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2025/03/05

天后駅の近くに大坑という美食天国がるのをご存知ですか? 香港スタイルハンバーグのトップと言われる民聲冰室など、行列のできるベーカリーやカフェもたくさん揃っています。

香港の中秋節(日本の十五夜)メインイベントとして知られている大坑(Tai Hang/タイハン)の舞火龍(ファイヤー・ドラゴン・ダンス)が行われています。恒例化されて以来、毎年大勢の観光客が集まっています。

わたしは大学時代1回しか見たことがないのですが、舞火龍が始まる前の待ち時間が長いだけではなく、よく見られるところも探しに行かなければなりません。交通制限も発令されるので、先にネットで調べてみても、実際に行かないと詳しい情報はわかりません。

今日紹介したいのは、このイベントではなく、舞火龍の小さい博物館です。これは大坑の中書館街にあり、白くて小さなおうちです。

この小さいおうちは大坑火龍文化館で、入場は無料です。とても小さいですが、舞火龍のビデオが鑑賞できます。

実物大の火舞と記念写真を撮ることもできます。

SNSをフォローしたら、オリジナルの葉書やシールがもらえます。

お土産コーナーのすぐ隣に、古い石碑があります。これはこの館の歴史を語る石碑です。

「書館街」はSchool Streetのことで、「書館」は昔の学校の意味です。1907年、大坑の地元の人が募金して、この辺の子どもたちのために建てられた学校でした。学校は「孔聖義學」と言い、明治時代の尋常小学校のような学校でした。


イギリス植民地時代とは言え、孔子や孟子などの学問を研究する中華系の学者たちは少なくなかったです。1909年学校が建てられて以来、「香港孔聖會」が責任を持って授業を始めたそうです。

面白いことに、石碑の古文をよく読めば、19世紀のプロイセン王国首相(今はドイツの一部)オットー・フォン・ビスマルクの名前が刻まれています。古文によると、19世紀プロイセン王国首相が教育を広げ、国家が強くなったため、国の根本は教育だとのことでした。

え—! 19世紀香港中華系学者たちは、世界のことをよく知っていましたね!

この博物館は本当に小さいので、わざわざ行くはもったいないかもしれないですが、大坑で食事をしたら、ぜひどうぞお越しください。


キリ
日本語教師で旅行作家。唎酒師と観光ガイド資格。特に日本が大好きで年に10回以上は訪れる。著書に『Kiri的東瀛文化觀察手帳』(2017)、『日本一人旅』(2019)、『爐峰櫻語:戰前日本名人香港訪行錄』(2022)、『爐峰櫻語:戰前日本人物香港生活談』(2023)、『悠遊日本』(2024)がある。香港の誠品商務三聯などの書店で購入可能。

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