2020/09/15
~わたしたちのカラダは食べたものでできています~
本物の食材を求めて。日本の伝統調味料をお伝えするコラム。~甘味について~
茶色い甘さ メープルシロップ・米飴について② 「穀物からできる自然の甘さ~米飴」
みなさんは、米飴をご存知でしょうか?
米飴は、私たち日本人に親しみのあるお米でつくられる安心な甘味料、マクロビオティックではよく登場します。お米のでんぷんを糖化させてつくる、水飴のような粘性のある、自然な甘さと穀物由来の優しい甘味が特徴です。
米飴の歴史はとっても古く、日本最古の甘味料は米飴といわれていて、奈良時代の日本書紀にまでさかのぼります。当時の製法は定かではないですが、お米を原料とした水飴状の飴が米飴のルーツと考えられています。瑞穂の国、稲作文化だったからこそ、甘みの素材としてお米がつかわれてきたのです。米飴の原料ですが、うるち米、もち米から作られているのが「米飴」、玄米から作られるのが「玄米水飴」と
いいます。(メーカーにより名前が変わることもあります)
個人的にはミネラルやビタミンB群など栄養価も高い玄米でつくる玄米水飴がおすすめです。昔、栄養が摂取できない時代には、病後の回復など、子どもや病人さんへの養生食でもありました。
単糖類の白砂糖と違い、多糖類(糖分子がブドウの房のようにつらなっている)のため、身体にもゆっくり吸収され、血糖値の上昇も穏やかです。
白砂糖はつい食べてしまいたくなる中毒性もあり、砂糖依存になりやすい甘味です。まずは米飴などに置き換えてみてはいかがでしょうか。子どものお菓子にもおすすめです。
米飴の味わいですが、うるち米でつくられているのは優しい甘味です。一方、もち米は甘味が濃厚で、玄米は穀物の旨味、風味が強いです。
米飴は白砂糖のように甘味がきつくなく優しい甘味なので、料理に少し足すことで、料理のコクや風味、テリが増します。お米が原料なので、和食との相性も抜群なのです。
また、保水性もあり、焼き菓子に少しいれるとしっとりした仕上がりになりますし、甘味を複数使うことで、味に深みがでます。ただ、熱を加えすぎると甘味がとんでしまうので、火を消す直前にいれることをおすすめします。
香港では、以前シティスーパーにオーガニックのBrown Rice Syrupが置いてありました。今はわかりませんが、よかったら確認してみてくださいね。
次回は伝統製法についてご紹介します。
教室では、砂糖を使わず、野菜そのものの味、甘味を活かす調理法で、身体と味覚を整えていきます。お砂糖なしのお料理は、子どもの心と身体、味覚形成にもおすすめです。
まずは、毎日のごはんから、砂糖を控えて、食材の味を活かしてみませんか?
~毎日のごはんで身体を調え、免疫をあげる~ 自然食療法家・国際薬膳師・マクロビオティック講師KYOKO
毎日のごはんが、明日の自分をつくる。薬膳マクロビオティック教室では「料理+考える力」を大切にしています。多角的視点で、体調・体質・季節にあわせた食材の選び方や調理法を学びます。生徒さんの様々な体調の質問を皆で読み解き、身体の声が聞こえるようになることが目標です。
Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。
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