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2026/11/02

『12AS1』コンサート発表記者会見の様子。©️Linda Hung-Hom

MIRRORが12月にコンサート、題して『12AS1』を開催することが発表されました!9月30日の情報解禁以来、ファンはワクワクそわそわしながら、大出費に備えてお財布の紐を固く締める日々を送っています。

MIRRORのチケット入手は、決して「ボタンを1回押すだけ」の生やさしい作業ではありません。盆と正月とクリスマスとハロウィーンが同時に押し寄せてきたかのような、喜びと心労、そして凄まじいストレスを伴う一大ミッションです。

 

前回のMIRRORコンサートは2024年『MIRROR FEEL THE PASSION』

コンサートは10月末現在、14回が予定されています。ファンクラブに入っている会員は少なくとも7回チケットを購入できる機会がありました。1回ごとにサイトに繋がるまで20〜30分ほど待ち、入れた後も売り切れ表示と戦いながら、希望の席を選べるまで、何十分も画面を更新し続ける必要があります。良席(高額の席)ほど確保は難航。運良くチケットを選択できても、購入画面に入るまでにも待ち時間がやってきます。待っている間に良席は減っていく、でも待つしかない…… そのストレスたるや! チケット争奪に挑む途方もない時間と労力、軽く数時間が経過する全工程を終えると5歳は老けた気分になるほどです。

前回、セクシー路線を極めたスタンリー(邱士縉、右から2番目)。今回は既婚者としての登場となります。Fever してくれるのか、気になるところです。©️Linda Hung-Hom

そんな苦行も、ファンの仲間たちとチャットで励まし合いながら臨めばストレスは大幅に軽減。お互い励まし合い、良席を先に入手できた友人に「ラッキーだったね!」と声をかければ、こちらにも幸運が巡ってくる気がしてきます。香港人は風水を大切にするように、かなり縁起を担ぐ文化があります。チケット発売前には「運気が上がる天然石のチャームを送っていただき、日本からは『無事買える』 にかけたカエルの御守りを贈る」といった運の贈り合いをしたこともありました。今年はミニボトルに入った聖水に願をかけたファンが多かったようです。

ソロコンサートでのギョン・トウ(左)とアンソン・ロー。ソロもいいけど、グループの中で光る彼らも味わい深い。©️Linda Hung-Hom

香港での推し活で何より気持ちが良いのは、ファン同士が同じチケットを狙う『ライバル』 でありながら『同志』 として助け合えるところ。そしてもう一つの魅力は、希望していたチケットが取れなかった時の『潔さ』 です。「買えなかった!」 と悔しがっても、引きずりません。

チケットの話だけではなく、何か意向に沿わないアンハッピーな出来事が起こった時、日本でよく見かける「努力・気合が足りないからだ」 と(自分であれ、他人であれ)アンラッキーな本人を責めたり、「不運のおかげで大きな事故を避けられた」 と無理に良い意味を見出そうとする姿勢はいただけません。「努力したら、気合入れたらできる!」 「事故に遭わなくてラッキーと思おう!」 と、ポジティブな思考を絶対的な善とする考えに基づいているからです。ポジティブさを正論と考え、結果的に自分や他人を追い詰めてしまう言動は、『ポジティブハラスメント※1』 や『トキシック・ポジティビティ(Toxic Positivity)※2』 と呼ばれ、近年問題視されています。

ここ数年は『小隊』という小グループでのコンサートが活発でした。こちらは通称『FING! 小隊』。左からフランキー(陳瑞輝)、ロックマン(楊樂文)、アルトン(王智德)、AK (江※生)©️Linda Hung-Hom
※ アンソンコン
左:前回のMIRRORコンサート以降、持ち歌も増えてライブも多くこなしたタイガー(邱傲然 )。右:音楽以外の活動も意欲的にこなすマルチプレイヤー、イーダン(呂爵安) 。12AS1ではどんな姿を見せてくれるのか、楽しみです!©️Linda Hung-Hom

一方で香港のファンも、天然石や聖水に頼るほど「運」を大切にしますが、ダメだった時は『運がなかった!次に期待!』と結果を素直に事象として割り切ります。結果を「人間のせい」にしない、湿っぽさのない合理性こそが、香港で推し活をする心地よさなのだと感じます。

香港の推し活現場にあるのは「ダメな時はダメ!次いこう!」というカラッとした空気感。ポジティブハラスメントの要素がないから、心地よいのだなと感じます。ちなみに、今回のコンサートの席は確保できたものの、サイン会などのイベントは見事全滅だったわたし。ダメな時はダメ! コンサートと、来年に期待です!

※1ポジティブハラスメント:ポジティブ思考の押し付けやポジティブ思考への無理な転換を勧めること。善意の励ましや前向きなアドバイスとして意図せず行われてしまうことも多い。
※2トキシック・ポジティビティ:辛い感情や否定的な体験から目を背けたり、それらを抑え込んだり、否定したりすること。

紅磡リンダ(ほんはむ りんだ)
20年にわたる英国生活、広告代理店勤務、編集者稼業に終止符を打ち、2019年に香港に移住。
移住とともに人生で初めてアイドルに目覚め、MIRROR 沼に沈没。沼から鏡(ミラー)越しに見える、新しい香港を発見する毎日を送る。2025年は66回 MIRRORのコンサートやイベントに参加する程の中毒に。大学院はどうやら無事修了できたらしいが、証書が届くまでは安心しないことに決定。

Instagram リンダ【星版】
linda_qedan

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2 件の意見

  • Tomoko より:

    ご指摘ありがとうございます。確かに左からです!修正いたしました

  • 匿名 より:

    いつも楽しく拝読してます。
    FING! 小隊写真のキャプション、左から、でしょうか?

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