2024/03/21
キャリアや生き方に悩む女性を応援している井上ひろみです。
「未来なんて予想できない」。考えてみれば当たり前のこと。でも、それがわかっていても人は「平和な日」が続くこの状況が「当たり前」になり、ずっと続くと思いがちです。でも、この数年で「この当たり前は続かないものなんだ」という認識は、日本人だけでなく、多くの国々の方が体験したはずです。
パンデミック、金融危機、安心だと思っていた大企業の倒産、脅威の自然災害……そんないろいろなことが立て続けに起こってきたなかで、日本は少子高齢化や人口減少、終身雇用の崩壊、年金の問題などの不安を煽るニュースが流れ、”人生100年時代がやってくる!”と言われれば、これからどのようにして生きていけばいいのかわからないという人たちが増えるのは、仕方がない風潮だなと思うのです。
ここ数年で香港も大きく変化しました。歴史に刻まれていくようなことが起こっています。私自身が2021年に香港を一旦離れてからも香港は変化し続け、「これからどのように生きていけばいいのか」「この香港がどうなっていくのか?」と人々の不安と心配が同様にあります。
「このような状況の中で、どんなことを学べばいいのだろう?」
「どこの会社が一番安心して、安定して働けるのですか?」
「転職がいいでしょうか? 起業した方がいいでしょうか?」
「日本ではなく、海外にいくべきでしょうか?」
「老後の資金はどうしたらいいのでしょうか?」
「これから将来のためにこどもは何のスキルが必要でしょうか?」
これらの答えを求めることは自然なことですが、その答え、攻略方法を得ることで安心出来ると思いますか? きっとあなたが生きている間に安心、安定が続くということはないでしょう。常に変化し続けていますから。
それを受け入れて、これからの予測できない時代の中で、どんな状況になっても自分らしく、強く、しなやかに生きていく力をあなた自身がつけることです。今までも、そのヒントを書いてきましたが、どうすれば、そんなふうに力をつけることができるのでしょうか?
①自分で納得して選択する
昔なら、国、人によって人生は様々な制約があったし、できないことも多かったもの。生まれた国や地域、階級、人種、性別、そのほかの条件で、人生は左右されたものでした。低い階層から別の階層に行くことも難しかったし、大きな運と人並みならぬ努力が必要でした。
でも、今は、そんな時代ではありません。今、自分は何もないと思っている人でさえ、10年後、20年後には、なりたい自分を超えるような人物になっていることは珍しいことではないのです。情報を選択する目は必要ですが、溢れるほどあります。掴みたい、知りたい情報は、取りにいけます。無料で学べる仕組みもあります。調べれば、行政がサポートしてくれることはたくさんあるのです。
また、もう決まった解決方法やスキルだけが必要な社会にいるのではありません。より自分らしく、生き方を選択し、自分で成功を作っていけるのです。
「ちょっと待ってください井上さん!! そんな成功を手にする人は「才能がある人」だけですよ」と人は言いますが、その才能って一体なんでしょう? 勉強でいい点数をとる人? いい大学を出ている人? スポーツで賞をとること? 決してそうではありません。
自分で選択し、選択したことを正解にしていく力です。
②常識にとらわれない力
これからグローバル化はさらに進んでいくでしょう。その中で、自分だけの常識の中で生きるのは「井の中の蛙」です。分からないこと、知らないことは、自分で進んで学び、掴んでいく姿勢を持ちましょう。知識を得ることで、世界が広がり、可能性が広がっていきます。
人が行動ができないことのひとつに「わからない」「知らない」というのがありますが、あなたの中の不安も情報を得ることで「不安」が「理解」へかわり、行動へしやすくなります。
また「常識では〇〇だけど、わたしなんて……」「人と比べてわたしなんて」そんな言葉は捨てましょう。それこそ、常識は、家庭、環境、属している会社、社会や国によって変わってきます。「日本の常識は世界の非常識」と言われているのをご存知でしょうか? 世界、地域での常識も違うのです。5年前と今の常識も変化しています。そして、究極には、個人でも違うものです。常識を疑うくらいでちょうどいいです。
③自分で選択をしたことを正解にしていく
人生は一度だけ。大きな選択の時には、心も迷いますよね。でも、一度自分が納得して選択したなら、それを正解にしていくのです。大切なのは、人は自分の中に大切にしている価値観があり、それに従った選択をしたいと願っています。そして、その価値観に沿って生きることがしあわせにつながります。その「心の声」には敏感になるに越したことはありません。
特に女性は、「人生でこれを成し遂げたい!」と思っていても、自分のことよりも子育てを優先する方がいます。そして、子どもがいても仕事を優先したりと人によって違います。でも、その選択したことから、自分の人生を自分で正解にしていくのです。
ありがたい方のアドバイスは、参考にさせていただきましょう。まわりは自分の価値観で、あなたの助言をしてくるものですから。
④今の自分を超えるために、目の前のことに継続的に取り組む
時には迷うこともあるし、できないと落ち込むこともあるし、行動が止まってしまうようなことがあるでしょう。そんな時は、今自分は「迷っている」「落ち込んでいる」「行動が止まっている」と一旦受け止めればいいでしょう。しかし、目指すものがあるなら、完全に立ち止まること、辞めてしまうことをしてはいけません。継続するのです。その日が来るまで。
もし飛べないなら走ればいい。
走れないのなら歩けばいい。
歩けないのであれば、這っていけばいい。
何があっても前に進み続けなければならなのです
By マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
この1年、機会をいただきHONG KONG LEIにて、キャリアや生き方に悩む女性へむけてエッセイを書く機会をいただきました。1人でも多くの方が自分で自分のことを制限せず、チャレンジして、世界を広げ、視座をあげ、人生を納得のいく生き方をしていただきたいと思って書いてきました。
そんなわたしも現在は、新たな挑戦をし続けています。
昔は人生に対して閉塞感をもち、こんな人生だったら嫌だなと思い、諦めてしまいそうになるような時もありました。しかし、海外に出たことがきっかけとなり、価値観が大きく変わり、行動が変わり、人生が変わりました。自分も変わりましたが、世の中も環境も随分と変わりました。
そんな時に大切な考えとなったのは、「自分は自分でいい」。自分の「軸」が強固になればなるほど、時代や環境が変わっても揺るぎない自分でいることができるのだということに気がつきました。
これから、どこへ行っても、先の見えない時代と言われても、あなたがあなたらしく生き、自分で選択したその日々を、その事柄を、人生を正解にしていく強さがあれば、あなたはあなたの人生を力強く生きていけるでしょう。
これからも世界のどこかで頑張っているあなたを応援しています。
みなさん、今回が大人の女性♦︎生き方革命の最終回となります。
今まで、ありがとうございました。
また、会う日まで!
井上ひろみ
1997年より香港移住。ふたりの子どもに恵まれ、最初の10年間を子育てに邁進。香港人社会にどっぷり浸かったディープな主婦時代を送り、その後、12年間のブランクを経て社会復帰。14年間に3社の大手日系企業にてアジアを中心にグローバルな仕事、マネージメントの経験とキャリアを積む。
海外でブランクがある中からの仕事やキャリアに悩んだり、プライベートと仕事のバランスに迷ったりしてきた経験を通して、 同じように悩んでいる方の支援をしたいと2021年 Cannan Life & Work Design Lab設立。 現在は、高齢の父の面倒を見るため日本へ拠点を移し、活動中。
Inoue Hiromi Instagram
Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。
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