2025/11/12
11月9日、西九龍文化地区(略称 WestK)で4日間にわたって繰り広げられていた「ジャズ・フェスティバル」こと、『WestK Performing Arts Presents: Freespace Jazz Fest』が大盛況のうちに幕を閉じました。ブラジル、中国、イタリア、日本、韓国、タイ、英国など、毎年世界各地から数100名のジャズアーティストが出演することで知られる香港屈指の大規模フェスですが、今年の目玉のひとつは香港のイアン・チャン(陳卓賢)! そう、アイドルグループMirrorのリードボーカル、美声の持ち主にしてはにかんだ笑顔がキュートな、あのイアンです!
会場はWestKのFreespace。ステージと観客は至近距離!Ⓒhunghom_linda_qedan
アイドルがジャズ? と意外に思われる方もいるかもしれませんが、そもそも彼は自他ともに認めるジャズミュージックの大ファン。デビューのきっかけとなったオーディション番組でもポップソングを歌う他の参加者をよそに、ジャズの名曲「Fly Me to the Moon」で勝負を賭けたほどなんです。この日のライブでもジャズのスタンダード曲やジャズのアレンジを施した自分の曲を披露。発売と同時に完売御礼だったチケットを入手できたラッキーなファン達を、ジャズの世界に誘いました。
さて、そんな音楽的才能あふれるイアンにこの度、Hong Kong LEIはインタビューを敢行! 超ウルトラショートではありますが、日本語メディアとして初のイアン単独インタビュー! 多いに盛り上がったコンサート終了後、まだまだ興奮冷めやらぬ感のあるイアンに日本と日本の音楽についてのお話を伺いました。
Hong Kong LEI:はじめまして。コンサートお疲れさまでした。早速ですが、コンサートの合間のトークで日本の曲を披露されましたね。日本語がとても自然で驚きました! 日本の音楽やアーティストから影響を受けることはあるんですか?
イアン:日本の音楽はよく聞いてます。さっきは宇多田ヒカルさんの『FIRST LOVE』を口ずさみました。One OK Rockのタカさんがカバーしたバージョンなんですが、僕、彼らの香港のライブにも行ったんですよ。香港では1980、90年代に流行した広東語ポップスのメロディーは、日本の曲のものが多かったので(慣れ親しんでいます)。日本語の響きって、とても音楽に合うと思います。僕は日本語ができませんが「なんちゃって日本語」でメロディーを作ることもあるんですよ(笑)。日本語で歌ってるようなふりをしながらメロディーをつけるんです。試作の時にね。
トークの最中、ファンにせがまれて日本語の曲を。『First Love 』の他、平井堅の『ポップスター』も披露。こんなにさりげなく日本語の曲が出てくるなんてすごい!Ⓒhunghom_linda_qedan
Hong Kong LEI:これまで日本のファンに向けて、パフォーマンスや作品のリリースを考えたことはありますか?
イアン:もし僕の音楽を日本に持って行って、より多くの方たちに聞いていただけるようなチャンスがあったら、ものすごく光栄です。それを実現するために努力を続けていかなきゃと思います! 良い曲、良い音楽を作って、じっくりと色々なことを積み重ねていきたいと思います。いつかある日、本当に日本に自分の音楽を持って行って、皆さんに知ってもらえたら嬉しいです!
コンサート後、お疲れにも関わらず終始笑顔を絶やさずインタビューに応じてくれたイアン。感謝!Ⓒhunghom_linda_qedan
Hong Kong LEI:日本でライブを行うとしたら、どのような演出をしてみたいですか?
イアン:「Tiny Desk」(注)で見た藤井風さんの演出なんて、すごく良いですね。自分のバンドがあって、メンバーがいて、自分もピアノを弾きながら……。そんなセッティングでの演奏、かなりやってみたいなと思っているんですよね。
Hong Kong LEI:Hong Kong LEIの読者と、日本のファンに一言メッセージをお願いします。
イアン:ハロー、大家好。イアン です。いつかお会いできることをとても楽しみにしています。サンキュー。(動画でご覧いただけます↓)
Ⓒhunghom_linda_qedan
ライブを終えた直後にもかかわらず、イアンは疲れた様子をまったく見せず、終始にこやかにインタビューに応じてくれました。日本の話題になると一段と表情が明るくなり、日本の音楽に対する深い理解と愛情がにじみ出ていました。元バレーボール選手ならではの抜群のスタイル(長身・細マッチョ)も、至近距離で見ると際立っていて、スターとしての輝きと、柔らかくて穏やかな物腰というギャップがとても印象的。
恵まれた容姿と音楽への愛情、柔和な物腰とスター性。日本で人気爆発する日も間近だと、これまでの予想が確信に変わりました! 頑張れイアン! 日本で会いましょう!
(注)「Tiny Desk」は米ラジオ局が始めた、実際のオフィスの一角をステージとしてアーティストが生演奏するという音楽コンテンツ。大規模な音響装置や照明を使わずに、親密な雰囲気の中で有名ミュージシャンが演奏する様が人気を呼んでいる。日本ではNHKがこの企画を制作。藤井風はその第1回目を飾った。
取材・文:紅磡リンダ(編集部)
通訳・翻訳:大澤真木子
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