2022/09/20

「Hong Kong LEI – Cover Story」は、香港でがんばる人をご紹介するシリーズ企画です。当記事は、健康と食の安全をお届けする Tasting Table Japan Premium より当企画への賛同と協賛をいただき制作しています。

 


YouTubeで動画をシェアしてから、前向きになれました

 


〈目次〉
– 香港人に人気 広東語を話す日本女性YouTuber
– 香港映画に魅了され、広東語を知りたいと思った
– なかなか踏み出せなかった第一歩
– 香港でYouTubeをやっているからこそ、自信がもてた
– Mayさんへの3つの質問

〈香港人に人気 広東語を話す日本女性YouTuber〉

2014年にワーキングホリデーで来港して以来、ずっと香港で暮らしているMayさん。日本語教師の仕事をしつつ動画制作をしている。2022年2月から始めたYouTubeチャンネルは、半年足らずで6万人を超えるチャンネル登録者数(2022年8月時点)となった。

Mayさんのチャンネルは、日本人の目線から見た香港や日本と香港の文化の違いなどを流暢な広東語で発信している。視聴者は、99%が香港人で1%が日本人、たまにカナダやアメリカ、イギリスからの視聴もあるが、それも移民した香港人だという。Mayさんの動画から香港を再発見する、まさしくディスカバー香港の面白さがあるようだ。

突如、6万人の香港人から支持されるYouTuberとなったMayさん。「急に登録者数が増えた時は、ほんとに自分のチャンネルなんだろうかとびっくりしました」と語る。

 

〈香港映画に魅了され、広東語を知りたいと思った〉

Mayさんの最初の香港体験は、ウォン・カーウァイ監督映画『花様年華』。映画に映し出される60年代の香港に魅了され、広東語の響きが面白いと感じた。同監督の複雑なストーリー性にも魅かれて他作品も観るうちに、字幕に表示されない広東語まで知りたいと思うようになったという。

Mayさんの広東語をレベルアップさせたのは、ワーキングホリデーだった。中学生の時から海外に興味があり、親が望む安定した人生はつまらないと思っていた。そこで、まずは1年間、香港で働いてみようと考えた。出発3ヶ月前に本腰を入れて語学学校に通い、生活に必要な広東語を学んだ。香港生活は、覚えたてのフレーズを使って部屋探しからスタートした。

「広告営業の仕事は本当に楽しかったですね」とワーキングホリデーを振り返るMayさん。顧客やデザイナーと話し合いながら広告を作るのが楽しかったという。同僚と次の企画を練りたくて、休日も関係なく自ら会社に行くほどだった。ワーキングホリデー終了後はそのまま正社員に。その後、何度か転職したが、広東語を使って充実した日々が送れる香港を気に入っている。

香港に来てから日本人向けにブログも書き始めた。香港生活で面白いと思ったことや気づきなどを携帯のメモ帳に書き留め、それをシェアする感覚で発信していた。「ブログはもうやめましたが、メモ帳は今でも書いています。YouTubeを始める時も、このメモを見ながら内容を考えました」

〈なかなか踏み出せなかった第一歩〉

もともとYouTubeを見るのが好きで、動画制作にも興味があったMayさん。画面越しに、日本の家族や友人に香港での様子を伝えたかったし、視てくれる人を元気づけられたら、という想いがあった。しかし、カメラの前で話すことに抵抗があったり、心無いコメントが怖かったりして、なかなか踏み出せなかったという。

やってみたいという好奇心と、わたしにできるのか? という自信のなさに揺れていた時、婦人病が悪化し手術することになった。「退院後もしばらく寝たきりの時期があって、毎日とても辛かったです」。やりたいことがあって、それを行動に移せる身体もあるのにやらないなんてもったいない! 回復した時、やりたいことはやろうと強く思ったという。

夫であるKenさんの応援も背中を押してくれた。YouTubeをやろうか悩んでいる時から「人気が出ると思うよ」と言ってくれたという。Mayさんが萌える香港の古いビルの良さは、香港人のKenさんにはさっぱり分からないが、だからこそ「それを言ったら面白いんじゃない?」と勧めてくれた。

動画制作を始めてからは、KenさんはネイティブとしてMayさんの広東語や完成した動画のチェックをしてくれる。「YouTubeに関わる事務的な作業も引き受けてくれるので、夫には本当に感謝しています」。Kenさんの支えがあるから好きな動画を作ることができる。

〈香港でYouTubeをやっているからこそ、自信がもてた〉

動画制作は孤独な作業ではあるが、自由に自分の世界を楽しめる。一人でコツコツする作業は好きで、寝食を忘れるほど編集に没頭してしまうこともある。

自分の「好き」「楽しい」「こう思う」を発信でき、視聴者に認められたことで、自分に自信がもてるようになったという。「自分がやっていることを肯定してくれる人がいると知って前向きになれました」とMayさん。

「最初は広東語や容姿のことを否定的に言われないかと怖かったです。でも視聴者は、そんなことは気にしてなかった。『広東語と日本語の字幕をつけてくれてありがとう。日本語の勉強になります』とか『あなたの視点は面白い!』というコメントが大半でした」

香港でYouTubeをやっているからこそ、自信をもつことができたと考えている。

「YouTubeを始めて、まだ半年。これからもこんな調子でやっていきます」とMayさん。将来的にはライブ配信もやってみたいと思っているし、登録者数が増えたら日本人向けのサブチャンネルを作りたいと考えている。撮りたいものがたくさんあるから、モチベーションは衰えない。

 


Mayさんへの3つの質問

Q1 編集ソフトは何を使っている?

初心者向けのfilmora。一度購入すれば年会費なしでずっと使えます。プロが使っているAdobeプレミアを勉強しようと思ったけど難しくてやめました。

Q2 動画制作で一番楽しい作業は?

エフェクト(イラストや効果音)を追加しているときが楽しいです。もともと喋っているだけの動画が、段々おもしろおかしくなっていく過程を見るのが楽しいです。

Q3 動画制作で一番気をつけていることは?

テンポよく、視聴者が飽きない動画になるよう気をつけています。セリフAとセリフBの間を0.1秒空けるか0.2秒空けるか、ちょっとの差でも動画の出来に影響するので、間の取り方が一番難しいなと感じます。



香港人のKenさんとは3年前に結婚。夫婦で街歩きをしている動画もアップしている。このウェディングフォトは映画『花様年華』をイメージして撮影。

 


部屋にはYouTubeを始める時に決めた4箇条が貼ってある。「泣かない 、イライラしない 、悪口を言い過ぎない 、自分やライフスタイルを偽らない」という内容。Mayさんのひたむきな人柄が伝わってくる。

 

 


 

 

 

 

 

 

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2 件の意見

  • Nozomi より:

    記事をお読みいただき、コメントまでくださって、本当にありがとうございます!(編集部より)

  • 吉田美佳 より:

    心の葛藤や闘病を経ての、ご夫婦で作り上げてきた今へのストーリー、心震えるお話でした。
    ありがとうございました!

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