2016/07/30

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本物の調味料が大好きな筆者が、日本の伝統調味料をお伝えするコラム。今回からはお味噌をご紹介します。

お味噌の原材料ってたったの3種類って知っていますか?

お味噌は「大豆、塩、麹(こうじ)」この3つにお水というシンプルな素材からできています。この麹が、米からつくられた米麹なら米味噌、麦麹なら麦味噌、大豆麹なら豆味噌(八丁味噌)となります。

大豆ってカラダにいいの?

大豆はタンパク質も豊富な優良食材ですが、豆の中では消化が悪く、人間にとって有害に働く毒性も持ち合わせています。豆乳や豆腐は、薬膳的にも身体を冷やす作用があるために、植物性タンパク質がよいといっても必要以上に取りすぎないように注意が必要です。(特に冷え性の女性など体質にあわせて摂取してください)その中で、大豆のもつ毒性を中和して、良質なタンパク質として消化しやすく摂取できるようにしたのが、昔ながらの東洋の知恵「発酵」させたもの。味噌、醤油、テンペ、納豆、腐乳などが各国の伝統食としてありますね。冷えにくく、消化しやすくなっている発酵した大豆を意識して摂取してもらえたらと思います。
※納豆は昔ながらの納豆菌でつくっているものがおすすめ。

大豆の栄養素

大豆は栄養価が高く、タンパク質・脂質・炭水化物・食物繊維・K・Ca・Mg・Fe・Zn(亜鉛)などのミネラルから、ビタミンEやB群、葉酸も含んでいます。植物性タンパク質の中でも大豆は、必須アミノ酸の含有量が高めです。(※人体でつくることができず食事から摂る必要があるアミノ酸を必須アミノ酸といい9種類あります)。

お味噌汁とごはんの組み合わせ

大豆に不足している必須アミノ酸の1つに含硫アミノ酸があります。これはお米に含まれており、またお米に不足している必須アミノ酸のリジンは大豆に多く含まれていることから、「米+大豆製品(味噌や納豆)」を摂取することで、アミノ酸スコアが一〇〇 となり、バランスよく摂取できるのです。これは日本人が昔から食べていた玄米+味噌汁そのもの。だからこそ、昔の日本人はお肉を食べなくても農作業や飛脚などで遠くまで走れるような強靭な肉体を保てたといわれています。ちなみに、小麦粉はアミノ酸スコアがお米より低く、リジンの含有量も少ないので、パンと大豆を一緒に食べていたのでは必須アミノ酸が欠乏しやすくなるために、西洋人は小麦とともに、肉や卵を食べる必要があったとも考えられています。

まずは日本人の基本であるごはんとお味噌汁を食べるように意識してもらうと身体は整うようになります。毎日食べるお味噌だからこそ、いいものを選んでくださいね。

医食同源を学ぶ
薬膳&マクロビオティックedu+u kitchen 講師Kyoko

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