2022/10/06

意外と雨の日が多かった今年の夏。そんな週末の楽しみは、毎度おなじみの行き先も決めずに「ふらっとバスの旅」ばかりでした。わたしの場合バスに延々と乗るのが最高の休日の過ごし方です。

珍しく晴れ予報だった８月上旬の日曜、「久々に旅行時に食べた牛腩麺でも食べに行かない？」とお誘いを受け今回の行き先が決まりました。

「ふらっと」とはいえ、行き先をどこにしようと考える際には「何を食べるか」も重要な決め手になります。件の牛腩麺はいつ食べたっけ？ 記憶力に自信があるはずなのに実は全く覚えていませんでした。でも場所なら完璧に覚えています。

旅行時に行ったので、かれこれ4、5年前でしょうか？ たまにバスで通ったりはしていましたが、住んでからは初めてです。

場所は元朗の八郷という所で上村總站に目的地があります。地図で見ると八郷錦田とも書いてありますがわたしも本当のところはあまり良くわかっていません。

この場所に位置しています。車やバスでないと行けない場所。

さて、どのように行ったかというと、たまには違うルートも通りたいとなったので、まずは灣仔から荃灣西へ930Xに乗って行き如心廣場總站で上村行きのバスに乗り換えます。このバスは珍しく單層&旧モデルなのでシートのデザインも今では見ない九巴仔（九巴バスのキャラクター）が散りばめられています。

今回乗ったバス

旧モデルの九巴仔シート。このタイプも可愛いです。

早速出発、荃錦公路を川龍村、大帽山と越えて行くルートです。途中の川龍村は飲茶とクレソン畑で有名な所ですが、こちらも住んでからは全く行けてないので早起きして映画のロケ地めぐりもしなくちゃな〜など想いを馳せたり。そして途中で猪に遭遇したりと、久々に自然の中を楽しみながら向かいました。

ふと外を見ると猪が散歩していました。

この木々の合間に見える元朗方面の景色がこれまた絶景なのです。

そんなこんなでおおよそ30分程で目的地に着きました。降りた瞬間目に飛び込んできたのが飲茶の蒸籠がたくさん置いてある店でした。

あれ？ こんなお店あったかしら？ と久しぶりの雰囲気を噛み締めながら辺りを見回したのですが、前回来たときはタイミングが悪かったのか連なってるお店が結構閉まっていたので印象に残っていなかったのです。

目に飛び込んで吸い込まれてしまった蒸籠たち。

蒸籠が見えてしまったと同時に、そういえばしばらく食べていない……飲茶を。そして……この市街地ではみない場所での飲茶ってたまらないじゃないか！となってしまったので吸い込まれるように入っていきました。そうか飯店と書いてあったけど（よく見ると茶楼と書いてあった）飲茶が出来るのかと。

久々に自分の好みの雰囲気と感じのいい香港おっさんたちが和やかに各々週末の午後を楽しんでいるのが印象的でした。

外側の席にしましたが、内側も趣があってとてもいいですね。

またもわたし得な光景を嗜みながら、店員のおっさんが「これはここしかないから食べてみ！」「俺のいうおすすめ食べておけばいい」などと色々世話をやいてくださって（笑）、珍しい物も味わうことが出来たので胸もお腹もいっぱいになりました。

今では出すのも珍しいとおっさんの解説を元に手にとった右下「鵪鶉蛋燒賣（うずらの卵焼売）」と左上「乾蒸牛肉（ドライスチームされた牛肉）」。

天気が良すぎて麦のお茶も飲んでしまいました。

最後に「あんたたち来るならもっと早く来なさいよ！でも今日はラッキーだよ」と言われ、閉店間際だったようで（よく時間を見たら15時前）ここもまた、早起きしてリベンジしなくてはと思ったのでした。

よく日本人の方も行かれているようなので、後からSNS等で見たらあれもこれも試してみたい〜！ となって次に行くタイミングを見計らっています。

今回訪問したお店「兆利飯店」元朗八鄉錦田公路上村４號舖

蒸籠が乗っていた台を掃除する愛しのおっさんたち

この日も最高の出会いとなりました。兆利飯店のおっさん、良い週末をありがとう！

プロフィール

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初香港は1996年の返還前。時を経て数年前から香港にどっぷりハマり、2020年から思い立って単身移住。コロナの最中も自己満レベルの広東語と陽気なノリで思い立ったら即行動をモットーに楽しく港活中。趣味は香港映画を隅々まで見る事と旅行とバスを終点まで乗ってみること。日々の香港をinstagramにアップしています。

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