2020/12/15

「AF 生炸発酵大雞脾 (配 薯仔沙律)」
(ノンフライヤー ジャ ダイ ゲイ ベイ)
(ノンフライヤー de 香港風発酵フライドチキン 香港風ポテトサラダ)

長い間にイギリス植民地だった香港は、クリスマスを重視し、クリスマスが社会に定着したと考えられるが、突然のコロナ禍は全世界が空白なクリスマスを迎えるようになった気がする。

香港に住んでいた頃、クリスマスシーズンが来るとワクワクするのが当たり前、子供だから。母が務めていた医療機関では必ずクリスマスパーティーがあり、母の同僚が皆一品持寄りし、プレゼントを交換したり、父にはクリスマス・ビュッフェに連れて行って貰ったり、夜は同級生と尖東にてクリスマス・イルミネーションを見に行ったり。冬休みの間、友人と映画を見に行ったり、映画館の外に大きく貼られてある上映中のポスターを見たり、映画館の前に並んであるたくさんの屋台で立ち食いしたり、上映開始前の楽しみがいっぱい。本当に楽しいクリスマスの思い出がいっぱい。

今年は「外食をしない」「職場でパーティーをしない」「テーマパークに行かない」「イベントで人が集まる場所に行かない」「友人達との毎年恒例のクリスマス・パーティーは開催しない」「稼ぎが減っているのでプレゼントはしない」等など・・・ 殺風景な自粛モードでクリスマスの雰囲気はあまり感じられない。っと言っても、せめてささやかでも楽しいあたたかなクリスマスを迎えられるようにしたかった。

香港のクリスマスは西洋文化を取り入れているのでクリスマスといえばやはり洋食。香港風のポテトサラダはクリスマス・パーティーでよく登場する一品、更に、昔ながらローカル・カフェの骨付きフライドチキンとコラボして、香港洋食屋さん風クリスマス・ディナーはいかがでしょうか。

香港のポテトサラダは恐らく上海から香港へ移入してきたロシア・オリヴィエ・サラダの変身かも。食材が全てサイの目状に切られており、日本と違ってじゃがいもが潰されておらず、缶詰のフルーツ、あるいは、新鮮な果物を入れ、マヨネーズに加糖練乳を加えたりする。これが香港洋食のポテトサラダ。一般庶民でも楽しめるようにと良い意味で工夫をこらしてきた洋食の味。

Tips ⇒  チキンの下味に使われているスパイス「沙薑粉」は独特な香りと生姜に似た風味があり、香港料理によく使われています。香港にいるなら、是非買ってみて使ってみて下さい。

 

ノンフライヤー de 香港風発酵フライドチキン

〇 材料 (2人分)

<材料>

骨付き鶏のもも肉…………………… 2本

<マリネ液>

パクチーの根元…………………….. 10g

ネギ…………………………………….. 10g

生薑スライス…………………………. 3g

沙薑粉………………………………..1小さじ

酵素塩麴…………………………….1小さじ

(無ければ塩¼ 小さじ)

醤油…………………………………..1小さじ

ナンプラー…………………………1小さじ

甘麹…………………………………..2小さじ

(無ければ砂糖1小さじ)

日本酒……………………………. 2大さじ胡椒………………………………….. 少々

片栗粉……………………………….1大さじ

小麦粉……………………………….1大さじ

 

〇 作り方

1.骨付き鶏のもも肉はフォークで表面に満遍なく穴をあけ、裏側は骨に沿って2本切り込みをいれておく。

2.食品保存袋にマリネ液をよく揉み合わせておく。全体が馴染んだら1の鶏肉を入れて軽く揉み、マリネ液を全て肉に纏わせる。袋の中の空気を抜き、口を閉じて冷蔵庫へ半日から1日ほど漬ける。

3.肉を取り出し、分量外のサラダ油を塗、天板に網とトレイを置いた160度のノンフライヤーで皮を上にして20分ほど焼いて、裏返し、15分焼いたら、また皮目に上にして、さらに180度で10分ほど焼く。

 

香港風ポテトサラダ

 

〇 材料 (2人分)

<材料>

じゃがいも…………………………. 120g

りんご(約¼ 個) …………………… 100g

人参…………………………………….. 30g

きゅうり(種抜き)……………… ¼ 本

ゆで卵…………………………………   1個

<和えソース>

マヨネーズ……………………… 2大さじ

加糖練乳………………………….   2小さじ

塩麹…………………………………½ 小さじ

(無ければ塩 少々)

胡椒………………………………… 少々

レモンジュース……………….  ½ 小さじ

 

〇 作り方

1.じゃがいもをよく洗っておきます。鍋にじゃがいもを入れ、かぶるくらいの水を注ぎ、中火で加熱します。沸騰したら弱火にし、竹串が通るまで10~15分加熱し火から下ろします。キッチンペーパーで、じゃがいもを包むようにして皮を剥きます。芽はスプーンで取り除きます。1㎝角切りにする。

2.りんごは皮を剥いて、1㎝角切りにしてから塩水に漬け、キッチンペーパーで水気をよく拭く。

3.人参は皮を剥いて、1㎝角切りにして、お湯で3分程ゆで、ざるで水気を切る。

4.きゅうりは種を取ってから1㎝角切りにしておく。

5.ゆで卵は潰しておく。

6.和えソースは合わせておく。

7.ボウルに和えソースを入れ、全ての材料を軽く加えあえる。

 

 


雲姐(ワンジェ)

料理研究家。香港に生まれる。幼少期、平日は祖母、週末は料理が趣味だった父の手料理を食べて過ごす。オーストラリアへ移住を経て、結婚を機に日本へ移り20年以上。中国国際薬膳師、発酵食品ソムリエ、発酵ライフアドバイザーの資格を持ち、中華圏および日本の食文化への造詣も深い。現在は、日本の人々に香港料理を伝えるべく東京で活動中。

人在東京 Prime Kitchen Labo

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