2023/03/24

こんにちは。暖かくなってきて、香港人夫ペドロもそろそろ夏前のハイキング納めが近いとせっせとハイキングに行っております。

今回ご紹介するのはおなじみのタイクーシンから出発する柏架山太古吊車遺跡古道です。

香港でロープウェイ、ケーブルカーと言えば、オーシャンパークやゴンピンですが、みなさんは、130年ほど前香港にアジアで初めてのロープウェイがあったのを聞いたことがありますか？

両親世代の香港人に聞いても知っている人はいませんでした。
柏架山吊車は1892年から1932年まで約40年運行されました。もともとは柏架山の峠に保養所を作るため、スワイヤーグループが作業員の移動のために作った６人乗りロープウェイです。

保養所は高温多湿の気候になじめない外国人の避暑地として利用されました。保養所完成後も、利用者向けにロープウェイはそのまま運行されました。現在ロープウェイや保養所はなくなっていますが、土台や保養所跡を歩きながら見つけることができます。

竈の跡も見ることができます。

戦時中はこの山の中に物資や武器の倉庫があったそうです。軍隊用のトイレ跡なども残っています。

ハイキングのスタートはロープウェイのスタート地点でもあった康景花園の裏で、ロープウェイ跡の終点はQuarry Gapです。

ハイキングロードは整備されていなく、山道を歩くので上級者コースです。ハイキングアプリでは地図上にロープウェイがあったところも表示されるので、それをたどって歩きます。装備は万全に、ハイキング上級者と一緒に行かれることをおすすめします。トイレと休憩所はQuarry Gapにあります。

Quarry Gapは香港トレイルのチェックポイントでもあります。

ロープウェイの土台を探しながら、途中写真も撮りながら歩いたので時間がかかり、Quarry Gapまで片道４時間ほどかかったそうです。

23個ほど土台があるそうですが、夫が見つけられたのは20個。

香港の知られざる歴史の跡を見つけるハイキング。わたし自身は行くことが難しいですが、今回夫の撮影した写真を見て、ロープウェイがあった時代に思いを馳せてみました。

田上えり

2004年来港。香港の造園家３代目に嫁いで18年目。家族は香港人の夫と娘一人。日本でメーカー勤務、香港にてピアノ講師を経て、2020年３月まで7年間リトミック教室を主宰。現在はK.K.Gardenでプリザーブドフラワー販売、リボンとハーバリウムのレッスン・販売に従事。K.K.Gardenのブログameblo.jp/kkgardenhk

同じ筆者によるその他のコラムはこちら
在港17年、中文大学の北京語コースに挑戦！
https://hongkonglei.com/category/column/beijing/