2021/07/04

前回のコラムでは収まりきらなかったのでもう少しだけお付き合いください。

もう一つ忘れちゃいけないのが冬菇亭(ドングーティン)と大牌檔/大排檔(ダイパイトン)について。前回お話した街市に入った熟食中心*参照リンク*の前身とも言える場所で、屋根やお店の見た目がしいたけの形(?)をしているのでこの名称だそう(広東語でしいたけは冬菇といいます)。

 

*これが冬菇亭だ!この日は鳩に初挑戦した日でした@元朗大棠路熟食市場

 

沙田禾輋邨(ウォーチェチュン)にあった30年ほど続いた人気店陳根記(2018年12月に惜しまれつつも閉店、今は別の場所で営業中)など記憶に新しいかと思います。こちらは主に公営住宅エリアの一角にあり、主に九龍、新界エリアに位置しています。そう、バスやミニバスじゃないと行けないような、ちょっと複雑な場所にあるのが私にとってグッときちゃうポイントです。映画に出てきそうな画になるところもポイントです。

 

*在りし日の陳年記2018年4月閉店の噂を聞いて香港朋友と急いで行ったあの日@沙田禾輋邨

 

そんな冬菇亭を含めたお店のスタイルを大牌檔といい、活気ある市民の憩いの場になっている気がします。歴史は古く、詳細は割愛しますがとても興味深いものです。もちろんたくさんのドラマや映画にも登場している場所もあり「香港といえば屋台~」のイメージでよく連想される場所なのではと思います。

 

*映画「インファナル・アフェア2」でもロケ地になった雰囲気のある大牌檔@牛頭角励業街熟食小販市場

 

毎度のことながら日中歩き回って疲れた身体にビールを流し込み、その日のおすすめや、前から気になっていたメニューを食べます。最高の肴は地元の常連さんたちのおしゃべりと熱気!老若男女みんなで卓を囲んで終始楽しそうにご飯を食べる姿は、私までもハッピーな気分になってしまうのです。と言いながらたまにホームシックにもなったりもしますが(笑)近くの席のおじさんにこれ知ってるか?食べてみな!飲んでみな!などおすすめをいただいたり、新しい出会いもあったりで行くたびに発見があり、クセになり通ってしまうのです。

 

*勝利の味がした気がします@九龍湾啓業熟食中心

 

暑い日が多い香港ですが夏ばかりではなく、冬は鍋を囲んだりと一年を通して美味しいものを食すことができるのも魅力です。最近は友だちとも行く機会が増え、食べるメニューの幅も増えたので、週末の楽しみになっています。

 

*ビールだけではなく街歩きの小休止に下午茶タイム@深水埗

 

実はこのスタイルは近年減少傾向にあります。歴史的産物とはいえ、現実は家賃の値上げ、衛生問題、騒音問題や今後のライセンス発行の停止など様々な問題も山積みなのも事実。とはいえ大好きな香港の古き良き時代の懐かしさも一緒に味わえるのがこれ以上なくなってほしくないなーと思いながら、今週末もどこかのお店に向かいます。

 

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プロフィール

wm_Journal

初香港は1996年の返還前。時を経て数年前から香港にどっぷりハマり、2020年から思い立って単身移住。コロナの最中も自己満レベルの広東語と陽気なノリで思い立ったら即行動をモットーに楽しく港活中。趣味は香港映画を隅々まで見る事と旅行とバスを終点まで乗ってみること。日々の香港をinstagramにアップしています。

 

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