2025/07/29
長いフライト後に香港国際空港に到着した時、旅疲れしてるし、荷物を置いてからまた食べに出かけたり、自宅に戻って料理するのはしんどいなと思うことってありませんか? 空港でさくっと、おいしい本場のチャイニーズフードを食べてから移動できれば、体も癒されるし、貴重な時間を有効に使えるし、おいしければ尚更満足度は高いはず。
今回ご紹介するのは、香港国際空港の到着ロビーに7月6日にオープンした空港初の24時間営業のお店「阿鴻小吃(Hung’s Delicacies)」。潮州スタイルのレストランなので、通常のチャイニーズよりあっさり食べられて、日本人の口に合うお料理と言えるでしょう。
レストランは到着ロビーのど真ん中。赤いキャナピーが目印。

潮州スタイルの代表料理、鴨のマリネや鶏の蒸し料理などの冷菜がこの店でもシグネチャーです。
阿鴻小吃は2010年から2014年の5年間連続でミシュラン1つ星を獲得。2025年にはコストパフォーマンスが優れた食通たちにおすすめのスポットとしてミシュランガイドの「ビブグルマン」カテゴリーにも認定されました。
今回は阿鴻小吃のおすすめお料理を紹介しましょう。

内装はカジュアルな、香港のネオン街を彷彿するネオンの装飾があるインテリアで、誰でも気軽に足を運べる気さくな雰囲気が漂います。ブースのシートや円卓もありますので、大人数でも対応してもらえそうです。そしてなんと言っても24時間営業。夜中の便で到着すると、夜食メニュー、早朝到着便だと朝食メニューもあるので本当にありがたい。

セットアップも綺麗! ちなみにチャイニーズレストランでは、お椀を取り皿として使い、ここから食べ物を口に入れます。平皿は骨など口から出したものを置く場所です。

まずはお茶を注文します。お茶は3種類の中から。ジャスミン茶、プーアール茶、カモミール茶のいずれかです。日本人の顔を見ると「ジャスミン茶飲む?」と聞かれることが多いですが、なぜか飛行機から降りたら香りが良くリフレッシュできるジャスミン茶が飲みたくなります。というわけで今回はジャスミン茶をお願いしました。イングリッシュティーのような大きめな急須が可愛いですね。お湯が足りなくなったらスタッフに頼んでお湯を継ぎ足してもらえます。

もちろんお茶だけでも十分ですが、今回はお店のおすすめの豆乳と羅漢果ティーもオーダーしました。どちらも熱いものか冷たいものか選べて、ほんのりと甘くしてあります。羅漢果は喉に良いとされ、咳止めにも使われる生薬でもあります。飛行機の中で乾燥した喉を潤すには良いでしょう。少し癖がありますが、この独特の風味が香港に到着した気分を盛り上げてくれます。豆乳は日本で飲むものよりさっぱりめで甘めです。夏は冷たいものを飲むとスッキリしますし、温かいものを飲むとほっとします。

さて、最初に出てきたお料理は、前菜の素鴨(ベジタリアン用の鴨に似せた湯葉巻き)です。子どもに人気の一品で、何層にも巻いた湯葉を鴨肉に見立てています。甘塩っぱい感じが後をひきます。味は濃いめなのでご飯と食べると良いかもしれません。

このレイヤーの食感がたまらない。とてもジューシーで、柔らかくて、重なる層の繊細さが口の中で踊ります。スルスルと入ってしまうので、あっという間に完食。

お米とエビをそれぞれからっと揚げたものに、マンゴー・ソースをトッピングした「香芒鍋巴大蝦球(Prawn with Mango Souce with Crispy Rice Crust)」。実は初見は一抹の不安が過りましたが(笑)、こちらもこの店のシグネチャーとのこと。食べてみると、爽やかな甘酸っぱいマンゴー・ソースが素晴らしくマッチ。ソースの意外性と、サクサクとホクホクの相性がびっくりするほど良かったです。こちらは断然、熱いうちに食べるのがおいしくいただくコツ。おすすめの逸品です。

肉厚なエビにびっくり。一口では到底食べれませんでした。食べ応えもバッチリです。

香港でよく食べられる「菜心(チョイサム)」というアブラナ科の野菜と木耳の料理。軽く、さっぱりと食べれるほか、食べ応えのある茎や、コリコリした木耳もおいしいです。シンプル・イズ・ザ・ベストとはこのこと。疲れている時にはこれをオーダーするとシャキッとします。

潮州スタイルのシグネチャー「滷水鵝片(marinated goose sliced)。豚肉、鴨、イカ、そしてお肉の下には揚げ豆腐が敷き詰められている冷菜マリネ料理です。八角などを使ったお料理ですので、ちょっとクセがありますが、食べすすめていくとそのクセが病みつきになります。お肉も柔らかくてジューシー。お酢やマスタードなどをつけてただきます。


デザートは2種類のみですが、これまた香港らしい体に優しいスープ「清心緑豆爽(Chiuchow Style Mung Bean Sweet Soup)」をいただきました。こちらは緑豆のスープ。デザートなのに「シログワイ(Water Chestnuts)」のシャキシャキした歯応えが面白かったです。ほんのり優しい甘さも体に沁みわたます。これだけ食べに入るのも良いかもしれません。


ちなみに前半でお話しした少食メニューと夜食メニューはこちら。お粥やヌードルがあるので、ほっとしますね。こちらは朝6時から11時までが朝食。夜11時から朝6時までが夜食となります。その他は通常のアラカルトメニューとなるそうです。
今回は食べませんでしたが、アラカルトメニューの中にはチャーシュー丼もありますよ。映画ファンはぜひ試してみてください。


あー香港に帰ってきた! と思わずニンマリしてしまいそう。お土産もあるのでこちらもチェック!

香港製造の特選XO醬と辣椒油。もし「お土産買い忘れた!」っと空港で気がついた方は、焦らず到着ロビーの阿鴻小吃へ向かいましょう!(笑)
そしてもうひとつ朗報は、空港関係者用の特別メニューがあります。飛行機会社や、空港の職員などが食べられる特別ランチセット。

お店で空港関係者であることを証明できるIDカードを提示すればこのメニューが食べられます。しかも今なら豆乳が1杯無料提供され、10%オフになるとのことです。日系航空会社にお勤めの皆さん、ぜひ今度のフライトの時に、トライしてみてくださいね!
空港においしい24時間営業のレストランができたことで、香港在住者にとっては、時間に関係なく、まず食べて自宅に帰る選択ができるのはとても助かりますね。香港旅行の方も、2025年「ビブグルマン」カテゴリーに認定の阿鴻小吃を、まずは空港から試してみる価値は大いにありますよ!
Hung’s Delicacies Hong Kong Airport Shop (到着ゲートを出たところ)
Shop5T151, Arrivals Hall, 5F, Terminal1,
Hong Kong International Airport
24 時間営業
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