2026/07/18
ターミナル2にお目見えした巨大猫キャジラ
香港国際空港で大バズりした、あの巨大な茶トラ猫のアートインスタレーションを覚えているでしょうか。
近くでマジマジと観察したその圧倒的なスケールに驚かされますが、同時にその愛らしさにもノックダウンされました。モフモフとしたオレンジ色の茶トラ猫で、柵を乗り越えて体に埋まりたい! そんな衝動に駆られるのは筆者だけでしょうか(笑)。その規格外の大きさからゴジラをもじって「キャジラ(Catzilla)」の愛称でもファンからは親しまれています。
これは、2026年4月3日から5月2日まで期間限定で設置されていた「ミャオ・ジカル イースター(Meow-gical Easter)」で登場した体験型アートインスタレーションでした。ネット上の当時の情報を見ると「すでにイベントは終了した」とされていますが、実は現在、新しくオープンしたターミナル2(L5)へと拠点を移し、知る人ぞ知る癒やしスポットとして人々をおもてなししています。
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全長約8メートル、高さ約3.5メートルという規格外サイズ!
この巨大猫の公式タイトルは『A Moment to Purr(ゴロゴロ鳴くひととき)』。その最大の特徴は、全長が約8メートル、高さが約3.5メートルという見上げるほどの圧倒的なサイズ感です。その巨大さゆえに、大味な作りなのかと思いきや、写真で見るより断然可愛い!毛並みといい、寝顔といい、そしてまるで本当に息をしているかのようなリアルさです。
これは周囲の人間を感知するセンサーと、生物のリアルな動きを再現する「アニマトロニクス技術」が搭載されています。人が近づくと気配を察知し、耳をピクピクと動かしたり、尻尾をゆったり振ったりします。さらに、目を細めて本物の猫のように「喉をゴロゴロ(Purr)鳴らす音」を響かせるなど、生きた温かみを感じさせる仕掛けが施されています。(筆者が実際に現地で確認できたのは、尻尾と耳の動きのみでした)
この巨大猫を作り上げたのは、イギリスのクリエイティブ・スタジオ『Air Giants』です。彼らは、空気で膨らむ「ソフト・ロボティクス(柔軟なロボット技術)」のスペシャリスト集団。金属ではなく、布と空気の圧力を精密に制御することで、大型でありながら有機的でしなやかな動きを実現しています。香港空港のためにゼロから設計された世界で唯一のオリジナル作品であり、デジタルスクリーンを介して「バーチャルな餌やり」ができるシステムなど、最先端技術が詰まっています。
なぜ空港に?
これほど大きなインスタレーションが「空港」という場所に設置された背景には、空港側と制作陣が意図した4つの目的があるそうです。
1つ目は、長時間のフライトや厳格な手続きで疲弊した旅客の緊張をほぐし、安心感と笑顔を取り戻してもらう「精神的ケア(ウェルビーイング)」。2つ目は、住宅事情や忙しさからペットを飼えず、ネット動画や仮想空間に癒やしを求める現代の都市文化「バーチャルペットへの共感」の表現。3つ目は、香港の伝統的な漢方薬局などで愛される「店番猫(Shop Cats)」の文化や、商売繁盛・富をもたらす「招き猫」としての縁起を担ぎ、丸々と太った茶トラ猫の姿で「豊かさ」と最高級の歓迎を表す「香港らしいおもてなし(ローカル文化の投影)」。そして4つ目は、単なる通過点から文化やエンタメの目的地へと進化する「空港都市(Airport City)」としてのブランディングとSNS発信力の強化です。
「お疲れ様!ようこそ!」という温かい労いと、香港独自の文化が最先端技術で見事に融合し、世界中で愛される唯一無二の癒やし空間が誕生しました。
出発ロビーから見下ろした様子
キャジラを探せ!
現在は、ターミナル2の出発ロビーの下の階でその大きくも愛らしい様子を見ることができます。ロビーからも見下ろせるだけでなく360度ぐるりと回ってキャジラを観察できます。筆者が立ち寄った際には、まだタッチパネルでの餌やりなどはできない仕様になっていました。今後どのような展示になるのか、現在の展示期間などの詳細も現時点では公式発表されていません。(2026年7月17日現在の情報としてお知らせいたします)
香港国際空港を利用する際は、ぜひターミナル2へ足を延ばし、今も寝息を立てて旅人を待っている巨大猫キャジラに会いに行ってみてくださいね。
(ターミナル2のアップデート記事も近々公開予定です。お楽しみに!)
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