2024/01/21
キャリアや生き方に悩む女性を応援している井上ひろみです。
海外で働くことに関心を持っている方は少なくないでしょう。
実際にいろいろな方に質問をされてきました。しかし、その多くは、「海外で働くことのハードル」を勘違いしているなと思うのです。
「英語が出来ないと働けませんよね?」
「相応のキャリアがありません」
「現地の言葉は必須ですよね?」
と様々な質問にまで続きます。
この答えには、
「もちろん、現地の言葉、あるいは世界の共通言語である英語はしゃべれた方がいいけれど、言葉はそんなに大きな問題ではないです。むしろそこで躊躇して先に進めない方が問題かもしれません。挑戦してみてください」とお伝えします。
現にはじめて長期で海外にでた時のわたしは、英語は話せませんでしたし、香港に来た当初なんて広東語はさっぱり分からない未知の言葉でした。おまけに働き始めた時のわたしの語学力は、謙遜でもなんでもなく、英語も広東語も大したことはありませんでした。日常会話レベルくらいだったと思います。そのわたしが会社で働き始めて数年後には、大きなプロジェクトを任されて、英語も広東語も使って仕事をしていたので、わたしのことを以前から知っていた人には、相当驚かれたものでした。
今回は、海外で働きたい、仕事のステージアップをしたいなとお考えの方の背中を押したいと思います。
①海外で働くと言っても英語が働くことの絶対条件ではない
極端に言えば、海外にいる日本人対象のお仕事や日本の文化に対してニーズがある分野であれば、正直日本語だけでも仕事はできます。香港では、腕のきく素晴らしい料理職人の方々が活躍されていますし、その界隈で絶対的な地位を築かれている方もいますね。
また、会社によっては、もちろんネイティブレベルの人が必要な職種もありますが、ある程度、読み書きができるなら、業種によっては雇用はあるのも現実です。その人柄や何かしらの強みで雇用されることもあります。その中で仕事しながら、語学もスキルも知識も増やし、機会が来れば、海外でステップアップのための転職もいいでしょう。
②海外では、言語に負けない自身の強み、専門性を作りましょう
香港、中国には日本語のレベルが高い方がたくさんいます。それに、広東語、中国語、英語だけでなく、他の言語も器用に操るマルチリンガルな方も多くいます。多言語を操る方が世界には数多くいるので、言語が決め手でないことも本当に多いということです。大事なことは、自分がその国に住んでいる人よりもできることや提供できる何かがあることをよく考えるのが大切です。個人のキャリア形成を考える上でも言語だけでない自身の強み、スキル、専門性を見つけましょう!
③海外でも日本でも行動あるのみ!
すでに海外に住んでおられたり、VISAの上でも問題がなく働けるなら「わたしなんかが……」なんて思わないで、どんどん働くために挑戦してみてください。どんな未来が待っているかは、誰にもわかりません。
知り合いに、かなりヤンチャな若い男性がいました。学校に行っても面白くなく、当時自分が大好きだったという私物品の売買を学校の勉強より熱心に始めたことがきっかけで、会社を起こし、それが成功します。しかし、若くして(学生時)成功した彼は、経験不足から大人たちに騙され、せっかく作った大きな資産を騙し取られました。資金は残りわずかに。
それでも、当時、海外にチャンスがあると思った彼は、言語もできない、資金も少しだけだったにも関わらず、アジアの某国に渡ります。行動力は失いませんでした。渡った某国で始めた事業は、最初はうまくいくのですが3年後には、再度ダメになってしまいます。お金、人との関係、時間で、何度も挫折を味わったと言います。
しかし、今度はビジネスに対する思いと人に対する心を入れ替えて、新たにビジネスを始めることにします。その小さなビジネスが後に大成功を納め、現在は某国でケタ違いの活躍をしています。この方がいつも言うのは「背景は何もない人間でした。ただ、挑戦だけはしてきた。失敗もしてきたけど、学びに変えてきた。挑戦の数だけは負けない。やってみなければ分からない」と。
男性と女性は違うと言う方もいるでしょう。でも、どんな状況下でも、あきらめずに海外で挑戦をした人の実話からは、学ぶところが多いにあると思います。
わたしたちは、何も試さないまま「出来ない」「どうせムリ」なんて言っていませんか? 挑戦する人だけが見える景色があります。
まとめ
「鉄は熱いうちに打て!」ではないですが、想いが熱い時に行動へ移した方が、良いことが多いのは経験上たくさん見てきました。「後で」と言っている間に、自分の心が変わってしまったり、環境が変わり行けなくなること、働けなくなることも大いにあるからです。
だからこそ、海外で働きたい、ステージアップをしたいと望むなら、臆することなく挑戦してもらいたいと切に願います。
私事ですが、海外で働くことは、見る世界を広くしてくれましたし、今も変わらず貴重な経験だと思っています。文化や人への柔軟性も異文化コミュニケーション能力も得ることが出来たし、日本でしか働かなかったら、得ることのできなかった経験、絶対に任せられなかった重要な仕事を任されて、自分の可能性を広げることができたと思っています。
海外へのハードルは決して高すぎません。海外でも仕事は探せる。言語はあとからいくらでも付いてくる。言語は二の次だと言っても過言じゃない。だから、海外に行くことも、海外で働くこともあなたにお勧めします。
頑張るあなたを応援します。
井上ひろみ
1997年より香港移住。ふたりの子どもに恵まれ、最初の10年間を子育てに邁進。香港人社会にどっぷり浸かったディープな主婦時代を送り、その後、12年間のブランクを経て社会復帰。14年間に3社の大手日系企業にてアジアを中心にグローバルな仕事、マネージメントの経験とキャリアを積む。
海外でブランクがある中からの仕事やキャリアに悩んだり、プライベートと仕事のバランスに迷ったりしてきた経験を通して、 同じように悩んでいる方の支援をしたいと2021年 Cannan Life & Work Design Lab設立。 現在は、高齢の父の面倒を見るため日本へ拠点を移し、活動中。
Inoue Hiromi Instagram
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