2022/01/11

前編にて、友人が差し入れしてくれたチョコレートをいつの間にか隣の婆様に食べられたわたしは、笑っていたのですが、婆様は「これはクッキーじゃないのか? わたしはクッキーが食べたいんだよ!」と言い放ってきました(笑)。これにはさすがのわたしもびっくりしてしまい、思わず「アイヤー」と言ってしまいました。

 

そんな時、斜め前のとっても可愛いおばあちゃんがわたしを見て「やれやれだよ」という表情とともにアイコンタクトをとってきました。隣の婆様は四六時中なにかと騒がしかったので、少しばかり部屋の空気も悪かったのですが、いつもこのおばあちゃんが大丈夫かい?と気にかけてくれ、次第に話すようになっていき、楽しみもできました。生きていれば色んな人に出会いますなとしみじみ。色んな濃いキャラクターと会うのもまたローカル病院ならではでしょう。

 

数日入院して帰る方もいれば、長期にわたり入院している方もいます。検査で部屋の外に出ることがあり、入院後初めて病室以外の様子を見たのですが、入院初日に「老人科」だとびっくりした所は、よくよく見ると内科も併設されており若い方からお年寄り、香港の方から外国人までと色んな方の出入りがありました。若い方はだいたい数日で退院してたと思います。また、香港の公立病院に初診にいくならば何時間も何年も待たされたりするのですが(前編でも触れましたが)、救急で入るとすぐ入院等の措置が取られ優先度が上がります。

検査に行く途中で見た施設案内。改めて見るとこんな構造になっていたのかと。

 

部屋も大部屋で壁の仕切りは最低限で、全体で40〜50床ほどある病室でした。ベッドとベッドの間隔も狭く、カーテンも着替えや検査等の用事以外閉めることができず、また日本とは違う面があって興味深かったです。あ、もちろん私立病院のシステムは全然違うそうです。

 

今回わたしは1週間ほど入院をしました。絶対安静だったので初めの2日間絶食で、点滴交換以外は他に処置をされる訳ではなかったのですが、急に休むことにもなるし、いつも以上に意思疎通は難しいし、入院というあまり体験できないイベントということもあって正直いつも以上にまいってしまっていました。

 

まいってしまいながらも、ちょうどタイミングよく中文大の広東語講座で「病院に行く」というテーマで勉強していたので、こんないいチャンスはないよなと、覚えたての言葉を使ってみる良い実践の場になりました(なかなか通じなかったけれど……)。怖い人から優しい実習生までときに厳しい対応もされたり、優しく教えてもらったり日本のことについて話してくれたりと様々な交流ができました。

周りはこんな感じで、ベッドの距離が結構近いのです。隣の婆様は夕食の後に外賣(オイマイ)したご飯を食べていました。

 

さて、隣の婆様が胃が悪いのに常に何かを食べていて、何やら騒いでいます。そして突然「この袋を開けてくれ」と何かの袋を渡されました。これはわたしでも開けづらい。開封してあげたところ、お礼にとその中のものをもらいました。味付け海苔です。たくさん食べろ、あのまずいチョコを貰ったのと開けてくれたお礼だ、との事です。え、お礼なの? チョコはわたしがあげた事になってるの?

とはいえ塩気のない病院食にちょっと彩がほしいと思っていたのでこれはうれしい。ですが実際食べてみると味がついていないものでした。そんなことを思っていると看護師さんがすぐ飛んできて、食べるなって言ってるでしょと怒られている婆様でした。

これが婆様からお裾分けされた「海苔」です! 味海苔になれているせいか食べてて不思議な感じでした。

 

またも向かいの可愛いおばあちゃんと苦笑いしていると、おばあちゃんが今日退院するんでって事で餞別に高品質のトイレットペーパーをいただきました。こうして仲良くしてくれた方が退院するのはうれしいですね。元気でやってね〜なんてほろりとしてたら、その夜またそのおばあちゃんが救急で運ばれてきて、再会……。また同じベッドに戻ってきたのでした。とても複雑な気分でした。

おばあちゃんにもらった高品質トイレットペーパー。病院では使いませんでしたが、後でありがたく使いました。

 

翌日いつもの朝がやってきて、医師の巡回が来た時「もう帰っていいよ~」と言われ退院が決まりました。その後いろいろ書類等を準備してもらい、やーっと帰れると思うとうれしいものです。向かいのおばあちゃんと隣の婆様も同日に退院となり、みんな最後によかったね~とか、お世話になった看護師さんへご挨拶をして病室を後にするのでした。

なお、婆様は迎えを待たねばということで最後まで文句と前出の海苔を延々と食べていたのでした。

 

退院時、やはり海外での入院費は高いのではないかという不安と保険がきくのかとか何かとびくびくしながら会計をしたところ、なんと一週間でHK$720(日本円で2021年7月当時10,300円位)だけで済んで、かなりびっくりしました。日本でも病院によりけりだとは思いますが違いは明白。そして運よく日本で入っている保険が申請できるとの事で診断書をもらうのに、窓口に行ったところ、1通HK$800近くかかると聞いて(私は都合で2通もらわなければならず…。日本は3,000円位なのに)、これまたびっくりして諦めました(笑)。安く済んだからよいかなと思うことにします。

病院おトイレにはなぜか日本語訳が!? 東北訛りっぽかったりと行くたび読み込んで笑ってしまっていました。

 

最後に、2021年はというより香港に住んでから初めてだらけの事を経験し、またずいぶんと緊張をしていたので、入院は神様がくれた夏休みだったのかなぁと。おかげでちょっとゆっくり出来たのとレアな経験もできたので、少しだけレベルアップできたかなと思います。

もう入院はしたくないので健康にさらに気を付けつつ、2022年も楽しく元気に過ごしていきたいですね!

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プロフィール

wm_Journal

初香港は1996年の返還前。時を経て数年前から香港にどっぷりハマり、2020年から思い立って単身移住。コロナの最中も自己満レベルの広東語と陽気なノリで思い立ったら即行動をモットーに楽しく港活中。趣味は香港映画を隅々まで見る事と旅行とバスを終点まで乗ってみること。日々の香港をinstagramにアップしています。

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1 件の意見

  • 匿名 より:

    入院大変でしたね!なかなか生々しいレポートで楽しく(?)拝見しました!こういうガイドブックに載っていないお話しは貴重ですね!お身体大切に!

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