2020/03/01

昨夏より落ち着く様のない激動の香港。大きなエネルギーがうごめいているのを肌で感じますよね。気付かぬ間にそのエネルギーの影響を受け、私達の体の軸がブレてきている・・・そう感じることありませんか?

例えば、いつもとは違う状況や環境が続く不安感で苦しくなったり、眠れなくなったり。いつもなら、気にならないことでイライラしたり、怒りっぽくなったり。特にここ数ヶ月は「からだ」の不調と言うよりも「こころ」の不調が多いのではないでしょうか?

こういった場合、みなさんはどうされますか?

いろんな対処法はあると思いますが、簡単で効果的な「こころ」の養生法が漢方にもあるので、今回「漢方的なこころの整え方」をご紹介していきたいと思います。

 

漢方では、感情や意識、記憶、思考などの「こころ」の部分もからだの一部と考えます。漢方でいう”健康”とは「こころ」と「からだ」の両方がバランス良く機能していることで、「こころ」が不安定な場合は、健康とは言えません。ですから「こころ」の不調は「こころ」だけに注目するのではなく、関連する「からだ」も調整し対処していきます。先に「からだ」からアプローチして「こころ」を立て直すこともあります。どんなアプローチをするにせよ、まず「こころ」が動く”原動力”が満たされていることが絶対条件です。この原動力を漢方では「気」と呼びます。

「気」は清らかで新鮮な空気と食事から作られます。つまり呼吸は「気」を作るうえでの重要な行為となってきます。人はストレスを感じると、自然に呼吸が浅くなるものです。器質的な原因を除き、うまく呼吸ができないのは「こころ」がうまく働いていないからとも言えます。ストレスや不安感など「こころ」の不調を感じているなら、薬などに頼る前に深呼吸からはじめてみませんか?

深呼吸は、いきなり吸うのではなく、先にゆっくりと口から息を吐き切ってからスタートします。
まずは胸を上げるようにして、ゆっくり鼻から4カウントで息を吸います。
いっぱいに息を吸い込んだら、また4カウントでゆっくり息を口から吐きます。
数回繰り返してみてください。ポイントは、肩が上がらないようにすること。そして、吸った空気がおなかまで落ちるイメージで呼吸をすることです。

からだ全体にエネルギーが行き渡る気がしませんか?
からだの疲労を回復させる場合でも、まず深呼吸!が有効なんですよ。
これで「こころ」を立て直す準備は、ほぼ完了です。
深呼吸が習慣となれば、自然と「気」を満たすことができるでしょう。

 

 


林 三貴
薬剤師、国際中医師、望診法基礎アドバイザー、おうち漢方@香港主宰。漢方専門薬局での300名以上の漢方相談経験を生かし、2017年より漢方講座を開講。翌年、経絡トリートメントおよび漢方養生茶を提供する漢方カウンセリングをスタート。製薬会社(基礎研究)、調剤専門薬局で培った西洋医学的見解も併せ、両側面からの養生法をみなさまにご提案しております。
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