2021/11/16

~わたしたちのカラダは食べたものでできています~
本物の食材を求めて。日本の伝統調味料をお伝えするコラム。~甘味について~

秋から冬は、おいしいもの、甘いものを食べる機会が増えてきます。お砂糖を食べすぎると、体調不良になるので、この時期は注意が必要です。
食べる量、食べる甘味の種類(今までのコラムでおススメの甘味料を書いています)を変えるだけでも、身体の変化を感じるかもしれません。特に冷え性の方には、ぜひ意識してもらえたらと思います。

■ビタミンB群の欠乏から起こる冷え

砂糖を含む、糖などの炭水化物は、体内でエネルギーとして変換される際、ビタミンB群やカルシウム、ミネラルなどを必要とします。特に白砂糖にはミネラルやビタミンなどの栄養素が含まれていないため、過剰な白砂糖摂取は、代謝の際にビタミンB群欠乏(特にB1)を起こしやすくなります。

またビタミンB群(ビタミンB12・葉酸)は赤血球を作るにも不可欠なものですが、砂糖の代謝にビタミンB群を持っていかれるため、作るべき血液の質と量が低下してしまうのです。血流により身体は熱をうみますが、熱を身体に届けてくれる血液が少なくなってしまい「冷え」につながるのです。

ビタミンB群が不足した状態が続くと、自律神経が乱れて交感神経が優位となります。その状態が長く続くと血管は縮み、末梢への血液循環が悪くなり「冷え」を生じさせることも。

ですので、白い砂糖から、黒色のミネラルを含んだ砂糖に変えることを心がけましょう。白米よりも、分づき米や玄米、小麦粉も全粒粉に変えるなど、ミネラルと繊維を含んだ穀物に変えていきましょう。

■血糖値の乱高下からおこる冷え

前回のコラムでは、血糖値の乱高下が、お子様のイライラを引き起こすと書きましたが、女性にとっては「冷え」をおこすこともあるのです。
白砂糖は摂取するとすぐに身体に吸収され、血液中のブドウ糖が急激に増加、血糖値を急上昇させます。その結果、インスリンが大量に分泌、血糖値を急低下させ、元の状態に戻そうと働きます。血糖値が急降下すると、体温も一緒に下がってしまい「冷え」につながるのです。

また、身体は、体内で脂肪を燃やす際に熱を発生させて体温を保ちますが、インスリンの分泌が多いと脂肪燃焼がうまくできず、熱を発生させることができなくなります。

■糖のとりすぎからくる肌の老化~糖化

糖化って言葉を知っていますか?
糖化「カラダのこげ」とは、体内のタンパク質や脂質と余分の糖が結びつき、タンパク質が変性、劣化して、AGEs(糖化最終生成物)という老化物質を生成する反応のこと。蓄積しやすく分解されにくいため、急激な血糖値の上昇の繰り返しや、慢性的な高血糖状態、糖とたんぱく質の接触時間が長いほど糖化が進み、肌のシミやしわ、くすみや、動脈硬化、白内障、様々な病気をもたらすといわれています。
アンチエイジングに高い美容代を支払うなら、まずはお砂糖を控えてみるのもいいかもしれませんね。

冬はイベントも多く、暴飲暴食する機会も増えてくると思いますが、内臓が疲れると感染症にかかりやすくなります。
家での食事は、料理の味付けにお砂糖を控え、内蔵が疲れない身体に負担のないものにしましょう。そうすれば、自分の身体の防御力、治癒力が高まり、寒い冬も元気に乗り切ることができます。

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~毎日のごはんで身体を調える~ 自然食療法家・国際薬膳師・マクロビオティック講師KYOKO
毎日のごはんが、明日の自分をつくる。薬膳マクロビオティック教室では「料理+考える力」を大切にしています。多角的視点で、体調・体質・季節にあわせた食材の選び方や調理法を学びます。生徒さんの様々な体調の質問を皆で読み解き、身体の声が聞こえるようになることが目標です。※現在は香港教室は休校。大阪にて、薬膳マクロビオティック料理教室を開催中。

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