2016/11/15
本物の調味料が大好きな筆者が、 日本の伝統調味料をお伝えするコラム。
“職人女子の旅 vol.2 満月のお塩を求めて”
身体に一番必要な調味料 〜 お塩!
今回で18回目の当コラム、第1回は身体に一番大切な調味料「塩」からスタートし ました。 私たちの祖先は海から生まれました。血 潮という言葉、これは血液などに海のミネラルが内包されているから。ミネラルが身体の色々な機能を働かせているからこそ、私たちの身体にはミネラルバランスが良いお塩がとっても大切でしたね (1〜6回のコラム参照)。
塩を求めて 〜 不思議な光景
今回の職人女子旅(前回は醤油)は、満月のお塩のご紹介です。「満月の3日間」にだけ汲み上げた海水で自然塩を作っておられるご夫婦のもとを訪れました。この日、朝は晴れ、昼は丸く虹が出て、夜は大雨。満月は見られないな〜とあきらめていたところ、強い想いが通じたのか大雨なのに雲が切れて、5分間だけ満月が現れる「大雨と満月と海」という不思議な光景、月が出た瞬間に海に漂っていた木片や葉などがなくなり、驚くほどに透明な海が現れるという引力の不思議さも体験しました。
なぜ満月の海水?
自然も私たち人間も月の影響を強く受けています。この満月のお塩、もともとは大潮時に海水を汲み上げていたそうですが、満月と大潮の海水の成分を調べたところ、満月の方がミネラルのバランスが良く、豊富になるという研究データが出たので、満月の3日間にだけ汲み取った海水からお塩を作るようになったとのことでした。
ミネラルバランスとおいしさ
なぜここの海水なのかを伺ったところ、「ここで泳いでいた人が海水を飲んだ時に、この海はおいしい!お塩もおいしいに違いない!」ということがきっかけになったそう。私も海水を口に含んでみました。鹹さと甘さの調和、なんともいえない旨味ある味わいで感動しました。
「なぜおいしいのか」これは海のミネラルは何がベースかということ。海のミネラルは土壌(岩)に含まれるミネラルが溶け出したもの。日本は山と海が近く勾配があるために、山のミネラルが海に流れていきます(欧州は土地そのものにミネラルがあるため硬水ですね)。この満月の塩も、もともとは沖に船を出して海水を汲み上げていましたが、山のミネラルが豊富に流れる岸辺の方がおいしいとのことで、岸近くから海水を汲み上げるようになったそうです。
パワーもミネラルもいっぱいの、珍しい満月のお塩のお話でした。
医食同源を学ぶ
薬膳&マクロビオティックedu+u kitchen 講師Kyoko
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