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2025/12/07

遺作となった映画「死亡遊戯」のワンシーンから。香港駅中央歩行者トンネルの展示場より ©︎Hong Kong LEI シーンの中に入って写真を撮ることができます。

香港のヒーローで、伝説の格闘家、俳優のブルース・リー(李小龍)の生誕85周年を記念する展示会「ブルース・リー生誕85周年記念展:The Formless Way(形なき道)」が開催中です。香港鉄路(MTRC)とブルース・リー財団、香港文化博物館とのコラボで、中環(セントラル)2ヶ所の展覧会は開催されます。1つは、香港駅中央歩行者トンネル(中環駅とIFCやトンチョンラインをつなぐ通路中間地点広場)で、インタラクティブな特設展示会場です。もう1つは中環駅 J 出口地下1階にあるメインの展示会場で、現在は会期期間が設定されていません。

ブルース・リーは格闘家としてだけではなく、大変な読書家で哲学者でもあったことで知られています。今回は彼の強さの秘密でもある多くの格言や、身体だけではなく精神面もどのように鍛えたか、自分に向き合ったかなどを知ることができます。

▶︎香港駅のリビングアートステージ・ インタラクティブ体験ゾーン(12月8日まで)

香港駅中央歩行者トンネルの展示場より ©︎Hong Kong LEI

こちらは期間限定の特設会場。最終日は12月8日です。ブルース・リーの代表的な動きや哲学的洞察を紹介するインスタレーションや没入型のインタラクティブな体験ができます。この会場は多忙なビジネスマンなどが行き交う常に混雑した場所です。そんな人だからこそ、ぜひ立ち止まって見ていただきたい展示です。

香港駅中央歩行者トンネルの展示場より ©︎Hong Kong LEI

彼はたくさんの格言を残しています。その有名な一部を読むことができます。

「Every man today is the result of his thoughts of yesterday」
今日の自分は昨日の思考からできている。

「If you spend too much time spend thinking about a thing, you’ll never get it done」
物事についてあまりにも多くの時間を費やして考えても、決してそれを成し遂げることはない。

など、自己実現途中の人にとっては、心に刺さる言葉になるかもしれません。

香港駅中央歩行者トンネルの展示場より ©︎Hong Kong LEI

ブルース・リーの哲学的な考えを語っているインタービューを聞くことができるキオスクもあります。

香港駅中央歩行者トンネルの展示場より ©︎Hong Kong LEI

カードがある限り無料で誰もがもらえるのが、彼の格言が書かれたカード。光ったボタンを押すと見本のカードのうちの1枚が出てきます。裏には彼の言葉が書かれてあります。持ち歩いて自分を律しましょう!(笑)

©︎Hong Kong LEI

ブルース・リーの彫像と写真を撮ることも可能です。

さて、十分楽しんだら、もうひとつの展示会場へ向かってみましょう。

©︎Hong Kong LEI

実はこちらの方がメインの展示会場で、地下鉄 中環駅J 出口(地図上右側)です。

©︎Hong Kong LEI

サインや矢印が出ているので迷うことはありません。

©︎Hong Kong LEI

J 出口です。ここをあがります。

▶︎中環駅のJ出口近くのメイン展示会場 テーマ展「MTRでの旅:香港に点在するブルース・リーの足跡をつなぐ」

©︎Hong Kong LEI

展示期間は発表されておらず、常設展示となるようです。ここは「MTRでの旅:香港に点在するブルース・リーの足跡をつなぐ」というテーマで展示されていて、貴重な写真、映画のスチール、ポスター、武道の哲学などの広範なコレクションが展示されています。ブルース・リーの成長の軌跡やアーティストとしての生活の様子、香港との深い関係も見応えたっぷりに紹介されています。

©︎Hong Kong LEI

截拳道(Jeet Kune Do)は、ブルース・リーが創始した武術で、「相手の拳を遮る(截)道(道)」という意味を持ち、また彼の人生哲学でもあります。この道は、機敏さ、柔軟性を必要とし、伝統的なパターンからの脱却を意味しています。ブルース・リーは、力強さと効果的な動きの達成には、不必要な動きをすべて取り除く必要があり、「シンプルさ」が武術の最高レベルを体現すると信じていました。截拳道は、人々が変化の中でバランスを保ち、限界を打破し、内面的な制約を克服することによって自己実現を達成することを促してくれ、また、自分をシンプルに保ち常に調整し続けることで、わたしたち全員が自分の道に気づくことになると言います。

©︎Hong Kong LEI

師であるイップ・マンとの写真。横に書かれているのは、「I am a martial artist by choice, an actor by profession, and I am actualising myself daily to be an Artist of Life」(私は選択によって武道家であり、職業として俳優であり、日々自分を実現させて、人生のアーティストになろうとしている)

©︎Hong Kong LEI

ブルース・リーにとって、武術の実践は戦闘技術を磨くこと以上のものでした。それは主に自己実現のためのものであり、個人の限界を押し広げることを目的としています。武術を自分の内なる自己や、真の潜在能力を映し出す鏡に例えました。彼にとっては、己の真実の探求こそが、人生における最も重要な課題であり、真の成功は外部からの承認を求めるのではなく、自分に忠実であることから生まれると信じていました。

©︎Hong Kong LEI

「使えるものは取り入れ、役に立たないものは拒絶し、特に自分自身の色を加えなさい」

ブルース・リーは、師であるイップ・マンの教えや、自然からの洞察を取り入れ、流動性としなやかさが生活において重要だと信じていました。水の流れを観察することで、彼は行動と思考におけるシンプルさと適応力が、障害を乗り越える助けになることを学びました。また、強風の中で折れずにしなる竹を目の当たりにすることで、しなやかさと柔軟性のバランスの重要性を理解しました。

 

いかがですか? 触りだけのご紹介ですが、本当に胸に刺さる言葉の数々に1回だけの観覧では消化しきれない濃い作りとなっています。これが道すがらで無料で見れるとは! メイン会場は現在のところ会期が設定されていませんので、ぜひお時間ある時にふらっと立ち寄って見てください。もし余裕がある方は、彼の映画を見ていくと香港の今と昔も比べることができるので、より楽しめるでしょう!

©︎Hong Kong LEI

 

Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

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