2022/05/15
~わたしたちのカラダは食べたものでできています~
本物の食材を求めて。日本の伝統調味料をお伝えするコラム。~食べ方は生き方~
食について考えてみよう~とお伝えしてきたコラムも50回となりました。
いつも読んでいただきありがとうございます。
世の中には色々な「食の選び方」があるのをご存知でしょうか?
・ビーガン(思想的に一切動物性を食べない、動物実験されたものや皮製品なども選ばない)
・ベジタリアン(乳製品だけ、卵だけ、魚だけ食べるなどフレキシブル)
・マクロビオティック(風土、からだ、をみて不自然なものを食べない、陰陽思想、基本的に動物を完全否定はしていない)
・ハラール、オリエンタルビーガン(ニラなどの五葷抜き)などの宗教的思想食
・フルータリアン(フルーツだけ食べる)
・ローフード(加熱食は食べない)
・パレオ、原始人食(旧石器時代の食→でんぷん質など糖質を食べず、赤身のお肉など動物性を主に、農耕文化以後のものを避ける)
など、これ以外にも色々な食を選ぶ方が増えてきています。
まさに食べ方は生き方。その人の想いそのものなのです。
5年ほど前、香港で教室を開催していたとき、急に10歳から18歳くらいのインタースクールにお子さんが通うお母さんたちの申し込みが増えた時期がありました。
話を聞いてみると、急にベジタリアンになると言い出して、何を作ったらいいかわからないから教えてほしいというものでした。
①友人や学校の先生、有名人の影響
②ダイエットしたい(太りたくない)
③動物がかわいそう
④地球環境に悪い
お肉を食べない学校の先生が、子どもたちにYouTube や映画を見せたことも影響のようでした。
動物が大好きなお子さんが家畜のひどい飼育状況などをみると、急に動物を食べられなくなったり
牛を飼うために地球への環境負荷がかかるということを知り、地球のために食べないことを選んだり。
とても素直な気持ちから食を考えているなと感じるとともに、心と食の関係性を考えさせられました。
そして、古い栄養学をベースに育ってきた世代のお母さんたちにとってはお肉は食べなきゃいけないもの。
「何を食べさせたらいいのか?」と困って問い合わせが増えたのでした。
YouTubeなど映像の影響はすごいですね。
ファストフードや砂糖を食べたらどうなるか、家畜動物が食べ物に変わるまでの現状、環境の影響などの映像を気軽に観ることができる時代となり、食の情報が手に入りやすくなったなと感じています。
そしてスマホ世代の子どもたちの方が、大人より食を考える機会が増えたように感じています。
お肉を食べなくて大丈夫なのか?
お母さんたちからは、お肉を食べなくで大丈夫か? 栄養とれますか? という質問もたくさん受けました。
わたしは基本的には、時々(外食では)お肉やお魚、卵などを食べるけど、食べなくてもいいというスタンスです。
いのちあるものを出されたらいただきますので、完全否定ではありません。
できるだけ魚や脂身が少ない赤身のお肉で、育ってきた環境や調理法、今の身体の状態を考慮して選びます。
人間のからだをみても、犬歯もありタンパク質や油脂を分解できる仕組みがある以上、動物を食べることは想定されているかなと思います。
飢餓の時代が長かったので、どんな食にも対応できるように仕組みがつくられているのです。
食べるお肉の量などは、お子さんの生活環境、運動量や年齢、性別にもよるでしょう。
普段の生活、お通じや身体の様子をみて、過剰摂取なら減らそう、消化しやすい食べ合わせや調理方法を考えようとお伝えしています。
お肉の消化を考えたら、3倍の野菜を摂取することが望ましく、まずは野菜をどれだけ食べられるのかを聞いてみるのもいいかもしれませんね。
いつもお話しするのは、牛や馬は身体が大きく筋肉があるのに草食だということ。
ベジタリアンのアスリートもたくさんいます。お肉が絶対に必要というわけではないのです。
みなさん、意外と知らないのですが、お肉以外にも、全粒穀物や豆類、野菜などにもたんぱく質は含まれていますので、お肉だけに偏らず、バランス良く食事を組み立てましょう。
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~毎日のごはんで身体を調える~ 自然食療法家・国際薬膳師・マクロビオティック講師KYOKO
毎日のごはんが、明日の自分をつくる。中医薬膳マクロビオティック教室では「料理+考える力」を大切にしています。
多角的視点で、体調・体質・季節にあわせた食材の選び方や調理法を学びます。
生徒さんの様々な体調の質問を皆で読み解き、身体の声が聞こえるようになることが目標です。
※現在は香港教室は休校。大阪にて、中医学講座、料理教室を開催中。
Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。
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