2021/11/15

大豆芽菜炒肉鬆
(ダイ ダウ アー チョイ チャウ ヨク ソン)
【大豆もやしと豚肉のそぼろ炒め】

最近、日本ネットフリックストレンド1位になった話題作「イカゲーム」の中に登場した「カルメ焼き」。ネットですごく流行っています。ドラマで出てすぐに、カルメ焼きのレシピや動画はもちろん、カルメ焼きを作るキットまでオンラインショップで購入出来るほど人気が出てきました。韓国の飲食文化はK-POP、映画、ドラマ等を通じて世界の人々に興味を持たれるようになっていて、実に羨ましいです。
遡ってみると、香港映画ブームの時代もありました。香港という小さい都市はドラマや歌や映画などのおかげで国際都市として知られています。香港映画が海外に注目されたきっかけは1970年代、トップスター「ブルース・リー」の アクション映画からではないでしょうか。香港映画産業の黄金時代と言われている、1980年代の「男たちの挽歌」、 1990年代の「さらば、わが愛」を代表として、多くの話題作が絶えず上映されていました。
当時、香港の食文化は映画を通じて海外へ発信され、広東語を習う外国人が増えたり、香港料理を勉強するために海外から香港に来て修行する人々がいたり、映画で取り上げられた香港ローカルカフェを巡るツアーなど、香港映画ブーム黄金時代をリアルタイムに現地で体験して来たわたしにとっては、当時の香港はとても活気があったと思います。だから、今韓国エンターテインメントブームのおかげで韓国食文化「K-FOOD」が、世界的に広がっていることがとても羨ましいです。
80年代から、香港美食家たちは自分の究極料理を自慢したり、ステータスの一環として、自宅でセレブ、 政治家、エリート、文豪などを招いて、ホームパーティーをすることがよくタブロイド紙で取り上げられていたのを読んでいました。おもてなしのメニューでは、意外な「大豆芽菜炒肉鬆」(ダイ ダウ アー チョイ チャウ ヨク ソン)「大豆もやし豚肉のそぼろ炒め」のお料理はよく登場していました。決して高級食材ではないけれど、この料理の複雑さや広東料理の精粋をこの一皿でまとめて表現出来るのが一番の理由です。
大豆もやしは青臭みが強く、「臭みを消し、豚肉は脂身と赤身の割合を考慮して選び、コクと食感のバランスを考え、もやしのシャキシャキ感を残しつつ、シンプルな味付けで」、ということを一皿で表現する、その裏の思考プロセスは複雑です。シンプルな料理こそ難しいとよく言われています。この料理はまさにその通りです。作り方は難しいだけでなく、高級材料でもないので利益が出ず、レストランも作りたがらないメニューであり、忙しい香港家庭ではもちろん作らないし、消えていく傾向にあるレシピです。30歳以下の香港人は恐らく「大豆芽菜炒肉鬆」を食べたことがないかもしれません。だけど、一回食べてみたら「素材の良さ」は一目瞭然!  現在香港の高級レストランでは注文すれば食べられる一品ですが、値段は安くはないです。この料理の希少価値を分かる人は限定されるかもしれません。
世界的に大ブームだった香港映画産業は香港返還後に急速に衰えており、以前の映画界の隆盛は嘘のように消えてしいました。もう再び香港映画の黄金時代は残念ながら来ないとは思いますが、香港料理は香港映画と違って、膨大な資金投資が必要なく、真の香港料理を心をこめて作れば、もともと素晴らしい無形文化であり、今時のマーケティングを上手く使って、世界に発信することが出来ると思います。私から日本語で日本の方に香港料理「HK-FOOD」の美味しさを伝えられたら嬉しいです。

Tips:この料理は、レタスを包んで食べるのが一般的です。母は以前おもてなしとして、丸レタスを一枚一枚綺麗にはがして、外側フリフリの部分をハサミで綺麗に切り取って、真ん丸なレタスカップを作り、それらを伏せた状態で何枚も綺麗に重ねて、お客様に出しました。お客様は一枚取って、上にそぼろを大匙1~2杯載せて、レタスに包んで食べます。

 

材料 (4人分 1人2枚)

 

大豆もやし…………..…….  300g

豚の肩ロース…………..……..  130g

丸レタス……………………..….  8枚

 

【A 豚肉の下味の材料】

醤油……………………………………2小さじ

胡椒……………………………………5振り

甘麴……………………………………1小さじ

(無ければきび砂糖1/4小さじ)

片栗粉………………………………..1小さじ

サラダ油…………………………….1小さじ

ごま油……………………………….1小さじ

 

【B 大豆もやしの大豆を臭み消す材料】

生姜汁……………………………….1小さじ

紹興酒……………………………….1小さじ

 

【C 大豆もやしの茎を炒める調味料】

サラダ油……………………………1小さじ

生姜…………………………………..2枚

紹興酒……………………………….1小さじ

 

【D 豚肉を炒める調味料】

サラダ油……………………………2小さじ

大蒜(みじん切り)…………..1小さじ

紹興酒……………………………….1小さじ

 

【E 仕上げ調味料】

サラダ油……………………………1大さじ

生姜(みじん切り)…………..1小さじ

葱(白い部分みじん切り)….2小さじ

紹興酒………………………………2小さじ

オイスターソース…………….1~2小さじ (味を見ながら調節する)

甘麹………………………………….1小さじ

(無ければきび砂糖小さじ1/4小さじ)

胡椒………………………………….少々

*塩 必要な分だけ(調節用)

甘麹 水:米麹 1:1

 

<作り方>

 

1. 丸レタスの外側の8枚を綺麗にはがし、洗ってから氷水で15分ほど浸したらざるにあげる。水気を切ったらビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管する。

2. 大豆もやしは豆と茎を分けておく。豆の部分は粗みじん切りしておく。

3. 茎は根を取り、水で浸しておく。(分量外のお酢を1/2 小さじを入れると、茎はより白くなる)。炒める15分前にざるにあげ、水気を切ってから1cm幅でカットしておく。

4. 豚の肩ロースは脂身と赤身を分けておく。脂身は5mm 角切りにして、赤身は粗みじん切りにしておく。Aの調味料を加えよく合えてから最低30分置いておく。

5. 鍋を熱し、中火で2のみじん切りした豆を炒め、Bの紹興酒、生姜汁を加えて、2分ほど炒めてから取り出す(鍋を綺麗にする)。

6. 鍋を熱し、中火でCのサラダ油を入れ、生姜をいれて香りが出たら強火にし、3のみじん切りした茎を炒め、紹興酒を加え、サッと炒めてから取り出し、笊にあけて、余分な水を濾す。(鍋を綺麗にする)。

7. 鍋を熱し、弱火でDのサラダ油を入れ、大蒜を入れ香りが出たら、強火にし4の豚肉を炒め、紹興酒を加え、肉が狐色になったら、取り出す(鍋を綺麗にする)。

8. 鍋を熱し、中火でEのサラダ油を入れ、生姜、葱を加え、香りが出たら強火にし、5~7の材料を全部入れ、紹興酒、オイスターソース、甘麴と胡椒をいれてからよく炒め合わせて、味を見ながら塩で整える。

9. 8をレタスに載せて、包んで食べる。

 


雲姐(ワンジェ)

料理研究家。香港に生まれる。幼少期、平日は祖母、週末は料理が趣味だった父の手料理を食べて過ごす。オーストラリアへ移住を経て、結婚を機に日本へ移り20年以上。中国国際薬膳師、発酵食品ソムリエ、発酵ライフアドバイザーの資格を持ち、中華圏および日本の食文化への造詣も深い。現在は、日本の人々に香港料理を伝えるべく東京で活動中。

Instagram
@hongkongrecipe

note「レシピ保護区」
https://note.com/recipesanctuary

人在東京 Prime Kitchen Labo

 

 

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