2022/03/08

こんばんは。キリです。

コロナ対策に疲れたら、気分転換しましょうか。

今日は香港の有名な和風町、加太賀という町を歩いてみます。

加太賀は40代の香港人にとって、欠かせない存在であったようです。

1990年代は現在と違って、日本料理は珍しくて高かったそうです。日本料理を食べてみたい香港の若者たちは、尖沙咀の「嵯峨野」やブルース・リーが通っていた「大阪」(すでに閉店)等ではなく、加太賀に行くのが多かったです。

手頃な値段でお腹がいっぱいになり、若者たちの人気店でした。

加太賀は料理で香港人に日本の体験を与えるだけでなく、環境まで和風を極めました。売り上げ額が高まるに従い、店の数も増えました。それから、支店がどんどん増え、今の加太賀街になっていきました。

わたしは加太賀で日本料理を食べたことがないですが、わざわざ写真を撮りに行ったことはありました。入口のすぐ隣にある日本酒が目立ちます。

浅草の観光地のように、人力車が置いてあります。

冬なのに、プラチックの桜の木が満開です。

微妙な日本語が書いてあるからこそ、面白いです。

外国人から見れば、相撲や鎧等は日本の代表的な物に違いありません。

加太賀は香港の日本料理史にも名前が残ります。皆さんご存知の通り、香港の人はサーモンの寿司が好きだと言われています。加太賀は香港人向けのサーモン寿司を変化させ、「花の恋」と言うロマンチックな料理を作りました。

作り方は簡単です。サーモンのネタを立たせて、マヨネーズを入れてからバラの花びらのように巻いたら完成です。真ん中にいくらやとびこをたくさん撒いたら、もっときれいになります。

驚いたことに、「花の恋」は香港の恋人の間で流行ったうえに、イギリスやアメリカに輸出されました。香港と日本のコラボメニューとなったのです。

加太賀に行ってみると、不思議な感覚に陥ります。

浅草とか深川とか思い出されると同時に、どこか違和感も感じてしまいます。その違和感を実感するたび、昔の香港人が考える日本のイメージがわかるようです。


キリ
日本語教師で旅行作家。特に日本が大好きで年に10回以上は訪れる。著書に『Kiri的東瀛文化觀察手帳』(2017)、『日本一人旅』(2019)がある。香港の誠品商務三聯などの書店で購入可能。
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