香港の「楽しい」をいっぱい詰め込んだ情報サイト

2026/06/15

展示コーナーでは歴代のプラスチックの袋を紹介。ミニマルな初期デザインからアイコンパターンへと変遷が見れる。

日本人によって1996年に創業されて以来、香港の人々に質の高い食材を提案し続け、本物志向の顧客に愛される「city’super(シティスーパー)」が、2026年6月、創業30周年の節目を迎えました。

品質にこだわり、高い基準を持つcity’super。30周年記念のために農家さんとは1年以上前から話し合いを重ねてきたと言う30周年のロゴが刻印された静岡県産のクラウンメロンが店頭でわたしたちを迎えてくれました。

実は今回、社長のトーマス・ウー(鄔嘉華)さん自らマイクを持ち、彼自身が世界中から「これは! 」と感動して集めた「ワオ! 」な商品を13点紹介してくれました。社長は、ニッチであっても「本物の価値」があるものを見極める鋭い感覚を持ったプロ。そんな生産の裏話も交えて、とても貴重なお話を聞かせてくれました。トーマス社長は、「今日ご紹介するのは13点だけですが、お店の全商品に素晴らしいストーリーとおいしい食べ方の提案があります。私たちはライフスタイル・クリエーターとして、わたしたちだからこそできる提案を今後はさらに力を入れてしていきたいと思っています」と語りました。

では、そんな「ワオ! 」な食材を2つご紹介しましょう。

これは、トーマス社長自ら惚れ込んだのが、イタリアの生ハムの最高峰とも称される「クラテッロ・ディ・ジベッロ(Culatello di Zibello P.D.O.)」。素材の良さが際立つ豚の尻肉(モモ肉の芯の部分)のみを使用した非常に希少な生ハムです。「生ハムの王様」とも呼ばれ、イタリアでも限られた地域でのみ、伝統的な製法で熟成されます。ラベルにある「P.D.O.」とは「原産地名称保護」を意味しており、この製品が本物であることの証明です。

スライスしたクラテッロ・ディ・ジベッロ(Culatello di Zibello P.D.O.)

濃厚な旨味が凝縮されているので、薄くスライスしていただくと、まろやかな旨味が口いっぱいに広がります。素晴らしく上品な味わいでした。

そして海底熟成(Sea Farming)ワインと生牡蠣。

(左)海底熟成(Sea Farming)ワインは1本HK$290で購入可能

フランス・ボルドー地方産の「Château de Lugey Blanc des Cabanes(シャトー・ド・リュジェ・ブラン・デ・カバヌ)」は非常に珍しい白ワインで、アルカション湾(Bassin d’Arcachon)の海底で6か月間にわたり熟成されています。海底は温度が一定で日光が届かず、波による微細な振動があるため、地上のセラーとは異なる熟成が進むと言われています。ボトルの表面に付着した跡は、実際に海の中に沈められていた証。ドライな口当たりにほんのりとしたシトラスの風味が、生牡蠣と素晴らしくマッチします。

合わせるのは、フランス・モン・サン=ミシェル湾産の「city’super特選生牡蠣 NR.0」です。サイズ規格で最も大きい特大サイズ(150g以上)を示しており、肉厚で食べ応え抜群。この湾で3年間かけて養殖された後、さらに指定区域で3〜6か月間「追加熟成」させるのが一番のこだわりです。このプロセスにより、殻はより丈夫に、身は柔らかく変化します。トーマス社長のおすすめは、この牡蠣に「海底熟成ワイン」を数滴垂らして食べる方法。濃厚なコクとシトラスの酸味が極上の組み合わせでした。

もうひとつは、新潟県の酒蔵・八海醸造が製造している「麹だけでつくったあまさけ」という甘酒です。日本酒「八海山」の製造で培われた技術を活かして作られた、砂糖不使用・ノンアルコールの発酵飲料で、麹菌を関与成分とした史上初の「機能性表示食品」として受理されています。日本人にはなじみのある甘酒ですが、トーマス社長のおすすめは、冷たくした甘酒にリンゴ酢をお好みで混ぜて飲むという方法。筆者は初めての体験でびっくりしたのですが、甘酸っぱくさっぱりとしたのどごしでグビグビいけてしまうおいしさで、ちょっと夏バテ気味な時に素晴らしい飲み物になりそうだと感じました。豆乳や牛乳と混ぜて飲んでみるのもおいしいそうです。


アーカイブ写真や歴代のスタッフ制服

さて、city’superの第1号店はタイムズスクエア(時代広場)店だったというのをご存知ですか? 30周年のメインイベント「city’super 30 Journey of Flavour」が、2026年6月15日まで、銅鑼湾(コーズウェイベイ)のタイムズスクエア特設会場にて開催されています。(見逃した方用にご説明しましょう)

アトリウムの中心にあるタイムトンネルでは、1996年の1号店オープンから、2024年の黄竹坑(ウォンチュクハン)「THE SOUTHSIDE」店オープンに至るまでの軌跡を辿ることができます。同店の歴史は、創業者である元香港西武の石川正志氏が20名のチームを率いて第1号店をオープンしたことから始まりました。このチームには現社長のトーマス氏も含まれていました。創業メンバーの一人だった彼は「city’superは、より良いライフスタイルのためにブランドを磨いていく(Crafting A Better Lifestyle) と言う理念があります。そのため我々は永遠に未完成です。私自身も同じで永遠に毎日が勉強で、終わりはないでしょう。ただ30年前に比べるる先人から受け継いだ知恵と知識のお陰で進歩していると思っています。」と笑顔で語りました。

30年販売している自社ブランドのお豆腐を熱心に説明してくれるトーマス社長

さて今回の30周年記念では、50種類以上の限定記念商品発売されています 。そのうちのいくつかをご紹介しましょう。

ご存じ、香港の巨匠デザイナー、アラン・チャン氏が創業以来ずっとデザインしてきたcity’superのエコバッグ。今回はどれが当たるかお楽しみな「タイムレス・トートバッグ」ブラインド・ボックス(全6種)があります。

1996年から2023年までのクラシックなデザイン5種にシークレット1種を加えたエコバッグのシリーズです。

city’super × アニヤ・ハインドマーチ「ミニ・ユニバーサルバッグ」。イギリスの高級デザイナーブランドとの再コラボレーションで、100%リサイクルプラスチック素材を使用したサステナブルなエコバッグです(通常グリーンに加え、AIRSIDE店限定のオレンジレッドを展開)。30周年限定仕様の「シェフ・ポーラー」ミニフィギュアとの特別セットも用意されています。香港初の販売です。

売れ残ったオリジナルドリップコーヒーの余剰分を廃棄せず、地元のクラフトベンダー(Taboocha、Deadmanなど)と協力し、ジャスミン・コーヒー・コンブチャや、クラフトビールへとアップサイクルした限定ドリンクを開発。

創業30周年を記念して作られた、日本の「泉橋酒造(いづみばししゅぞう/神奈川県)」との大変特別なコラボレーション日本酒ギフトセットが、「city’super 30周年記念ビンテージサケ・ギフトセット」です。泉橋酒造は「酒造りは米作りから」を地で行く、自社で酒米(山田錦など)を栽培する全国的にも有名な「栽培醸造蔵」です。セットの「A Journey Through Time(時をかける旅)」というテーマの通り、10年ごとのビンテージ(醸造年)の違いを楽しめる本セットになっています。右側に行くにつれてボトルが大きくなるユニークなデザインで、それぞれの年代のお酒が詰められています。特に左端は「晴瑠野(はれるや)大吟醸」。1996年物ビンテージで、大変希少な長期熟成の大吟醸です。

トーマス社長が語るような「食材への愛着とストーリー」に触れれば、いつもの食卓がさらに特別なものに感じられるはず。皆さんもお店を訪れた時には、ぜひ積極的に販売スタッフに質問して、その「ストーリー」を味わってみましょう!

city’superが歩んできた30年は、単においしいものを届けるだけでなく、食を通じて私たちの生活を豊かに彩ってくれる、情熱に満ちた旅路そのものでした。これからの発展も楽しみですね。

コメントをありがとうございます。コメントは承認審査後に閲覧可能になります。少々お待ちください

意見を投稿する

Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

Translate »