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2025/11/02

こんにちは。香港はやっとベストシーズンに突入しましたね!湿気が少なくなり、カラッとした日が多くなってきました。夏が終わりに近づいた頃、大きなトカゲが目の前の網戸に張り付いていました。初めての事で、じっくり観察したかったのですが、ガラス戸を開けた途端に目にも止まらぬ早さで逃げてしまいました。

その日は、お昼から仕事で外出したのですが、MTRに乗ってから携帯がカバンの中に入っていないことに気がつきました。ゴソゴソとカバンの中を何度ひっくり返しても「ない!」。正面に座っていた女性には、顔色を変えて探し物をしてるわたしが、相当焦っていると映っていたに違いありません。「大変なことになった!」とでも言わんばかりに、大きな目をして、こちらを凝視していました。

実際は家におき忘れていたのですが、1日外で、しかも2つの仕事の約束があり、携帯なく過ごすなんて大変困った状況になりました。でもここから戻って家に取りに行く選択肢はありません。そうなんです。村屋に住んでいると、こういうことが起こった時は簡単には戻れないんです!

村屋に住んでいるほとんどの人は、MTR駅からさらに、ミニバスやら、タクシーで帰宅することになるので、多くの人は自家用車を持っています。我が家は実は車がないので、人には「村屋に住んでいるのに車がないなんて、無謀な! どうやって生活してるの?」とよく言われます。

西貢にあるミニバス専用のバス停(田舎に住む人の大切な足です)

田舎のミニバス状況は、そんなに悪くないのですが、そんなに素晴らしくもありません。我が家は村屋の類では、比較的便利な場所で、ミニバスも異なる行き先の3種類とダブルデッカーが1路線、それぞれが1時間に3〜4本あります。タクシーもそこそこあるので、車の維持費を考えると、バス&タクシーをうまく利用した方が便利です。でも急いでいる時や、約束がある時は、なかなか来ないミニバスにイライラしたり、はたまた満席で乗れないバスが、無常に目の前を通り過ぎていくと、行き場のないイライラの納めどころを見つけるのが大変です。座席数は20席弱程度しかないミニバスは立ち乗り禁止。満席の場合はそこからまた15分とか待たなければならないので、諦めてタクシーになります。

ミニバスの中に貼られたシートベルト着用の警告。しない場合はHK$5000の罰金か3ヶ月の実刑とあります。

ちなみに、ミニバスではシートベルトをしない場合は、罰金が課されることがあります。SNS上では、ミニバスに乗っていたら私服警察のチェックがあり、有無も言わさずHK$5000 (日本円で約10万円)の罰金チケットを切られた! と騒ぎになっていました。真偽はわかりません。あまりの高額にびっくり!

かなり離れた中心街で人と会う約束がある場合は、そんな交通状況を踏まえて出かけるため、大体が、ものすごく早く現地に到着するか、それでも遅れて到着するかということが起こってしまいます。

と言うわけで、村屋生活を始めると、以前よりも余裕を持って出かけるようになったものの、それでも忘れ物をとりに家に帰るという選択は、よっぽどのことがない限りはありません。

あの日は、わたしの携帯人生で初めてと言っていいほどのショックなできごとでしたが、これはもう諦めて携帯のない1日を過ごすしかないと腹を括り、「携帯のないせっかくの貴重な1日を楽しもう」と気分を切り替えました。こういう1日をデトックスデイと言う人もいますが、お陰で考えていたことがまとまったり、ちょっとしたことが閃いたり、普段何気に見ている携帯からの情報に脳がいかに流されてしまっているかが、よくわかりました。何もない時間というものを意識的に取るのはとても大切なことだと思えたのは、わたしにとって、大きな収穫でもありました。

また、出かける準備をしていたある日、前回よりさらに大きなトカゲが網戸に張り付いていました。まるで「今日も出かけるの? 忘れものは〜?」と言っているように。ガラス窓を開けると同時にパッと消え去ってしまいました。今日も気をつけて過ごしましょう。皆様良い1日を!

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