2023/10/21

2023年９月の香港は天災に見舞われ、大変な月でしたね。皆さんの周りは大丈夫でしたか？ 香港は強い台風に度々見舞われるところではありますが、９月の台風は久々に凄かったです（今月上旬にも「小犬」という大きな台風が来ました）。

夜が明けたら、我が家の庭も、まわりの田舎道もとんでもないことになっていました。庭では60キロもあろう植木が鉢ごと横倒しになっていたり、道路脇の大木が何本も根こそぎ倒れて、台風が通り過ぎて２日間、道が封鎖されていました。道路が封鎖されてしまうと、陸の孤島となってしまうこともある村屋暮らしです。お陰で道路が開通するまでは缶詰状態で、こういうこともあろうかといつもより多めに備えておいてよかったです。

香港の台風の強度の指針はとても明確です。台風の強さが数字となって表されています（下図参照）。香港天文台よりこれらの番号が発令されると、住民はそれにともなって行動します。例えば３が出ると、もしかしたら８が出る可能性があるかどうかを視野に入れながら準備しないといけません。８が出ると、学校は休校になって自宅学習になったり、仕事も在宅での仕事などに切り替わります。

８が出ると飛行機はキャンセルになったり、公共交通機関も臨時運休や便数が減ったり、タクシーも見つけづらくなります。たとえ乗れたとしても台風料金として高額を請求されることも。わたしたちも外出を控えないといけません。８以上になって看板や植木が頭上から降ってきたり、木が倒れたりすることもあるかもしれません。８が発令されていたのに外出して怪我をしても保険でカバーされないことも起こります。

https://www.hkfsd.gov.hk/eng/cep_edu/cep/disaster_preparedness/natural_disasters_hk/tropical_cyclone.html

この意味が以下の通り

実は、今回は10が発令されましたが、これがどのくらい強いかというのを説明しましょう。これまでのわたしの経験で一番印象に残っているのは、５年ほど前、わたしたちがまだ高層ビルに住んでいたとき、朝ロビーに出ると、半屋外の壁が吹き飛んで無くなっていました。またガラスの壁が粉々に割れていたり、周りの植林という植林が薙ぎ倒されて壊滅的になりました。村屋に住んでいた友人は、朝起きたら屋上に置いてあったはずの、大きな簡易プールがどこかに飛んでいってなくなっていたそうです。

そんな経験から、10が発令されるという情報を聞いて、初めての村屋で迎える巨大な台風に備えて、屋外に置いてあった自転車や屋外用のソファ、机、洗濯機諸々を動かないように縄で縛り、小さな植木などは全て安全な場所へ避難させました。窓際に置いてあった置物なども全て移動させて、窓が割れても怪我をしないようにしっかりカーテンで閉めました。我が家の窓には元々スクリーンが貼ってあるので保護テープなどは貼りませんでしたが、大きな窓にバッテンでテープを貼っているお家もありました。

高層ビルに住む友人はビルが揺れて怖いと言ってましたが、70階ビルがざらにある香港、上層階は本当に怖いだろうなと推測します。

さて朝起きたら、１枚目の写真のように鉢植えが薙ぎ倒されていました。

かわいそうに、ヤシの木の枝も無惨な状態に。この辺のヤシの木は全てこんな状態になってしまいました。

と、突然、巨大なヤシの木の枝が「ドサッ」という大きな音とともに落ちてきました。家の中から撮影した写真ですが、あまりの大きさにびっくり！かなり硬い枝なので頭に落ちてきたら怪我をするほどです。

思いのほか重くて、わたし一人では持ち上げられませんでした。

この程度で済んでよかったです。

香港はこの台風の後、黒雨警報と赤雨警報が続き、毎週のように学校も休校になり、街のあちこちでも浸水被害がでました。特に地下鉄の構内が浸水したニュースは、日本でも大きく取り上げられて、びっくりした友人から連絡が入るほどでした。ただでさえ高温多湿なのに、この頃はかなりジメジメして、この後の蚊の猛襲も例年より多く、辛かったですね。

もうそろそろ待ちに待った村屋の最高の季節がやってきます。楽しみです！

それではまた次回まで！