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2026/07/02

移り変わりの激しい香港の飲食業界において、なんと28年という輝かしい歴史を持つ中環(セントラル)の「Olé(オレ)スペイン料理レストラン(Olé Spanish Restaurant)」。1998年にスペイン出身のカルメロ・ロペス氏によって創業されて以来、流行に迎合しない「本物の味」を頑なに守り続け、目の肥えた食通たちを魅了し続けている名店です。今回は、カタルーニャ出身のエグゼクティブシェフ、サルバドール・ベネディクト氏が手掛ける待望の「夏の新メニュー」をご紹介しましょう。

一歩足を踏み入れると、そこはまるでスペインの街角にある温かいタベルナ(居酒屋)。店内では2名の専属ギタリストによる魅惑的な伝統スペイン音楽と歌のライブパフォーマンスが披露されており、温かく落ち着いたクラシックな雰囲気に包まれます。内装もまさに本場スペインそのもの。香港にいながらにして、一瞬で現地へ旅したかのような没入感に浸っていると、いよいよ極上の饗宴がスタートです!

炭火焼きらしい香ばしさと香りが食欲をそそられます。一人で食べたらこれだけでお腹いっぱいになりそう。

炭火焼きスペイン産タコ 野菜シチューとアスパラガス添え(HK$358)

まず運ばれてきたのは、美しい焼き色の大きなタコ。楕円形のシンプルな白皿に、太く立派なタコの足が大胆に1本丸ごと横たわる姿はインパクト抜群で、こんなに大きなタコを見たのは久しぶりです。綺麗な盛り付けは、まるで一幅の絵画のような気品があります

香港では下茹で済みの冷凍タコを使うお店が多い中、Oléではスペインから直送された新鮮な「生のタコ」を使用することにこだわっています。じっくり低温で蒸し上げてから炭火の直火で仕上げているため、吸盤の端はカリッと香ばしく、中は驚くほどぷりぷりでジューシー! 下に敷かれた滑らかなマッシュポテト、そして2時間煮込まれたスペイン伝統の野菜シチュー「ピスト」の凝縮された自然な甘みが、タコの旨味を何倍にも引き立ててくれます。スペイン料理を食べるなら、やはり外せない一品です。
大きなブロックが3つ入ったココット

伝統的な「フリカンドー」和牛頬肉のシチュー(HK$178)

続いては、カタルーニャ地方の伝統的なホームスタイル・シチュー「フリカンドー」。温かみのある小さめのココット鍋に盛り付けられ、本場スペインの家庭を感じさせます。じっくり煮込まれた和牛頬肉の深いブラウンのソースの中に、キノコやハーブのグリーンがさりげなく顔をのぞかせ、見るからに濃厚でコク深い味わいを予感させます

「フリカンドー」和牛頬肉のシチュー。頬肉はこんなに柔らかかったの?脂身もなく食べやすい。

本来は少し硬めの牛肉を使う家庭料理ですが、贅沢にも「オーストラリア産和牛の頬肉」を使ってタパス風にアレンジしています。ワインやキノコ、お野菜と共に3〜4時間かけて丁寧に煮込まれた頬肉は、お口の中で繊維がハラハラと解ける柔らかさ。一瞬、牛タンかと思うほどの絶妙な弾力と柔らかさを兼ね備えたテクスチャー。とにかく1粒が大きく、食べ応えもある大満足の一品です。素朴なはずの郷土料理が、シェフの手によってとても贅沢なお料理へと昇華されていました。

子羊の半頭ロースト。臭みがなく柔らかいお肉に加えて、ガーリック風味の香ばしいポテトも絶品。

スペイン中南部の恵みを味わう、圧巻の肉料理2品

ここからは、今回のメニューの最大のハイライト。どちらも気が遠くなるような「23時間」の調理工程を経て作られる、豪快なシェアリング・メインコースです。

肉料理はいずれも、テーブルをパッと華やかにする大皿で豪快にサーブされます。美しく焼き上げられた巨大なイベリコポークのフルラックや、黄金色に輝く子羊の半頭は圧倒的な存在感。肉の周囲を囲むように敷き詰められたローストポテトの黄色、そしてお肉の上に贅沢にあしらわれたフレッシュなローズマリーの深い緑が、ヨーロッパの伝統的なごちそうを思わせる、力強くおおらかな美しさを放っています。グループでの会食に1品あるだけでテーブルがパッと華やぎ、食べ応えも抜群です。

イベリコポークリブ アンダルシア風。お酒が進みそうなしっかりした味付けに、ボリュームもあります。
  • 23時間低温調理イベリコポークリブ アンダルシア風(HK$1,188 / フルラック) スペイン南部産のイベリコポークリブを、まずは低温で7時間じっくりとハーブ&スパイスとともに塩漬けして柔らかくし、その後オーブンで17時間かけてスローローストするという徹底ぶり。運ばれてきた瞬間、食欲をそそる香ばしい香りがたまりません。大皿で登場した約1.5kgの骨付き肉は圧巻の迫力です! 外は香ばしく、中は信じられないほどジューシーで、お口いっぱいに広がるスパイスの香りにノックアウトされました。
子羊の半頭ロースト。おいしいの一言!
  • 23時間低温調理スペイン産子羊の半頭ロースト(HK$3,688 / ハーフ) スペイン中部、最高峰の家畜が育つ高原地帯カスティーリャ=ラ・マンチャ産の、貴重な「乳飲み子羊」を半頭丸ごと使った超贅沢なシグネチャーディッシュ。こちらも7時間の低温煮込みと、16時間のスローローストを経て作られます。子羊ならではの、ほのかなミルクの甘みと繊細な肉質が最大限に活かされており、お肉は口の中でとろけるよう。ラム特有のクセも少なく非常に柔らかい歯応えで、大人から子どもまで誰もがおいしくいただける仕上がりです。
「ア・ラ・ラウナ」シーフードライス。今回いただいた中で特に印象深いお料理。これだけは忘れずに頼んでいただきたい!

カタルーニャ伝統焼きご飯「ア・ラ・ラウナ」シーフードライス(HK$568)

香港ではここでしか食べられないという、カタルーニャの超希少な郷土料理「ア・ラ・ラウナ(A La Llauna)」です。料理名にもなっている、長方形の平らな鉄板(ラウナ)のまま提供されるスタイルがとても新鮮です

お米への旨味の浸透度が半端なく、思わずニヤけるおいしさ。加えて鉄板焼きなところが香ばしさもあり、至福そのもの。

私たちがよく知る「パエリア」は直火で炊き上げますが、この「ア・ラ・ラウナ」は、特製の四角い金属製トレーにブロスとお米を入れ、オーブンで一気に焼き上げるのが特徴。濃厚な自家製海老だしとソフリットの旨味をこれでもかと吸い込んだお米は、一粒一粒に海の恵みが詰まっています。一面に薄く広がり、均一に焼き上げられたお米は美しい朱色。その上に大ぶりのホタテ、さらに中央には存在感のあるタコが贅沢にトッピングされ、仕上げにドットのようにあしらわれた白いガーリックアイオリソースが、現代的でリズミカルな美しさを添えています

トッピングされたのは驚くほど柔らかい新鮮なタコと、大ぶりのホタテ。これらが自家製ガーリック・アイオリソースと混ざり合うことで、重層的で奥深い味わいが広がります。ご飯を一口頬張っただけで、そのあまりのおいしさに誰もが目を丸くすること間違いなし! 「また近々絶対に食べにこよう」と食べながら心に誓うほど、記憶に残る逸品でした。

母から学んだ味、シェフ・サルバドール・ベネディクト氏

ここで、今回の素晴らしいメニューを手掛けたシェフのサルバドール氏(通称サルバ)をご紹介しましょう。バルセロナ出身の彼は、8歳のころに母親から家庭料理を学んだことで料理への献身に火がついたそうです。名門アカデミーを卒業後は、ミシュラン1つ星レストラン「Saüc(サウク)」の星獲得を支えるなど、輝かしいキャリアを築いてきましたさらにデザートの世界大会でも最高の栄誉を手にするなど、現代的でクリエイティブなセンスも併せ持っています。伝統的なクラシックの味を守りながらも、自身のルーツである家庭料理を美しく進化させた彼のスタイルが、Oléの料理をさらに特別なものにしています

過剰な演出や流行に流されず、「本物の味」を届けるというOlé28年間の誇りと情熱が、一皿ひと皿の圧倒的な手間に現れていました。落ち着いたクラシックな雰囲気の中、本物の料理を味わえるこのレストランで過ごす時間は、単なる食事の時間を超えた、貴重なひとときを過ごせる「文化体験」そのものです今年の夏は、ぜひご家族や大切な友人と一緒に、Oléでしか味わえない情熱的なスペインの美食の旅に出かけてみませんか?

一人でも気軽に立ち寄れそうな落ち着いたレストランです。

Oléスペイン料理レストラン(Olé Spanish Restaurant)
住所:1/F, Shun Ho Tower, 24-30 Ice House Street, Central(香港中環雪廠街24-30号順豪大廈1階)
営業時間:月曜〜金曜:12:00〜14:30、18:00〜22:00 土日・祝日:11:30〜14:30、18:00〜22:00
電話番号:(852)2523 8624
Webサイトhttps://book.bistrochat.com/ole

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