2022/03/27
こんにちは、わたしは料理研究家で日本発酵文化協会認定発酵マイスターのDuyvestyn ユキです。わたしたちはコロナ禍に香港から日本へ移住。そして今回夫の仕事の都合で日本から香港へ、またまた移住することになり、息子2人とわたしで2週間のホテル隔離を経験しました。料理が大好きなわたしが、料理ができないホテルで息子2人といかに乗り切ったかを皆さんにお伝えしようと思います。
わたしの隔離生活で工夫したこと、失敗したこと、感じたことが、これから同じような経験をされる方のお役に立てればと思います。それと同時に、隔離が必要のない普段の環境に少しでも早く戻れることを願っています!
〈ホテル到着、凍るような寒さでスタート〉
2月9日
香港空港に到着してから5時間程かかってようやく朝の午前4時半にホテルに到着しました。
息子2人のオンラインスクールがあるので、コネクトルームがあるEmpire Hotel Causeway Bayを予約していました。シングルベッド2つ、ダブルベッド1つ、それぞれに机と椅子、シャワーとトイレ(バスタブなし)、建物は古くまあまあ最低限の清潔さという感じでした。12月末の時点でほぼどのホテルも3月まで満室、たまたま空きが出たこちらのホテルを急いで取りました。ファミリー向けの部屋は特に空きがないので、早めに予約されること、キャンセルポリシーを確認されることをお勧めします!
到着して直ぐ困ったことは、部屋は氷点下の寒さ。ベッドのシーツも布団も濡れてベチャベチャ。フロントに連絡しても繋がらないので、疲れ切った子どもたちはありったけのタオルをぐるぐる巻いてジャケットを着用したまま就寝することに。1時間以上たってようやく小さなヒーター、新しい掛け布団を持ってきてくれました。気づけばすでに朝の6時、とんだ隔離生活のスタートになりました。
〈隔離ホテルの食事と嬉しい差し入れ〉
2月10、11日
こちらのホテルでは、ベジタリアンミールボックスかレギュラーミールか選べるので、わたしだけベジチョイスにしました。
1週間分のメニューが決まっていて、和洋中が交互にでますが、もらったメニューと違うミールが運ばれてくることが多々あり、これなら子どもたちも食べれる、と待っていたのに違うミールが届くので困ることも。
外のデリバリーや差し入れを受け取ることは可能ですが、部屋まで届けてくれる時間が決まっていて、朝は10−12時、昼は14ー16時、夜は19時−21時と食事時間とずれていて子どもがいる場合は、これ食べたくない、となってもデリバリーを頼むのには遅すぎて、計画が立てづらいところが難点でした。ホテルによっては、制約がないところもあるので事前にチェックしておくといいかもしれません。
朝食は子どもたちが食べられそうだったのでホテルミールに。ベイクドビーンズ、コーン、スクランブルエッグ、マッシュルーム。味はほとんどしなく、お世辞にも美味しいといえない、、のですがお腹が空いていた子どもたちは食べてくれました。わたしは前日到着したのが朝の4時半、冷房で凍るような寒さにベッドは濡れてるという状態で殆ど眠れずだったので、食欲がなくお茶だけで過ごしました。
翌日、早々に主人が5日分の生鮮食品等必要なものを届けてくれました。
夜は届けてくれた温めるだけのMUJIカレーに。ご飯はホテルミールパックにあるご飯を活用しました。ホテルに湯沸かしポットがあるので、持ってきたボールにカレーの袋をいれて温めるだけ。子どもたちの大好きなバターチキンカレーに、差し入れのロケットリーフを使ったサラダを添えました。
我が家の子どもたちはごまドレッシングが大好き。嫌いなロケットもこれがあれば完食するので、普段作ってる自家製ドレッシングを持ってきて正解でした。添加物や砂糖、油を使っている市販のドレッシングが苦手で、ホテルミールを2週間食べ続ける上に、ドレッシングも添加物が多いと胃もたれの原因になったり、精神的にも辛いので、無添加で普段使い慣れてるものはなるべく持参するようにしました。
練り胡麻、醤油、きび糖、米酢の植物性のみでマヨネーズを使っていないので常温保存可能。自家製でもスーツケースに入れて移動でき、固形の状態なので漏れの心配はありません。使用する前に水や油を混ぜてトロッとした濃度にして使っています。
ホテルのミールデリバリー時間は8時―9時30分、12時―13時30分、17時30分―19時の3回。子どもたちの学校開始が8時10分、昼食時間が11時と、学校の時間割と合わないので、朝食と昼食は何かしら自分で準備する必要がありました(長男は朝食は持参のシリアル、ホテルの朝食ミールボックスを昼食時間に、昼食ミールボックスを休み時間に食べることもありました)。
主人の差し入れの殆どはmarks&Spencerから。ハム、アボカド、ホテルの朝食ミールパックにゆで卵があったので、これも使ってサンドイッチでランチを作りました。
バターやマヨネーズとそう都合よく何でも揃えられないので(冷蔵庫も小さい)、タンパク源としてリクエストして買ってきてもらったフムスを薄く塗ってサンドイッチに。フムスはヒヨコ豆、オリーブ油、大蒜、練りごま、レモン等からできていて、無添加のものが多く、野菜のディップとしても使える優れものです。フムスとハムの相性も良く。子どもたちも喜ぶ豪華で美味しいサンドイッチができました。
タンパク質といえば、栄養不足解消にKOREDAKEのドリンクを持参しました。100%植物性ソイプロテインで26種類のビタミンやミネラルなどの栄養素を配合。食事から取れない時の栄養補給をサポートしてくれます。色々なブランドを試しましたが、これはアーモンド風味で抹茶やチョコ味になっているのと比べて、スムージーやお料理にも合わせやすいのが気に入っています。ただやっぱり甘くて重いので、チャイスパイスをいれてホットチャイにして飲むと飲みやすいです。
ちなみにこちらのブランドがだしているプロテインバーはココア味、こちらもヴィーガン。長男が好きで、小腹が空いた時にスナック代わりに食べています。
〈週末と持ってきて便利だったアイテム〉
2月12−13日
ホテルミールの朝ごはんは嬉しい飲茶でした。
久し振りに食べる飲茶。おそらく冷凍品なのか、乾燥していましたが、子どもたちは喜んで食べていました。
そしてやっぱり飲んで欲しいお味噌汁。
無添加のお出汁パックを熱湯だしして、持参した自家製味噌、乾燥ワカメを入れておみそ汁を。腸内環境を整えてくれるお味噌汁は我が家には欠かせない調整食です。
お味噌汁のお椀は持ってくればよかったと思ったアイテムの一つ。写真のプラスチックのカップが唯一のホテルが提供する食器。
事前に貸し出しできると聞いていたのですが、安全面から食器は貸し出ししてもらえず。主人にお皿だけは購入してもらいました。持参できればハイキング用等のプレートがあると便利です(これもホテルによって違うので確認するのがベストです)。
隔離最初の週末。子どもたちと楽しいことしようと、お昼はピザをデリバリーすることに。
ペパロニピザ、フレンチフライ、ブラッターとチェリートマト、バルサミコドレッシングのカプレーゼをデリバルーで注文。映画を観ながらベッドの上で家族でジャンクを食べる、、。家のベッドの上で食事するなんてことしたら、母大噴火です。普段できないことができてちょっと楽しい週末になったようでした。どんな時でも楽しみをつくることは大事ですね。
我が家は引越しに伴う隔離だったので、荷物は衣類や生活必需品でスーツケースはもうパンパン。隔離のために持参できるものはかなり限られていたので、洗剤や食器洗剤、食料等の現地で調達できるものは持参せず、現地では入手困難な乾物や、ボールとざる、ミニまな板、果物ナイフ、小さなハサミ、保温ボトル等を持参しました。小さめのボールとざるは、果物を洗ったり、サラダリーフを洗ったり、お皿がわりにも使えるのでマストアイテムです! 果物ナイフも果物や野菜を切るのに必需品でした。
保温瓶はお味噌汁を作ったり、お茶を飲むのに便利でした。何せ作業スペースがないので、わたしは冷蔵庫横の衣類ダンスのスペースをキッチン代わりにアレンジして、調味料や食料を保管したり、材料を切ったりする作業台にして使いました。
コネクティングルームにはシャワーとトイレが一つずつ設置されてるので、スペアシャワールームをキッチン専用(お皿や果物を洗う)として活用、もう一つのシャワールームをメインのトイレとシャワーに分けて使うようにしました。こうすることで掃除できない中、少しでも清潔に保てたと思います。
〈大量のプラスチックカトラリー〉
ミールボックスにプラスチックのスプーン、フォーク、ナイフセットが付いてきます。1日に3人分3セットが14日間で126本! 相当なプラスチックゴミに。友人にその話を聞いていたので、スプーン、フォークとお箸は家から持参しました。ホテルに連絡してカトラリーは不要な旨を伝えるとすぐに対応してくれました。
ホテルミールは色々。香りも風味もなく、美味しくないといというのが感想。量はかなり多かったです。茹で野菜は冷凍を使用してるらしく、水分が絞れるほど水っぽく食べるのがなかなか困難でした。全てキャンセルしてデリバルーでのオーダーも考えましたが、子どもたちの時間の制約もあり、食べられるメニューもあるし、何より大事な栄養源! なので、野菜、卵、ご飯のように使えるものは、レトルトカレー(MUJIカレー)に入れたり、サラダにつけ加えました。
ちなみに、和食は和食店に依頼してるのか、ちゃんと赤い浅めのお弁当箱の容器。チャイニーズは黒い容器で量も多めでした。とにかく甘くて出汁や日本の調味料の味がしないので、和食の味とは少し違いましたが、抹茶ゼリー、揚げたこ焼き、ひじきというラインナップ。ご飯にはふりかけがかかっているのに気づきましたか?頑張っているんだなという印象でした(上から目線ですみません)。
次回は、
ついに腹痛が、、からです。
Yuki Duyvestyn
日英バイリンガル料理研究家。日本発酵文化協会認定発酵マイスター。無添加素材で作るおいしい和食料理教室を主宰。実践しやすい家庭料理や、おもてなし創作料理を提案。キッズ教室、レシピ開発、企業イベントも行う。2児の母。”yukistable” offers cooking classes, catering for corporate events, recipe development.
Hong Kong LEI誌面でも簡単に作れる和食レシピを日英語で連載中。
「おいしいカレーにはかかせない、自家製ガラムマサラの作り方」
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