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2025/10/13

2026年4月入学の新年長・新1年生向け学校説明会が11月22日に開催されます。

15年の歴史をもつ「香港日本人補習授業校」(以下、補習校)は、子どもたちに日本語の楽しさや日本文化の体験を通して、学びをさらに充実させています。今回はその活動内容を補習校の運営に携わる先生にお聞きしました。


質問)香港日本人補習授業校(補習校)とは?

平日に現地校やインターナショナルスクールに通う日本人の子どもたちが、週1回土曜日午前中に日本語で学ぶ場所です。日本の文部科学省の学習指導要領に準拠しています。また、学校外の施設を訪問して学ぶ校外学習や日本の行事、日本語の本の貸し出しもありますので、日本の伝統や習慣など、さまざまな角度から学ぶことができます。

副教材(左)と日本語図書(右)

クラス内では日本の検定教科書を使用し、学校組織のみが購入可能な副教材(「うつしまる」や漢字ドリルなど)も使用して学習をすすめています。香港で日本の検定教科書を使用して授業を行っている数少ない教育機関の1つです。ただし、香港日本人学校とは別の団体となります。

年長さんから中学1年生までの子どもを対象に授業を行っています。2026年度の児童の募集年齢を以下の表より確認ください。

質問)現在はどこで、何人の子どもが学んでいますか?

2025年度は、香港島南港島綫最寄り駅より徒歩5分のインターナショナルスクールの校舎を借りており、日本にルーツのある子ども約130名が学んでいます。


質問)4つのコースについて教えてください。

年長の子どもたちが学べる幼稚部年長のクラスと、小学1年生からは、レベルコース、継承コース、リモートコースのいずれかを選ぶことができます。

1)幼稚部年長クラス

ひらがなやカタカナ学習をメインに助詞や反対語、擬態語、擬声語など時にはゲームを交えながら幅広く日本語に触れ、ゲームを通して協調性や思いやり、集団生活で日本的なマナー、工作を通して創造力などを育むコースです。七夕、クリスマスなど季節の工作も積極的に取り入れ、子どもが楽しみながら学べる環境を整えています。

2)レベルコース(レベル1~レベル6)

日本の小学校の教科書等を使用し、国語と総合の授業で扱われる他教科の指導を通して、日本語による知識や概念を習得するクラス。日本語で考え、表現する力を高める日本式授業スタイルのコースです。

レベル1=日本の小学1年生。クラスは、レベル1からレベル6まで学年別に6クラスあります。

3)継承コース(継承4-5,継承6-7

香港で育つ子どもたちの強みや特性に合わせ、日本の小学校教科を横断的に学習し、教科内容と日本語力の両方を身につけていくクラス。日本の小学校教科書単元をふまえ、探究型の学習活動に日本語を通して参加する、テーマ型学習スタイルのコースです。

継承4-5=日本の小学4年生、5年生の合同クラス。
継承6-7=日本の小学6年生、中学1年生の合同クラス。

4)リモートコース(2025年度リモート1~リモート2)

対面クラスの空きがなくウェイティングになっている子どもたちのために、そのウェイティング期間中、日本語力を維持、向上させるためにレベルクラスと同様の内容をオンラインで行うクラスです。餅つき、運動会等、一部の行事に対面で参加することができます。

リモート1=日本の小学1年生、リモート2=小学2年生。


質問)年間行事とはどんなものがありますか?

授業校では、日本語および日本の伝統文化を体験的に理解できるように、以下のような季節折々の行事やイベントを行っています。

●校外学習(全学年毎年開催 2025年時点)
●運動会
●餅つき
●書き初め

世界的にも校外学習を毎年行っている補習校は数少ないと言われており、食品や物流など様々な日系企業にご協力いただき、学習内容に沿った見学を実施しています。また、運動会、餅つき、書き初めなど、普段現地校やインターナショナルスクールに通うお子さんがなかなか体験できない行事やイベントの開催も補習校の特徴の1つです。

校外学習。流通の勉強の一環で、スーパーマーケットを訪問。
運動会

質問)保護者の役割について教えてください。

補習校は、日本政府認可とはいえ非営利団体である性格上、保護者全員の協力のもと成り立っています。日頃の運営はもとより、各行事の開催・準備など、保護者の皆さんに関わっていただくことが大変重要です。

学校運営のサポートと聞くと大変そうに聞こえてしまうかもしれませんが、お子さんの授業中の雰囲気や行事でのお友達との関わり合いなど、普段の生活や平日学校ではなかなか見ることができない貴重な機会として捉えていただき、保護者が皆で運営する和気あいあいとした補習校の雰囲気を感じとってもらえたら嬉しいです。


質問)生徒や保護者の反応はどのようなものでしょうか?

▶︎児童の声

ー補習校は、運動会や餅つき、落語など、ワクワク行事が盛りだくさん。校外学習では、水族館やスーパーマーケットへ冒険に出かけました。年中の時からいっしょのクラスメートとは、今でも友達です。先生方の授業はユニークで、とても工夫されていました。お気に入りは「社会」。日本の政治や歴史は、毎回興味深かったです。ぼくの名前「ペリー」も出てきてびっくり!「国語」では、深い意味を持つ物語や文章に夢中になりました。漢字テストは、ほとんど満点。自信がつきました。たくさんの楽しい思い出をプレゼントしてくれた補習校に感謝しています。(Jさん 2022年度卒業)

ー補習校では先生やクラスメートと日本語でコミュニケーションを取っていたため、両親以外と日本語で話す機会が増え、日本語に自信を持って話せるようになりました。教科書で学べること以外でも、調理実習や運動会、餅つき大会などの行事を通して、日本の文化をあらゆる側面から知ることができました。また、テーマに沿った作文を書く機会が沢山あることから、自身の考えを日本語で表現する習慣が身に付きました。読解力や文章力が向上したことで、日本の大学を受験した際にも、当時から備わっていたスキルを役立てることができました。(Mさん 2016年度卒業)

ー素敵な先生に出会えました。卒業した今も、日本語での読み書きが問題なくでき、日本に旅行するときも言葉や文化の理解で困らず、礼儀正しく日本の人と触れ合えることは、補習校に通ったおかげだと思っています。(Tさん 2021年度卒業)

▶︎保護者の声

ー入学式、運動会、餅つきなどの日本の行事があり、家庭単位ではなかなか実現できない日本の行事に参加できることがとてもありがたいです。また、音読などの宿題で子どもの成長を見ることができるのも補習校に通っているからだと思います。(2年生保護者)

ー補習校に通っていたおかげで大人と話すときは自然と敬語が使えます。6年間通うことは決して楽なものではなかったですが、補習校で得た日本語力や体験はアイデンティティの確立にも影響していてよかったと思っています。(卒業生保護者)

ー高学年になるほど漢字テストの点数も落ちていき、宿題もイヤイヤやることが増えましたが、6年生までは通うと決めていたので、どうにか騙し騙しで最後まで通わせました。中学から単身留学したので日本語環境からはほぼ完全に離れ学習もストップ。日本語は落ちていくばかりかと覚悟していましたが、高1になってから、本人が日本語を受験科目に選ぶと言い出しました。やっぱり自分は日本人だし大事にしたいとの言葉に親ながら感動。補習校で日本人のアイデンティティも育っていたのだと実感し、最後まで親子で頑張ってよかったなと再確認できました。(卒業生保護者)

 


香港日本人補習授業校

Web:https://www.hkjss.hk/
Instagram:  @insta.hkjss
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教職員募集中
香港日本人補習授業校では、毎週土曜日に補習校の授業を受け持っていただける教職員(教員・補助教員)を募集しています。やりがいや喜びがあるばかりではなく、教職員の子どもは優先的に補習校に入ることができる優先枠制度もあります。ご興味のある方はこちらをご覧ください。

保護者サポート会へのご参加募集中
香港日本人補習校の校外学習、運動会などのイベント・行事は保護者サポート会に所属する保護者が企画運営をしています。

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