2024/04/17

今回は香港からサクッと行ける近場のデスティネーション、沖縄を前2ページに引き続きご紹介しています。Hong Kong LEIではこれまでも香港から2〜3時間で行ける近場の旅行先をたくさんご紹介してきましたので、香港近場旅行をまとめたページを作りました。ぜひこちらも併せてご参考くださいね。(読者の皆様からの近場旅行レポも募集しています!)

 

さて、前ページからの続き、沖縄那覇、南部編(赤丸部分)です! 初心者向け楽しみ方をご紹介します。

 


<1ページ目>
沖縄の人が温かくて涙もん
ー旅の計画はしなくてもみんなが教えてくれる!
なんと言っても香港から近い!
ー飛行機で2時間ちょっと!
ー亜熱帯から亜熱帯への旅行ってどうよ?
ーいろんな楽しみ方や泊まり方ができる
ー交通手段、車がないと不便。レンタカー天国
<2ページ目>
初心者向け楽しみ方 ショッピング
・国際通り
・壺屋やちむん通り
お酒
・アウトレット
地元の人が教えてくれた、おすすめの食スポット
・瀬長島のウミカジテラス
・島唄ライブ
・道の駅糸満 糸満お魚センター
・家庭の味 食堂 きらく

<3ページ目>←いまここ

体験
・琉球ガラス
・ペーパードライバー教習
・やちむん工房見学

沖縄初心者におすすめの場所
・おきなわワールド
・ガンガーラの谷
・ウワーガージャングル、ナイトトレッキング
・戦跡めぐり
・世界遺産「斎場御嶽」
・久高島

番外編
旅道中で沖縄の人に助けられたお話(エッセイ実話)


沖縄南部だけといえども、楽しく体験できることはたくさんあります。高級リゾートホテルに宿泊してホテルをゆったり楽しむのもあり!1日中観光などで出かけてしまうのではなく、非日常的なホテル滞在を楽しむのをおすすめします。でもせっかく沖縄に来たんだから、沖縄のことをもっと知りたいし、沖縄の人々や自然、歴史、工芸に触れ合うのも、良い時間の使い方です。予算が限られていれば、うまくホテルを組み合わせて楽しんでみてくださいね!

体験

・琉球ガラス

数ある沖縄の工芸のひとつとして有名なのが琉球ガラス。沖縄の海が透けて見えるような美しい作品を見て購入できるだけでなく、体験もできるんです。まずは琉球ガラスの作品をご覧いただきましょう。

米糠や灰などを使ったグラス

素朴なリサイクルグラス

クジラ

新進気鋭の作家、友利龍氏による海の底を表したような作品「水影」

・南部にある琉球ガラス村でグラス作りの体験

琉球ガラスの歴史は偶然のようなもの。戦前、ガラスを輸入に頼っていたものの輸送の際に多くのガラスが割れたり欠けたりということがあり、それなら地元で作ったほうが良いということで始まったのが琉球ガラスです。新たな工芸として盛り上がりを見せたころ、戦争が勃発。資源が入って来なくなりました。そこで既にあるガラスをリサイクルで制作し始めたのが今の琉球ガラスの原点になります。沖縄でグラス作り体験は南部では「沖縄ワールド」とここ琉球ガラス村があります。琉球ガラス村では沖縄で活躍する名工のほとんどが所属しています。また、ここは作品の琉球ガラスの歴史を学べる展示室や、販売ショップ、体験工房があります。


今回体験で教えてくれたのはここの三代目工房長の平良恒雄氏。

体験は1300度に熱したガラス玉を使うので、残念ながらものの10分程度で終わってしまうのですが、子どもにとっては大変貴重な体験になったようです。帰宅してからもまた体験したいと言っています。作ったグラスは当日は持って帰れません。作ったものを急激に冷やすと割れてしまうので、ゆっくりと冷ましていく必要があるため、希望者には国内郵送してくれます。

こちらが1か月後に郵送されてきたグラスです。今回は模様も色も何もないシンプルなものを作りました。なかなか良くできていると思いませんか?


・ペーパードライバー教習

沖縄は好きだけど、モノレールは那覇周辺までなので、それ以外は車がないと移動が不便。北の方にも行きたいのに、ペーパードライバーなので1人で運転する自信がないしとお思いの方。なんと、教習を受けながら観光できる、一石二鳥の方法があるんです。検索するとこのような教習コースはたくさん出てきますが、ペーパードライバー歴15年以上のわたしが今回お願いしたのが沖縄ドライビングスクール。長年の夢であり、心の中にもやもやあったものを解消できて、大袈裟ですが、人生の新しいページが開けたような大きな達成感を感じました。

教えてくれた大城先生は30年以上の教習試験官や講師経験を持つベテランです。長年運転のブランクが空いてしまったわたしにも、的確かつ穏やかに、そして忍耐強く、2日間の計8時間教えてくださいました。教習は初日3時間、2日目が5時間でお願いしました。2日目には那覇から中部の読谷村まで寄り道しながら片道1時間半かけて運転して、焼き物の工房が集まるやちむんの里で休憩がてらに観光をしました。また、気持ちのよい海辺なども走らせてもらったりしてとても楽しかったです。一人で行くにはちょっと心細いところでも、先生と一緒に行くと、多少の混雑も、細道も安心して運転できました。

わかりやすく指導してくれた穏やかな大城先生

教習車は大城先生の車で、宿泊先のホテルまで迎えにきてくれます。大変びっくりしたのが、朝、先生が駐車する場所まで行ってみると、先生は既に助手席に座っていました。わたしが車を目前にして呆然と立ち尽くしていると、いいからとりあえず運転席に座ってとおっしゃっるので、わたしは渋々運転席に座りました。今ここからいきなり車道を走るなんてとんでもないと伝えても、先生は心配ない大丈夫だからと、譲りません。右手にはブレーキを踏めるステッキを握っているから問題があったらすぐに止められるし、横からハンドルもコントロールできるので心配しないでと一点張り。わたしは絶対に無理です。まずはどこか空き地に行って練習させてくださいと何度涙目で懇願しても、聞き入れてくれません。先生は、
「毎回新しいクライアントさんとはホテルの前で、このように30分間押し問答をするんです。でも絶対大丈夫だから」
と笑いながら譲りません。わたしは本当に泣きそうになりながら、仕方ないので震える手でハンドルを握り、アクセルを恐る恐る踏み、ヨロヨロとと車を発進させました。すると、不思議なもので昔運転していたころのカンがすぐに蘇ってくる感覚がありました。また、先生が
「もう少しアクセル踏んで」
「あと20センチ左を走って」
「今、車線変更して」
など要所要所で声をかけてくれる上、「いいよ、上手だよ、できてるよ」と勇気づけの声がけもしてくれたので、少しずつ自信も芽生えてきました。

車はトヨタのアクア ハイブリッド車でしたので、小さすぎず、大きすぎずで運転しやすかったですし、電気自動車っぽい静かでスッと走行する感覚は乗り心地が良かったです。時間内で車庫入れ、縦列駐車も空いているモールの屋上駐車場で練習させてくれつつ、コツやわたしの悪いクセなども見逃さずにきちんと指摘してくださり、どんどん実践できて上達していきました。信じられないことに、気がついたら結局終始自分で運転していたのでした。

実はもっと信じられないのは、3日目にはレンタカーをして自分で車を運転して南部をまわったことです。おかげで、本当に達成感のある旅となったのでした。ペーパードライバーで、練習をしてみたい方、沖縄での観光しながらの練習を本当におすすめします!


やちむん工房見学(育陶園の工房)

沖縄の焼き物「やちむん」、那覇で食器が買えるのが、壺屋やちむん通りというところです(2ページ目でもご紹介しています)。壺屋というのは王朝時代、窯元を一箇所に集めた地域で、この土地を壺屋と呼び、そこで作られるやちむんのことを壺屋焼と言います。毎年11月下旬の3日間、壺屋陶器まつりが開催されます。この期間は全てのやちむんが通常の2割引での販売となります。

壺屋やちむん通りの裏通りにある陶芸工房に無料で見学をさせてくれます。中に入ると、職人さんたちが制作に没頭していて、まさに生きた現場を見ることができます。行きたい場合は事前に連絡をしておいた方が良いです。詳細はこちら

轆轤を回す職人さんとも話ができたり、写真も自由に撮ることができるので、なかなか面白かったです。

その後、工房で作っていた食器が、表通りのショップでも買えるようになっているので、思い出深い買い物になることも間違いありません。


沖縄初心者におすすめの場所

さて、ここからは沖縄初心者におすすめの場所です。ガイドブックなどにもたくさん出ていますので、簡単にご紹介しておきます!

・おきなわワールド

沖縄は初めてという人が、沖縄を知るのにまず訪れてみるのが良いのが、おきなわワールド。家族で楽しめます。時間は3時間から5時間ぐらいは見ておいた方が良いでしょう。

玉泉洞

たくさんのアクティビティーがあります。まずは、沖縄には600カ所以上の鍾乳洞が存在しており、その中でも最大の鍾乳洞の玉泉洞をめぐります。約30万年の年月をかけて創られた玉泉洞は全長5,000m、鍾乳石100万本以上を擁します(一般公開は890mのみ)。また、亜熱帯のフルーツを楽しめるフルーツ園では同じ亜熱帯の香港とフルーツの違いがあるか見比べてみると面白いかも。そして琉球ガラスや工芸制作体験、城下町の散策、エイサーショーなどがあります。こちらはおきなわワールドで体験できる一覧です。


・ガンガラーの谷

ガンガラーの谷は、 数十万年前の鍾乳洞が崩壊してできた太古の谷。谷間に広がる自然豊かな森の中を、専門ガイドと一緒に歩く約1時間20分のツアーです。ガイドツアーでのみ森の中を歩くことができるため、観光客に荒らされることがない太古の生命が息づく神聖な場所となっています。ツアーの詳細はこちら歩行距離は約1キロ。(要予約)

ガイドツアー参加者だけに許された、隔絶された森へのスタート地点にあるCave Cafe。鍾乳洞そのままのカフェスペースに。


・ウワーガージャングル、ナイトトレッキング

那覇から車で30分、沖縄本島南部の未開拓エリア、ウワーガージャングル

古くから「ウワーガー(宇和川)」と呼ばれるこの場所は、サンゴ礁由来の石灰岩が広がる、湧水も豊富なエリアです。ここには貴重なカルスト地形が広がり、国内最大級の観光鍾乳洞「玉泉洞」を筆頭に、数多くの洞窟が存在しています。「ウワーガージャングル」は、石灰岩の丘や、岩壁に閉ざされた谷、洞穴、湧水、小さな川など、独特の自然景観がみられる野生のジャングルで、様々な生き物たちも生息しています。この場所の価値を多くの方々に知ってもらいたいという思いで、夜だけの人数限定ガイドツアーとして一部を公開しています。(Webサイトより抜粋

こちらで2024年6月までの参加の予約を受付中。


・戦跡めぐり

戦跡を巡り平和について考える旅。沖縄戦とは、太平洋戦争の一局面で、おもに沖縄本島で行われた日本軍と米軍による戦争です。1945年3月26日に米軍が慶良間諸島の阿嘉島に上陸してから約3か月にわたって繰り広げられた激しい戦いでは、県民の4分の1が犠牲になりました。沖縄本島南部の戦跡を巡りながら沖縄戦を学び、平和を祈念するコースです。(Webサイトより抜粋)このコースはレンタカー、もしくは車をハイヤーして自力でめぐるコースです。モデルコースの詳細はこちら

(空港から15分)旧海軍司令部壕→(車で20分)南風原町立南風原文化センター→(車で20分)平和祈念公園→(車で5分)ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館

ひめゆりの塔

 


・世界文化遺産「斎場御嶽(せーふぁうたき)」

御嶽(うたき)とは、南西諸島に広く分布している「聖地」の総称で、斎場御嶽(せーふぁうたき)は琉球開闢(りゅうきゅうかいびゃく)伝説にもあらわれる、琉球王国最高の聖地です。また、聖地巡拝の行事を今に伝える参拝地として、現在も多くの人々から崇拝されています。御嶽の中には六つのイビ(神域)があります。琉球国王はこの六カ所を参拝しながら、国家繁栄・安寧、五穀豊穣、航海安全などを神に祈願しました。

琉球王国時代には、国家的な祭事の時には聖なる白砂を御嶽に敷きつめるために、「神の島」といわれる久高島から特別に運び入れました。

開館日はこちら

入場料は大人300円、こども(7〜15歳)150円 (6歳以下は無料)予約不要
御嶽内でのカメラの撮影は、できるだけ撮らないこと。
特に、拝所を背景にした人物撮影は、神域へ背を向けたことになりますのでご注意ください。

世界文化遺産に登録された際の認定理由が以下の一文です。抜粋
「琉球地方では、各推薦資産において、自然崇拝的な信仰思想に基づく各種の宗教儀礼や祝祭が今日でも盛んに行なわれており、市民の生活や精神の中に資産が活用され、文化として生き続けている。」
ユネスコは、古来より行なわれてきた「祈り」の文化が、現在でも行なわれていることに世界遺産としての価値を認めました。その価値とは、私たちが大自然に生かされていることへの「感謝の祈り」。斎場御嶽が今に伝えるその精神文化は、世界中の人々が調和し、平和で豊かな未来を築くための大切なメッセージが息づいています。

 


・久高島

琉球王国時代から数々の神事が行われており、「神の島」と呼ばれています。琉球の創世神アマミキヨが天から降りて最初につくったとされており、五穀発祥の地ともされた。歴代の琉球王国は17世紀まで2年に1回、久高島参詣を欠かしませんでした。
12年に1度、午年(うまどし)に行われる神事・イザイホーに代表される神秘的な神事が行われていたため、民俗学的に貴重な島として注目されています。

久高島には数々の神聖な御嶽や古来から守り、伝えられてきた久高島特有の文化を伝える史跡が多数残されています。久高島には大げさな観光施設はありません。久高島の歴史や神聖な御嶽を学びたい方は、島を良く知るツアーガイドさんにお願いするのをおすすめします。お願いする場合は、旅行の前に予約をするのをおすすめします。ガイドさんの数は少なく、1回で案内してくれるのは少人数です。ガイド予約の詳細はこちら

久高島ではマナーを守りましょう。島のマナーはこちら

久高島へはフェリーで渡りますが、天候が悪いとすぐに運休になるため注意が必要です。

 

 

みなさん、今回のHello from Editorはいかがでしたか? 今回の記事を読んで、沖縄行ってみたい! と思っていただけると嬉しいです。ちなみに、夏はさまざまなマリンスポーツができて絶対楽しいと思いますが、オフシーズンの沖縄も暖かく、ゆっくりいろんなところを行けて、しかもホテルもレンタカーも経済的な設定でとても良いです! ふらっと週末の旅や、女子旅、一人旅におすすめのデスティネーションですよ。みなさんの香港近場の旅が楽しいものになりますように。

では次回のHello from Editorもお楽しみに!
最後に番外編の旅エッセイがあります!

 

番外編
旅道中で沖縄の人に助けられたお話

ー3ー

Klook.com

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