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2025/09/05

古い西洋建築にゆかりがあるといったら、まずは香港島ですね。セントラルをはじめ、数多くの歴史ある建物が知られています。

今日はちょっと遠い所、アバディーンの丘にある赤煉瓦建築物、旧香港仔警察署について話をしたいと思います。

旧香港仔警察署は1891年に建てられた、19世紀の建物です。19世紀イギリス伝統の赤煉瓦3階建築で、2009年に「二級歴史建築」に認定されました。

最も古い警察署の建築物でもあり、アジアの気候(蒸し暑い日や雨の日)、香港の気候に合わせるため、建築士は工夫をしていました。

アジアの気候に適した、屋上から雨水を地面へ導く水道管

警察署の瓦は中国式で、「金」の文字の型になっており、室内温維持と雨水排出の効果があります。しかも、屋上から地面まで水道管が伸びているので、雨の季節にも対応しています。

廊下とベランダは直射日光が室内に差し込むのを防ぐことができ、新鮮な空気が入る一方、温度を下げることにも役立ちます。

階段の花崗岩は近くの石排灣から採集され、タイルも香港地元の製品です。

豆知識:
今の二代目旧油麻地警署は旧香港仔警察署よりずっと有名ですが、1922年に建てられたエドワード7世式(エドワーディアン様式)の建築です。もし、1873年建てられた一代目の旧油麻地警署が壊されなかったら、旧香港仔警察署より古いです。

1995年、「蒲窩(プーウォ)青少年センター」が旧香港仔警察署に入居しました。元々空いていた建築物群を青年文芸創意基地に活性化し、建物に新しい生命を注入する利点もあります。

若き芸術家の作品

しかし残念ながら、今旧香港仔警察署は一般公開していません。

ずいぶん前でしたが、ある青年ミュージシャンのキャンプファイヤーイベントを見つけました。蒲窩青少年センターのイベントで、その日は誰でも自由に入場でき、しかも音楽会は無料でした。

夜のコンサート

時々、警察署は歴史的建築として期間限定公開をしますので、もし機会があったら逃さないでくださいね。


キリ
日本語教師で旅行作家。唎酒師と観光ガイド資格。特に日本が大好きで年に10回以上は訪れる。著書に『Kiri的東瀛文化觀察手帳』(2017)、『日本一人旅』(2019)、『爐峰櫻語:戰前日本名人香港訪行錄』(2022)、『爐峰櫻語:戰前日本人物香港生活談』(2023)、『悠遊日本』(2024)、『在水一方——在日本尋找中國歷史』(2025) がある。香港の誠品商務三聯などの書店で購入可能。

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