2025/07/23

ヴェルサイユ宮殿：太陽王の失われた庭園　（Versailles: Lost Gardens of the Sun King）2025年11月30日まで。

ヴェルサイユ宮殿。それは、年間、香港の人口（約750万人）と同じぐらいの人が訪れるフランスの一大観光名所。すでに訪れた方もいるかもしれません。今回は、香港でもヴェルサイユ宮殿の中を歩く体験ができる面白い没入型バーチャル・リアリティ（VR）「ヴェルサイユ宮殿：太陽王の失われた庭園」をご紹介します。VR体験会は今年香港で２つ目となります。

17世紀のフランス、ヴェルサイユ宮殿を舞台にしたこのVRの旅では、庭園をこよなく愛し、今のヴェルサイユ宮殿を作ったと言われる太陽王ルイ14世自身が、1660年代に設計した宮殿の原風景で、今は無き３つの伝説的な場所を訪れることができます。著名な王室の庭師で造園家、アンドレ・ル・ノートルの案内により、ヴェルサイユ宮殿の壮大な計画に足を踏み入れられる稀な機会です。ヴェルサイユ宮殿が好きな方、ヴェルサイユ宮殿の知られざる歴史を知りたい方は楽しんでいただけるでしょう。

場所は西九龍芸術公園内、ちょうどM+と香港故宮文化博物館の間。香港サイドのスカイラインを望むハーバー沿いにあります。

所々で看板が出ていますので、矢印に沿って歩きます。

真っ直ぐ進むと突き当たりに美しい香港島の景色が見えてきます。涼しい時期は、この芝生でピクニックをする人も多くいます。暑すぎなければ、お弁当を持って壮大な風景の中ランチタイムもおすすめです！（暑さが和らぐ10月以降推奨です）

会場はこの右手のビルです。

作品は、ヴェルサイユ宮殿の協力のもと、専門家の見地や、記録文書や考古学的遺物から科学的かつ芸術的に制作されています。また、今回の企画を香港で開催可能にしたのが、アート、文化、歴史の専門家によって設立されたフランスの文化・教育機関のVisionairs。アートとテクノロジーを融合し、拡張現実（AR）、仮想現実（VR）、人工知能（AI）などを駆使した文化プロジェクトをキュレーションしています。

体験の説明言語は、広東語と普通話、英語、フランス語から選択できます。言語レベルはどちらかというと上級者向けです。

VRはメイド・イン・ジャパンのゴーグルをつけるのですが、重く感じることもあるかもしれません。着けているのが辛くなったり、視界に問題が出たら手を上げて助けが来るのを待ちましょう。メガネはかけたまま装着できます。メガネを覆う形になるので、付け心地が悪いという人と、問題ないという人と意見は分かれるようです。

ストーリーは、大きなヴェルサイユ宮殿の正門前より始まります。ここから、王宮の「水と芸術と緑が織りなす生きたエンターテインメント劇場」として語られる伝説的な３つの場所を訪れます。体験時間は25分。庭師アンドレ・ル・ノートルが終始ガイド役を勤め、わたしたちを「王室動物園」「迷宮の森」「海の女神テティスの洞窟」に案内してくれます。太陽王ルイ14世の王室の絶対主義を、壮大かつ象徴的に演出する歴史的遺産をじっくり体感しましょう。

「王室動物園」ヨーロッパで最も古い動物園の１つで、外国の支配者から贈られた珍しい動物たちで満たされています。かつては王の権力と世界的な影響力を象徴していました。目の前に佇むフラミンゴに触ってみても？

「迷宮の森」王の息子のために造られた幻想的な庭園で、イソップの寓話を表現する噴水や彫刻でいっぱいです。迷路を自力で脱出できるかチャレンジしてみましょう。

「海の女神テティスの洞窟」水と光の美しき宮殿で、かつては王の権力と芸術的革新の象徴でした。

VRの魅力はやはり、目の前に広がる世界が壮大で美しく、臨場感を持って360度、遠く彼方まで見渡せるところでしょうか？ 今後この技術が発達したら、どっちが本当の世界かわからなくなることもあるかも、と思うと大変興味深い体験でした。

体験ルームに人が混みすぎないように配慮されています。参加人数が決まっているので事前予約が必要になります。暑い夏、涼しく楽しめるエンターテインメントです！

体験内容
時間：25分間
言語：英語、広東語、北京語、フランス語
対象年齢：８歳以上