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2026/09/28

9月。夏休みが終わり、新学期が始まりました!

わたしは、子どもたちを学校に送り出した後、ほっと一息、お茶を飲む時間ができました。

お茶といえば、香港の皆さんは、よくお茶を飲まれます。スプライトを飲みたいときでも、やっぱりお茶が恋しくなるようで、二つ一緒に楽しめる『スプライト茶』という画期的な飲料が販売されているほど。

街中では茶葉、ティーバッグ、パック入り、缶入り、ペットボトル入りお茶まで、さまざまな形態の多様なお茶が目に入ります。

そんな香港で、ここ数年大人気の、気になるお茶があります。

『鴨屎香』

……鴨のうんちの香り?

電車の動画広告では、今時の若者たちが腰に手を当てて、ペットボトル入りの『鴨屎香』をグビグビーっと飲み干し「うまい!さっぱり!鴨の屎がプンプン香ってるぜ!」と言って……いるかどうかはわかりませんが、そんな感じで宣伝していました。

名前の由来ですが、とても良い香りのお茶なので盗まれないように変な名前をつけたという説や、茶葉が栽培されていた豊かな土壌の名が「鴨屎土」だった説などがあるそうです。

これだけの人気の商品ですから、日本での販売も夢ではないかもしれません。そのときのCMは、Dr.スランプアラレちゃんが右手に鴨、左手に棒にささったうんちくんを持ち、遠くから「キィーーーーン!!」と言いながら走ってきて、「ん茶!」で決まりですね。ほよよ〜。

他にも、いろいろなお茶が販売されているのですが、先日スーパーで見かけてちょっぴり気になったのがこちら。

「夏が枯れた草」「雞の骨の草」。

何となく不気味な茶名であり、その上、茶名のフォントがホラーっぽくてゾクゾクします。なるほど、これらは夏場に身体を「涼しく」してくれる生薬の入ったお茶なのだそう。

お茶の王道で、日本でも香港でもよく見かけるのはやはり『烏龍茶』ですね。ある日、広東語の先生に「なぜに、鳥と龍のお茶なのでしょうか?」と質問したところ、「え!鳥(トリ)じゃないですよ!烏(カラス)でしょう!」と笑われてしまいました。横棒が1本少ないのですね。

このように、うっかり間違いをする人、いうならばサザエさんのようなおっちょこちょいキャラを、香港では「烏龍太々(ウーロン・タイタイ)」というのだそうです。もちろん「太々」は「奥様」の意味ですから、『こち亀』の両津勘吉みたいな男性は「烏龍先生(ウーロン・シンサン)」になります。ちなみに『こち亀』の台湾でのタイトルは『烏龍派出所』なんですって!

では『烏龍茶』は、「おっちょこちょいなお茶」かというと、そういうことではないようです。サントリーのホームページによると*「茶葉が烏の羽のように黒褐色で、龍のように曲がりくねった形をしていることから名付けられたという説がある」とのことでした。

そして先日、わたしは上環にある有名なお茶屋さんで素敵な茶葉を発見しました。

『神奇魔力茶』Supernatural Miracle Tea

神の奇跡、魔力の茶!?スーパーナチュラル・ミラクル・ティー!?

飲んでみたい!『アラジンと魔法のランプ』みたいな茶器で飲んでみたい!(ん?あれは急須じゃなくて、ランプ?)

でも飲んだら、どうなっちゃうんだろう! 魔女っ子メグちゃんとか、セーラームーンとか、そういう感じの女子に変身してしまうのでしょうか。夫も一緒に飲んだら、彼はスーパーサイヤ人に!?

『神奇魔力茶』の前で妄想が果てしなく続きます。横に立っていた店員さんに気がついたときには、すっかり魔力にやられていたようで、「この茶葉、プリーズ」と声を発していました。

茶葉100gとは、どれくらいなのか。挽肉の感覚で注文したら、ちょっと量が多くて値段も高くてビックリしたのですが、でも「神の奇跡、魔力の茶なんだから」と自分を納得させて帰ってきました。

翌日、子どもたちが登校した後。神聖な気持ちで急須に茶葉を入れ、熱湯を注ぎ、蓋をして、待つこと3分。いざ、お茶を注ごうと急須を持ち上げたのですが、注ぎ口からは魔神が飛び出すことも、マジンガーZが飛び出すこともなく、おまけに茶柱も立たず、ちょっと拍子抜けしてしまいました。

商品説明を見ると、このお茶にはフェンネルやクルミの葉などが入っていて、「消除多餘脂肪」という効能がある、と書いてあります。つまり「加齢と運動不足によって腹周りについた多くて余計な脂肪を削除するミラクルを起こす可能性あり」ということなのでしょう。なるほど、わたしがセーラームーン体型になる日も、そう遠くはないということですね。

さて、新学期。久しぶりに会ったお友達や、新しいお友達を誘い、香港にある楽しくておいしいお茶を飲んで一服してみてはいかがでしょうか?

*https://www.suntory.co.jp/customer/faq/001886.html

 


小林杏 (Anne Kobayashi)


東京都出身、青山学院大学仏文科卒。ニュージーランド、日本、フランス、英国での就業経験あり。ロンドンでの出産子育てを経て、2020年に来港。今まで住んできた土地のように、香港も愛おしい場所となりつつある今日この頃。趣味は読書、舞台芸術鑑賞とカンフー映画鑑賞。

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