2023/09/22

今年は夏休みらしい夏休みを日本で過ごした方も多いのでは? わたしたちも例にもれず、帰省することにしました。久しぶりの日本の夏だったので、確実に浮き足立っていましたが、1ヶ月という長めの日本の滞在。実は後ろ髪を引かれる思いがありました。

 

それは「カビ」と「庭」と「虫」について

 

3階建ての村屋は高層ビルよりもおそらく湿気が強いと思います。香港の湿気とはどんなものかというと、特に5月から10月までの間は、室内の湿度が70%以上という日はざらにあります。湿度が100%なのに雨が降っていないという日もあったりして、そんな時は外を歩くと、顔に水蒸気の膜を感じて、手を伸ばすと水分が掴めそうな感じすらします。そんな香港の建物は湿気によるカビや劣化など老朽化が激しく速いのです。村屋は地面に近いということもあり、1ヶ月も家を空けるとはどういうことになるか、ある程度覚悟しなければならないと思っていました。また、手入れしない庭の荒れ具合や、虫がどれだけ室内に繁殖するかなどー。

これを読んでくださってる方の中には、全く意味がわからない方もいるかもしれません。もしくは「大袈裟な」と思われる方も。でも本当の話です。

わたしのクローゼットや、物置、子ども部屋などは、「開かずの間」状態になることが予想されました。過去には、気がついたらクローゼットの中にあった皮のベルトやバッグがカビていたり、木製のクローゼット自体がカビていたり、壁にカビが繁殖したり、日常使いのローテーションから外れた木製のおしゃもじや袋に入った割り箸なども見事にカビていたことが、1度や2度ではなかったので珍しい現象ではないのです。高層ビルでも決して例外ではありません。幸い今回は夫が残ることになったので、全くの空き家ではなく、家にいる時は除湿器をオンにしてっとお願いしたものの、どこまでやってくれるかは一抹の不安もありました。

ここで新しく香港に移住した読者の皆様に湿気対策を少しご紹介しましょう。

1)香港で除湿器は必需品です!どんなに湿度が高い日でも個室に除湿器が1台あれば、室内干しの洗濯物もあっという間に乾きます。できれば音が静かで、容量の大きいものがおすすめです。

2)布団乾燥機。香港ではほぼほぼベットでの睡眠だと思うのですが、それでも布団乾燥機があると、お布団に入った時の快適度が全然違います。カラッと乾いた軽くて肌触りの良いお布団に入るのは快適で、体調の良し悪しにも左右されるのではないかと思うほどです。香港でも家電ショップで手頃な値段で日本製のものが手に入ります。

3)日本城などで売っている除湿箱。これはクローゼットの中には必ず入れておきましょう。またカメラや使わない電子機器などをプラスチックの箱に入れて除湿箱ひとつ中に入れておくというのも良い案です。カメラのレンズはカビが生えやすく、生えてしまうと使えなくなってしまうこともありますので、なるべく乾燥した状態で保管されることをおすすめします。ちなみに日本製の除湿シートは、香港の湿気用ではないので、あっという間にベドベドになり、あまり有効ではありません。

4)タンスやクローゼットなどはずっと閉めっぱなしにしないで、ときどきしばらく開けて空気を入れ替えしましょう。

さて、1ヶ月経ち、楽しかった夏休みから戦々恐々としながら自宅に戻ると、なんと除湿器をオンにしてくれた形跡もあり、室内は無事!ほぼ出発した時のままの状態でした。でもホッとしたのも束の間、カビの代わりになんと庭には今まで見たこともないような雑草がボウボウに生えていました。高さは30センチから50センチもあるほどの荒れようです。たった1ヶ月での変貌ぶりは、ある意味、見事とも言えます。亜熱帯ならではの雑草の生命力。今までマニュアルの芝刈り機で刈っていたのですが、力がいる作業で、手は豆だらけになるし、炎天下でやるにはかなりの重労働。こうなってしまってはもう時すでに遅し。諦めて新しく電動のを調達しました。

今回のように1ヶ月も家の人口密度が低くなり、家を留守にする時間も多いと、おそらく、隙間から侵入してきた虫は確実に我がもの顔で部屋を右往左往していたことでしょう。それは家の中を掃除していたら、突然飛び出してきた大きなゲコ(ヤモリ)らがどれも丸々と太っていたことで説明がつきました。子ども部屋が蜘蛛の巣だらけにならなかったり、蟻の行列が室内を横断していなかったのは、我が家のゲコ様が「家を守って」くれたということでしょうね。ありがたいことです。村屋に住んでいると、都会に住んでいると知り得なかった人間以外の生き物との「共存」を体感することが多々あります。

わたしの苔玉も週1でお水をあげてくれていたので、元気にサバイブしていました!

今ではこのまとわりつく香港の湿気も、生命力溢れる庭の雑草も、密封性の少ない村屋も、わたし的にはこの不完全さが、力が抜けて心地良く、解決策さえあれば住みやすく感じます。日本から戻ってくると尚更感じてしまうのはわたしだけでしょうか? みなさんの夏休みはいかがでしたか?

 

コメントをありがとうございます。コメントは承認審査後に閲覧可能になります。少々お待ちください

意見を投稿する

Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

Translate »