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2025/05/01

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昨年5月に香港で公開されると爆発的ヒットとなり、「往年の香港アクション映画が戻ってきた!」と香港人を賑わせた『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』。興行収入が一億香港ドル(日本円にして約20億円*)を超えた本作品は、第43回香港電影金像奨において14の賞にノミネートされ、そのうち9部門で最優秀賞受賞という快挙を成し遂げました。

本記事は、第43回香港電影金像における『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の受賞に特化していますが、式典全体の様子はこちらの記事をご覧ください。

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の俳優陣、レッドカーペットにて。左から、サップイー(十二少)役のトニー・ウー(胡子彤)氏、チャン・ロッグワン(陳洛軍)役のレイモンド・ラム (林峯)氏、セイジャイ(四仔)役のジャーマン・チョン(張文傑)氏、ソンヤッ(信一)役のテレンス・ラウ(劉俊謙)氏  Ⓒ Hong Kong LEI
ワンガウ(王九)役のフィリップ・ン(伍允龍)氏 。映画の中では悪党だけど、素顔はとても素敵。Ⓒ Hong Kong LEI

別記事でもお伝えした通り、『トワイライト・ウォリアーズ  決戦! 九龍城砦』は、その年に最も優れた映画に与えられる最優秀作品賞を受賞。そして最優秀監督賞にも本作品のソイ・チェン(鄭保瑞) 監督が選ばれました。ソイ・チェン監督は、受賞スピーチで「香港映画人達の力を信じている。香港映画人たちはこれからも香港らしさを持った独特の映画を作り続けるだろう」と熱く語りました。

『トワイライト・ウォリアーズ  決戦! 九龍城砦』のメンバー。レッドカーペットにて。Ⓒ Hong Kong LEI

この二つの賞に加え、撮影賞(鄭兆強氏)、編集賞(張嘉輝氏)、美術賞(麥國強氏、 周世鴻氏)、視覚効果賞(林駿宇氏・馬肇富氏・林嘉樂氏・余國亮氏)、音響効果賞(姚俊軒氏・張文愷氏・杜本立氏)、衣装デザイン&メイクアップ賞(余家安氏・葉嘉茵氏)の最優秀賞受賞、そして……

アクション設計賞には、昨年、Hong Kong LEIのカバーストーリーに登場していただいた我らが谷垣健治さんの最優秀賞受賞もありました! 皆さん、おめでとうございます!

トロフィーを掲げる谷垣健治さん Ⓒ Hong Kong LEI

最優秀アクション設計賞の発表は、谷垣さんの恩師である倉田保昭氏によって行われました。「和製ドラゴン」の愛称を持つ倉田氏は、「わたしが今ここにいるのは香港映画のおかげ。香港のアクション映画は世界一。みんなで応援しましょう!」と言い、79歳とは思えぬ身の軽さでハイキックを披露。会場を大いに盛り上げ、その後、受賞者である谷垣さんの名を読み上げました。

レッドカーペットに倉田氏が登場すると、香港の報道陣から「こんにちは!」「こっち、向いてください!」と日本語が飛び出すほどの人気ぶり。Ⓒ Hong Kong LEI

谷垣さんは、実は2020年にも『レイジング・ファイア』(原題:怒火)でドニー・イェン(甄子丹)氏、谷軒昭氏、李忠志氏らとともに、最優秀アクション設計賞を受賞していますが、単独での受賞は今回が初。

受賞スピーチで谷垣さんは、恩師である倉田氏や香港映画界、本作品制作に関わった全ての人々、コロナ禍での撮影で家に帰れない彼を遠くから支えてくれた奥様、アクション映画作りにおいて多くを教えてくれたドニー・イェン氏らへの謝辞を述べました。子どもの頃から香港アクション映画に憧れ、30年前に「香港映画の中の一人になりたい」と身一つで香港にやってきた彼は、「香港で映画人として認められるようになることを夢に見ていました。今、その夢が叶ったと言えるでしょう」と受賞の喜びを語り、最高の笑顔を見せてくれました。

報道陣から「アクションお願いします!」と言われて、大サービスでポーズをとる谷垣健治さん。Ⓒ Hong Kong LEI

香港や日本でのスマッシュヒットに加え、香港代表作品としてオスカーの国際長編映画賞へ出品され、またカンヌ映画祭のミッドナイトスクリーニングでは上映後拍手が鳴り止まなかったという本作品。スタントはインターナショナル・プレス・アカデミー、スペシャル・アチーヴメント・アワードも受賞しています。

谷垣さんは、受賞後のインタビューで記者に「世界中でこの映画が大成功し、最優秀アクション設計賞を受賞した今の気持は?」と問われると、「ここまで大きな反響があるとは当初予想していなかった。自分たちが一生懸命作り、そして、自分たちが自信を持って『良い』と思い、世に送り出した作品を、世界中の観客の皆さんが同じように『Coolだ!』と思ってくれたことがとてもうれしいです」と答えていました。

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80年代、90年代にわたし達が夢中になった香港アクション映画。大人になった今も、あの頃みたいにワクワクしながら香港アクション映画を見続けたいですし、子ども達にとっても、目をキラキラさせて「かっこいいー!」と興奮しながら見られる作品が、これからもたくさん出てきてほしいですね!

現在、『トワイライト・ウォリアーズ  決戦! 九龍城砦』の日本での興行収入は4億円を超え、日本語吹き替え版上映も日本では楽しめるそうです。もし日本へ帰国する予定がある方は、是非この機会に吹替版でもう一度、いえ、二度、三度、本作を堪能してみてはいかがでしょうか? その際は、ぜひ、こちらの記事もチェックしてから見てくださいね!

*(HK$1 =20JPYで換算;2025年4月現在)

取材・文・写真:小林杏(編集部)

Special Thanks: Hong Kong Film Awards

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