE 傲」セクションの『Downtown』(莫疫之交)では80年代のアムステルダムで出会った3人の友人が、32年後、コロナ禍のロックダウンで再会。かつて自分たちが経験したエイズ、そして現代のコロナ禍という2つのパンデミックを振り返ります。非常事態ともいえる時代を生き延びた後、いかに人生を歩み続けるかを問いかける、切なくもハッピーな物語です。

『Downtown』(莫疫之交)Photo courtesy of HKLGFF2026

 

そしてクロージングを飾るのは2つの注目作品。

まずは釜山国際映画祭で優れた独立系映画に贈られるハイライフ・ビジョン大賞を受賞した『男優の虎』(Tiger) 。日本の作品で、GV(ゲイビデオ)男優を目指す中年のマッサージ師が、新宿2丁目でもがきながら孤独に生きる姿を川口高志が演じます。共演は日本のドラマファンにもおなじみの実力派俳優・野波麻帆、遠藤雄弥。

主演の川口高志による上映後のトークイベントも要チェックです!

 

『男優の虎』 (Tiger)Photo courtesy of HKLGFF2026

 

 

もう1本のクロージング作品は、フィリピンの人気漫画を原作とした成人向けアニメーション長編『ZsaZsa Zaturnnah』。東南アジア初のLGBTQ + のスーパーヒーロー、ZsaZsa Zaturnnah が香港のスクリーンに初登場です! もともとは内向的な美容師だった主人公が、隕石によって自信に溢れるスーパーヒロインに変身し、社会に充満するホモフォビア、ヘイト、差別や偏見を打ち倒します! 上映後には、アヴィド・ライオンゴーレン監督と、原作者のカルロ・ヴェルガラがトークに登壇するのでお見逃しなく。

『ZsaZsa Zaturnnah』Photo courtesy of HKLGFF2026

 

9月20日の閉幕まであと数日。性的マイノリティーに関する作品が一堂に集まるレアな機会をどうぞお見逃しなく!


 

第37回香港レズビアン&ゲイ映画祭

開催期間:2026年9月20日まで

会場:以下の3ヶ所で上映が行われます。
Premier Elements: 2/F, ELEMENTS, 1 Austin Road West, Kowloon
Broadway Cinematheque: Prosperous Garden, 3 Public Square Street, Yau Ma Tei, Kowloon
Palace IFC: Podium Level 1, IFC Mall, 8 Finance Street, Central, Hong Kong

上映スケジュール:
HKLGFF2026公式Webサイト( https://www.hklgff.hk  )からどうぞ。

チケット:
上記映画館のWebサイトから、またはHKLGFF2026 公式Webサイトでどうぞ。

 

取材・文:紅磡リンダ(編集部)

(本文では敬称を省略しています。)

 

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