2023/11/15
紫菜肉碎米通粉
(ジ チョイ ヨック スイ マイ トン ファン)
香港ローカル・カフェメニュー:磯海苔と豚肉の旨味スープ米マカロニ
香港には、広東人の他、潮州汕頭出身者も少なくないです。友人の中にも潮州出身の方が多いです。特に「上環」(ソンワン)エリアあたりには潮州汕頭出身の方が多いようです。
香港では潮州料理を出す飲食店が多いです。食前に小さい長方形のお皿に潮州磁器のおちょこを四つから六つほど置き、苦いぐらい濃いお茶を出される習慣があります。潮州料理の味付けはあっさりとして、海産物をよく使うので、日本人に合う味付けかもしれないです。
子どもの頃、父に連れられ、「尖沙咀」(チム サ チョイ)にあった潮州料理店でこの苦いお茶を飲むことは楽しかった記憶があります。おちょこが小さくて可愛いいからです。
父がよく注文した料理は「紫菜肉碎蠔仔粥」(ジ チョイ ヨック スイ ホ ジャィ ジョック):磯海苔、小ぶり牡蠣、豚のひき肉、ごはん入りのあっさりスープです。あっさりだけど、旨味が凝縮された海の幸の味わいがあるので好きな料理の一つです。
最近、インスタで香港在住の日本の方が「茶餐廳」(チャ チャン テン)香港ローカル・カフェで食べたスープ米マカロニをアップされているのを拝見しましたが、それは「紫菜肉碎蠔仔粥」をベースにしてアレンジした料理ではないかと連想しました。
その料理の名前は「紫菜肉碎米通粉」(ジ チョイ ヨック スイ マイ トン ファン): 磯海苔と豚肉のスープ米マカロニです。こちらは小振りの牡蠣を抜いて、ごはんの代わりに米マカロニ入りの汁麵です。見た瞬間に香港「茶餐廳」の進化はすごいなぁ〜と関心しました。メニューはどんどん健康志向になっています。
友人による話ですが、最近の「茶餐廳」は「インテリア」に力を注いでいるとのことらしいです。オシャレなカフェになってるところがとても多いようです。
うちの母は香港生まれ、香港育ちなのに、「茶餐廳」に一切入ろうとしませんでした。なので自分も子どもの頃は一度も「茶餐廳」に入った事がなかったです!!! 香港出身だから、よく「茶餐廳」に行くでしょうという固定概念は大外れです。地元民でさえ、行かない人もとても多いです。特に潔癖症をお持ちの方(例:うちの母)は行かない傾向があるのではないでしょうか。
これまた友人から聞いた話ですが、もう汚い「茶餐廳」はあまりないようです。やはり時代と共に、以前汚いイメージがあった「茶餐廳」はどんどん綺麗になって、食事も健康志向に進化して来たようです。
香港人には外食文化があると言われてますが、確かにそうですが、最近の香港の若者はオシャレなカフェやスターバックスで食事を取る事が一般的だそうです。若い大学生がスターバックスでコーヒーを飲みながらパソコンに向かって勉強する場面は日本の若者と何ら変わりません。
Tips: 無添加の沢庵と無添加の生ハムを入れて出汁にうまみとコクを足します。磯海苔は好みで入れても大丈夫ですが、入れ過ぎるとドロドロになるので、入れ過ぎないように注意してください。
材料 (2人前)
スープの材料:
豚のひき肉…………………………..100g
干しエビ………………………………10g
干し椎茸………………………………1枚
無添加生ハム……………………….1枚
無添加沢庵…………………………..20g
生姜(千切り)…………………….10g
お湯…………………………………….600㏄
磯海苔…………………………………適量
小葱…………………………………….適量
イワシエキス(ナンプラー)..1大さじ
いるし………………………………..適量
レタス………………………………..数枚
豚のひき肉の下味:
塩こうじ…………………………….肉の10%
胡椒…………………………………..2-3振り
サラダ油……………………………2小さじ
片栗粉………………………………1大さじ
米マカロニ:
米マカロ二…………………… 100g
<下準備>
1.豚のひき肉を下味する。
2.ほし椎茸を戻し、みじん切りする。戻し汁は取っておく。
3.沢庵はみじん切りする。
4.レタスを洗っておく。
5.熱湯を用意する。
6. 米マカロニはパッケージに書かれている茹で方で茹でる。
<作り方>
1.干しエビ、沢庵、千切り生姜を乾煎りする。香りが出てきたら、お湯と干し椎茸の戻し汁を注ぐ。
2.沸騰したら、豚肉、干し椎茸、生ハムを加える。
3.イワシエキスといるしで味を整える。味見する。
4. レタスをさっと湯引きしたら取り出す。
5.最後に磯海苔を投入。
6. お椀に米マカロニを入れ、スープを注いで湯引きした、レタスをおき、小葱を散らして完成です。
雲姐(ワンジェ)
料理研究家。香港に生まれる。幼少期、平日は祖母、週末は料理が趣味だった父の手料理を食べて過ごす。オーストラリアへ移住を経て、結婚を機に日本へ移り20年以上。中国国際薬膳師、発酵食品ソムリエ、発酵ライフアドバイザーの資格を持ち、中華圏および日本の食文化への造詣も深い。現在は、日本の人々に香港料理を伝えるべく東京で活動中。
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