2020/01/12
世界で『ブルース・リー』の名前を知らない人はいないかもしれません。しかし、ブルース・リーが通った小学校がどこにあるかを知る人はそうはいないでしょう。(笑)
今日はブルース・リーがかつて通った尖沙咀にある小学校を中心に、70年前に香港のスーパースターも見たであろう建造物をご紹介します。
MTR佐敦駅のD出口を出ると、すぐ目の前にあるのが1947年に子どものブルース・リーが通った小学校「德信學校(タクサンスクール) 」があります。それはちょうどブルース・リーが子役で出演した1950年制作の映画『ドラゴン スモール・ブラザー (細路祥)』の時期です。
ここは現在も運営されている学校なので、観光客は立ち入り禁止ですが、入り口にはブルース・リーについての情報が看板(1枚目)に書かれています。実は、わざわざ外国からこの看板を観に来るブルース・リーファンもいるそうです。
70年前、子どものブルース・リーが毎日学校に通っている間、どんな風景を見ていたでしょうか。まずは、德信學校から出発しましょう。柯士甸道(オースティンロード)に沿って、カオルーン・ボーリング・グリーンクラブ(Kowloon Bowling Green Club)という建物が見えます。これは1905年スコットランド人によって開かれたプライベートのスポーツクラブで、今でもメンバーを募集していますよ。
もう少し歩いたら、カトリック女子校の「セント・メアリーズ・カノッシアン・カレッジ」に到着します。学校は1900年に設立され、厳選されたお嬢様しか入学できない名門校です。
女子校と同じ建物群に属する、隣接する教会はゴシック様式の「天主堂」です。このピンク色の教会は九龍で最も古いカトリック教会です。先のスポーツクラブ事務所と同じく、1905年に建てられました。
それではここからブルース・リーの母校、德信學校に戻りましょう。途中は私のオススメイタリア料理屋さんがあります。地元の人たちに愛されるイタリア料理屋「チボリ イタリアン レストラン」(Tivoli Italian Restaurant, 130 Austin Rd, Tsim Sha Tsui) は今年40周年記念です。しかも、低価格高評価で知られています。ここは、もし、あなたがインテリアデザインが好きだったら、店内に溢れるほどの情熱的な南ヨーロッパの雰囲気に魅了されるかもしれません。勿論、昔からあるシェフの手作りデザートもぜひ召し上がってください。
子どものブルース・リーが通っていた尖沙咀には古い建物は他に2軒ほどあります。それはブルース・リーの母校德信學校から徒歩5分、ネイザンロードに位置するセント・アンドリュース協会(St. Andrew’s Church)です。英語でミサなどが執り行われる、九龍で最も古いプロテスタントの教会で、2006年UNESCOに貴重文化財を認定されました。
教会の隣は「古物古蹟辦事處」です。「古物古蹟辦事處」は文化財保護や修復を行う政府機関です。
1894年建てられた赤煉瓦建築物は昔イギリス駐在員の子どもたちを教育するために香港に設立された学校で、1991年香港政府に文化財を認定されました。
私が新卒の時、一回だけこの建物に入ったことがあるのですが、素敵なイギリススタイルの階段を上がって、文化財管理に関する仕事の面接を受けました。残念ながら落第しましたが。。。ここでは、毎週金曜日の15:45から17:00まで広東語で無料の見学ツアーを開催しています。興味ある方はぜひ参加してみてください。
歴史建築物があるブルース・リーの母校周辺を散策してみました。子供時代のブルース・リーはいったい、どんな生活を送ったか、ネイザンロードを歩きながら想像したら楽しくなりますね。
最後はネイザンロードに沿って、ビクトリアハーバーへ向かいましょう。アベニュー・オブ・スター(星光大道)で、香港島の美しいスカイラインをバックに、大きなブルース・リー銅像の前で、記念撮影はいかがですか?ブルース・リーが香港の人々にいかに愛されたかを再認識いただけることでしょう。
キリ
日本語教師で旅行作家。特に日本が大好きで年に10回以上は訪れる。著書に『Kiri的東瀛文化觀察手帳』(2017)、『日本一人旅』(2019)がある。香港の誠品商務三聯などの書店で購入可能。
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