2019/02/03

2月27日に開催される弊誌ワークショップ「漢方の智慧で、輝く更年期を!」で講師を務めてくれる林三貴さんの3回連載コラム。今回は1回目です。日本と香港の事情を知っているからこそ語れる、とっても興味深いお話しです!

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香港でもインフルエンザが猛威を振るっていますね。風邪をひいた方も多く、巷ではマスク姿の人をよく見かけます。みなさんは大丈夫ですか?

私は、日本では薬剤師として漢方を扱っていましたが、香港では、風邪の引き時に香港人中医師にかかることがあります。そこで言われた一言。

「カニを食べるの控えてねー」

みなさんも言われたことがありますか?

ん?カニ?
確かにカニは体を冷やす食べ物として香港では有名ですが、日本人の食生活に滅多に登場するものではありませんよね。

日本人的には「お刺身など、生ものはカラダを冷やすので控えてくださいね」とのアドバイスが欲しいところだと思ったことがあります。

中国の方は、日常的に食事は火を通して食べるのが常識です。今でこそ若い人はお刺身やサラダなど食べますが、60代以上の方たちは、生ものはあまり食べないようなので、同じ世代の中医師にそもそも「生もの」という言葉のチョイスはないようなのです。

生活習慣の違いで、得られていたはずの養生がうまく伝わってないってこともあるんだなーと大変勉強になった体験でもありました。

ちなみに、私が開催している漢方講座で、食べ物の(カラダに対する)寒熱のお話をよくするのですが、刺身や生野菜が体を冷やすものと聞いてびっくりされる方が多いのも事実です。

お刺身や生野菜などの消化しにくいものは、胃腸機能を低下させる要因となります。漢方では、胃腸で日々のエネルギーを作ると考え、胃腸機能が低下すると、全身に栄養が巡らなくなり、冷えや疲れがでると考えます。

香港に住んでいることもあり、漢方の考え方を取り入れて健康で幸せな毎日を送りたい方はたくさんいらっしゃると思います。が、まるまるの香港式を受け入れるのではなく、みなさんに身についた「日本の生活習慣に見合った養生法」が必要ではないかと思います。

お知らせ:
私が講師を務めるHong Kong LEI のワークショップが開催されます。この度は「漢方の智慧で、輝く更年期を!」です。早ければ40代から始まる更年期の迎え方や過ごし方を、体のバランスや食を通して学びます。

開催日時】2019年2月27日(水)10:00~12:00
【場所】西灣河駅より徒歩5分 (場所は追ってお知らせいたします)
【参加費】HK$350
【定員】20名 子ども同伴可

ワークショップお申し込みはこちらです!
https://hongkonglei.com/leinews/workshop-kanbou/

講師:林三貴
世界中医薬学会連合会認定 国際中医師。東京で某有名漢方薬局にて薬剤師として勤務。不妊治療、アトピーなど皮膚疾患、婦人科系トラブルの相談にのる。

 

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Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

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