香港の「楽しい」をいっぱい詰め込んだ情報サイト

2026/03/06

「そういえば、マカオに行かない? 俺、車の通行証とったんだよね〜」
ある日、香港人朋友からそんな連絡が来ました。

「え、車で行けるの? いいじゃん行こう!」と、二つ返事で計画がスタート。どうやら2023年から始まった、香港の自家用車で港珠澳大橋を渡ってマカオや広東省へ行けるスキームらしい。

「ワゴン車を用意するから!」という彼の言葉に乗り、いつものメンバーで日程を決定。そういえばマカオは1年ぶりだ。香港人ってマカオで何して遊ぶんだろう? とウキウキしながら、Googleマップの行きたいところリストにピンを刺しまくりました。

そして当日。セントラルに集合し、いざ出発! 普段から運転している友人でも、空港方面まで車を走らせる機会は少ないらしく、車内はみんなでわいわいナビゲートしながら、なんとか港珠澳大橋の香港口岸(イミグレーション)に到着しました。

この時まだあんなことになると思わなかった瞬間

着いてまず感動したのが、「車に乗ったまま出境できる」というシステム。すごい便利! と感心していた……のも束の間。なんだか車内の空気が急激にざわつき始めました。
メンバーの中で日本人はわたしだけ。飛び交う広東語が早すぎて聞き取れず、「えっ、わたし何か引っかかるようなことした!?」と焦っていると……なんと、件の通行証の『有効期限前(開始日前)』に来てしまったらしく、ゲートを通れないというのです。

え、嘘でしょ。そんなことある?

しかし、一度ゲートまで来てしまった以上、後戻りはできない。仕方なく一度出境手続きをしたかと思えば、そのままカスタムの検査場へドナドナされ、念入りな車のチェックを受け、警察を呼ばれてきっちり違反切符を切られ、そのままUターンして再び香港に入境するという、おそらく世界記録レベルの「史上最速の出入境」を体験することになりました。
その間、車内ではもちろん香港人たちの愛すべき粗口が飛び交っていましたが、最終的には税関の職員も警察官も一緒になって大爆笑。なんだこのカオスな空間は。

「で? 香港に戻ってきちゃったけどどうすんの?」
全員で顔を見合わせた後、気持ちをスパッと切り替えるのが香港スタイルのいいところ。橋のふもとに車を乗り捨て、バスに乗り換えて改めてマカオを目指すことになりました。

気を取り直してバスに乗り換え

まさかの1日2回の出境騒動。とはいえ、バスに乗ってしまえばこちらのもの。本数も多くてスムーズに乗れたし、ヒートアップしていた車内の空気もすっかり落ち着きを取り戻していました。

マカオに到着後は、大人数ということもありタクシーで移動。

友人には行きつけのランチスポットがあるらしいのですが、着いた先はなんとわたしの愛する「熟食中心」!

今回のランチ会場
このお店です

「マカオと言ったら蟹だよ、蟹粥!」と、事前に予約までしてくれていたらしい。素晴らしい手配力。蟹の出汁が染み渡るお粥も、その他のおかずも全てが絶品で、「ああ、色々あったけどマカオに来て本当に良かった!」と心から思えました。香港人のおいしいものに対する嗅覚には、いつも脱帽させられます。

蟹粥は6人前!
ランチたち
スイーツもしっかりと

さて、腹ごしらえを終えた一行が向かう先は一つ。そう、カジノです。
そこからはカジノホッピングの始まり。「ここは雰囲気が悪いからダメ」「ここならいい気が流れている」などと、独自の理論を展開しながら歩く歩く。そしてついに、「初めてだしやってみよう」と、サイコロの出目を当てるゲーム『大小』に挑戦することになりました。

これがカジノか

大小……これって、沢木耕太郎の『深夜特急』で主人公がドハマりしたあの賭博じゃないですか! わたしの脳内は完全に大沢たかお(ドラマ版)で再生されていました。実際にやってみると、これがなかなか面白く、熱中してしまう気持ちも痛いほどわかる。
ふと周りを見渡すと、他のお客さんの賭け金が尋常ではない。一体どんだけ原資を持ってきているんだ……。わたしは沼にハマる前にサクッと離脱。友人たちもそれぞれキッチリ儲けを出したようなので、勝ち逃げでカジノを後にしました。

本当はこの後、夕食を食べて帰る予定でしたが、折悪く台風が接近中。街中が台風の話題で持ちきりになり、「このままだと大橋がクローズするかも!」という情報が飛び込んできた。お腹もまだいっぱいだし、さすがに朝からのドタバタでどっと疲労も押し寄せてきたため、早めに帰路につくことに。

帰りももちろんバスを利用。数年前に大橋が開通して以来、陸路を使うのはこれが2回目でしたが、今はバスの本数も格段に増えていました。帰りは快適なダブルデッカーに揺られ、待つこともなくスイスイと香港へ。

史上最速の出入境から始まった、なかなかにスリリングで笑える珍道中でした。

観光地には行かなかった今回のマカオ旅

 

【最終回のメッセージ】

ここまでお付き合いいただき、心からありがとうございました。お読みくださった皆さまのまなざしと反応が、毎回の一歩を支えてくれました。最終回まで一緒に歩んでいただけたことに、深く感謝いたします。

 


プロフィール

wm_Journal

初香港は1996年の返還前。時を経て数年前から香港にどっぷりハマり、2020年から思い立って単身移住。コロナの最中も自己満レベルの広東語と陽気なノリで思い立ったら即行動をモットーに楽しく生息中。趣味は香港おじの観察やおじとの会話を楽しむ、香港映画鑑賞とバスを終点まで乗ってみたりすること。

instagram
@wm_Journal

 

コメントをありがとうございます。コメントは承認審査後に閲覧可能になります。少々お待ちください

意見を投稿する

Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

Translate »