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2025/12/08

香港とアジアから最新映画を多数紹介し、アジアの映画制作の促進を図る、香港アジア映画祭(香港亞洲電影節・HKAFF)。第22回目となった今年も、大盛況のうちに11月9日に幕を閉じました。

クロージングを飾った2作品『逆転上半場』『ROAD TO VENDETTA』制作スタッフ及び俳優陣 Ⓒ Hong Kong Asian Film Festival

 

クロージングを飾ったのは『逆転上半場』と『ROAD TO VENDETTA』。ともに香港の作品です。

12月25日が公開予定の『逆転上半場』(英題:Pass and Goal)は心温まるスポーツ・コメディー。ジジ・リョン(梁詠琪)演じるのは完璧なルックス、教養を持った大人の女性。人生のいたずらで、豊かな経済力を失ってしまった彼女がひょんなことから子ども達のフットサルのコーチとなり、彼らと共に人生の意味を見出していくというストーリーです。閉会の当日はこの作品のワールドプレミアとも重なり、ジル・ウォン監督(黄柏基)、製作のホー・シンプイ(柯星沛)、キニー・チョン(張潔妮)も登場しました。

さて、ジジ・リョン、ピーター・チャン(注)(陳湛文)、リン・マンロン(凌文龍)、レイチェル・リョン(梁雍婷)など香港映画でおなじみの俳優が勢ぞろいの本作品、鑑賞中に「あれ? この子見たことある!」そう思われる方も多いかもしれません。そう、この作品の中心となっている子役たち、こちらも実力派がそろい踏みなんです。まず『白日青春』で第41回香港アカデミー賞(金像奨)最優秀新人賞を受賞したサハル・ザマン(林諾)、『4拍4家族』での演技で昨年の香港映画金像奨最優秀新人俳優賞にノミネートされたチャン・ノテン(陳諾霆)。そして主演の周衹月(ジャウ・ジーユッ)は現役香港代表のU16で活躍するアスリートです。こんな才能豊かな子どもたちが、逆境を乗り越える感動的な物語を紡ぎ出しているんです。ジル・ウォン監督も「子役たちに芽生えた友情が、映画に予想外の化学反応をもたらした」と子役たちの活躍を大きく評価しています。彼らが起こした化学反応、ぜひ劇場でご覧ください。

注)陳湛文は「チャン・チャームマン」 との表記もあり。

『逆転上半場』製作スタッフ及び俳優陣 Ⓒ Hong Kong Asian Film Festival

 

もう一本のクロージング作品は『ROAD TO VENDETTA』(原題:殺手4)。香港と日本の合作アクション大作で、ロケ地はなんとほぼ日本! 映画内でも、日本語と広東語が絶え間なく交差します。

幼い頃に両親を亡くし、殺し屋として育った青年。ある時、日本のヤクザのボスの殺害依頼を受け、単身日本へ。依頼人は復讐の気持ちに燃える少女。二人の行動はヤクザの怒りを買うところとなり、命を懸けた逃亡が始まるーー。

そんな迫力溢れる本作品は香港の新鋭監督 リョン・コイイン(梁居英)が脚本・監督を務め、マニ・マン(文佩卿)がプロデュースを担当。日本からは本作でゴールデン・ホース・アワード(第62屆金馬獎)最優秀アクションデザイン賞にノミネートされた、坂本浩一監督が参加しています。そして俳優陣も日港のハイブリッド。まずは香港のTVドラマやバラエティー番組ではおなじみの顔、2024年映画『カウントダウン』(原題:焚城)でも演技が光ったジェフリー・ガイ(魏浚笙)。『ROAD TO VENDETTA』は彼の初主演作品となりました。日本からは「日本ブルーリボン新人賞」受賞歴を持つ南沙良、そしておなじみベテラン俳優の竹中直人が出演。脇を固めるチュー・パクヒン(朱栢謙)、ロサ・マリア・ヴェラスコ(韋羅莎)、ラム・イウセン(林耀聲)らの演技も見どころです。本作は12月4日から劇場にお目見え。ジェフリー・ガイ演じるプロの殺し屋と、南沙良演じる復讐に燃える少女の火花散るアクション、是非劇場でご覧ください。

『ROAD TO VENDETTA』制作スタッフ及び俳優陣。Ⓒ Hong Kong Asian Film Festival

魅力的な2作品で幕を閉じた第22回香港アジア映画祭。来年の開催が待ち遠しいですね!

 

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