2023/03/10

こんにちは。大坪沙季です。
4歳の息子と、フィリピン人ヘルパーさんと3人暮らしをしながら仕事をするワーキングマザーです。

 

すっかり春ですね。
息子と2人香港にやってきたあの日から、あっという間に一年が経ちました。
(香港に来た経緯はこちら 第1回コラム)

 

あの時感じた香港の春の暖かさ(暑さ?)
仕事でフェリー移動の際、ふと同じような感覚を味わい、なんだか今までの香港生活が走馬灯のように蘇ってきました。

 

特にわたしの生活の大部分を占める仕事について。
この一年、必死だったな〜。

 

 

そもそもどんな仕事をしているのか少しお話ししますね。
わたしは今、日本食レストランを展開する会社に所属し、メニュー開発をしています。

 

現在香港内に9店舗あり、食堂のような低価格帯から、エクスクルーシブな和牛を扱った高級業態まで幅広く展開中の勢いのある会社です。
(これから益々新しい業態も増えていくので楽しみ!)

 

その中の半分程の店舗、比較的カジュアル目な店のメニューを作るのがわたしの仕事です。

 

実際なにをしているのかというと、

 

・店舗の現状分析
・商品開発
・現場への落とし込み
・クオリティ維持

 

という感じです。
まずは大事な現状分析。
どんなお客さまが来てくださっているのかな。
どのメニューが人気かな。
現場の負担が大きすぎないかな。
クオリティは維持できているかな。

 

なにより、お客さまはおいしく召し上がっていただけてるかな?

 

現場や数字からそんなことが見えてきます。

 

それからメニューの構成を考え、常に進化し続けるようにしています。

 

メニューが決定したら、試作を重ねたり皿を探したりします。
(香港でおすすめの食器屋さんがある方いらっしゃったら教えてください〜)

 

それから、納得がいくまで社内で試食会を繰り返し、ようやく商品が決定したらメニューブックの撮影をします。

そこからは、現場への落とし込み。
思いを込めて開発したレシピが、実際お客さまの元に届く時にしっかり再現されるようオペレーションを改善したり、現場とコミュニケーションを取りながら地道に工夫しています。

 

ちなみに、開発は基本的に店舗の厨房で行っています。
今でこそ居心地の良い空間ですが、香港に来て間もない頃はどう動いていいのか分からずフリーズ。当たり前ですが広東語が飛び交う空間に緊張。
えっと、どこからなにを始めれば……。

 

ですが、ありがたいことにみんな本当に心優しいスタッフばかりで、英語を話さないスタッフとも言葉がなくたって今は仲良しです。
わたしがバタバタしているといつも、「休憩しなさい」と優しい笑顔でわたしの背中をさすりながら手作りの温かいスープをくれるおばさまが辞める時は涙が出そうでした。

クコの実やりんご、ナツメが入った生姜味の温かくて甘いスープ。煮詰まった時こそ少しだけ休憩。

 

あの頼もしくて温かい手に何度助けられたか。
スープを飲みながら、孫の写真を見せてくれたりしてリフレッシュして、またお互い仕事に全力で取り組むのです。
言葉なんて重要じゃない。
うちの店のスタッフはみんな本当に温かくて、思いやりがあって大好きです。
そんなスタッフに支えられている店なので、絶対に良いものを開発しなきゃいけないという使命があるのです。

 

香港に来てから実感した事ですが、街中日本食レストランで溢れかえっていますよね。
もはや日本食であるというだけでは何も珍しくないので、他とは違う“なにか”をお客さまに感じていただけるように努力し続け、選ばれる店でなくてはなりません。

 

そして、わたしが開発者だからこそできることが絶対にあるはずなので、わたしなりのやり方で、会社を、そして日本食を香港の方にもっともっと知っていただ
きたいというのが想いです。

香港に来て一年。
この一年は正直慣れるのに精一杯でした。
弱気になってメソメソしてる時間も多かったと思います。
でも、仕事、海外生活、子育て。
最近、ようやく色々整ってきたなと感じています。

 

筋トレと一緒で、最初の頃は器具の使い方も分からないし、周りの目が気になるし、すぐには効果は出ないし、筋肉痛はつらいけど、続けていれば絶対に成果は見えてくる。
マッチョな人ほど、器具を使いこなし、自分と向き合い、筋肉痛を楽しみ、人を助ける優しさを持ち、誰よりも地道に努力してあの体を手に入れています。

 

なぜわたしは突然筋トレに例えたのだろう。って感じですが。笑
本当にそうだと思うので、わたしも徐々にマッチョになりたい!
そして、日本語ではこうして表現できているわけですが、今後は香港の方にもたくさん知っていただきたいので色々構想中です。
わくわく。

 

最後に、家にいる時間が少ないママですが、いつも明るくのびのび育ってくれている息子と、息子に愛情を注ぎ、全力でサポートしてくれる頼れるヘルパーさんに感謝して今回のコラムを終わりたいと思います。

癒しの2人

 

それでは今回も読んでいただきありがとうございました。

 

毎月10日に連載しておりますので、また次回もお待ちしております!

 


筆者プロフィール

大坪沙季(Saki Otsubo)

東京の大手料理教室で講師を5年程務め、
その後独立。妊娠出産を機に湘南へ移住し、
レシピ開発やフードコーディネーターとして活動。
2022年香港に移住。
某日系F&B Companyにメニュー開発者として所属。
趣味は料理、金継ぎ、ゴロゴロする事。
息子とヘルパーさんと3人で暮らしながら仕事をするワーキングマザー。

instagram https://www.instagram.com/_sakioo_

コメントをありがとうございます。コメントは承認審査後に閲覧可能になります。少々お待ちください

2 件の意見

  • 大坪沙季 より:

    教えていただきありがとうございます
    行ってみます!

  • 匿名 より:

    香港餐具店可以去杜洪記
    地址:堅尼地城吉席街52號

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