2020/09/15

「糖醋魚塊」

(タン チョ ユ ファイ)
(揚げ魚の甘酢あんかけ)

 

夏はたくさんの汗をかき、体力も消耗した上に食欲もあまりなくなりますよね。なんとなく甘酸っぱい味を体が求めたくなったりしませんか? 実際に甘酸っぱいのものは夏の養生としてはとても有効的な養生法です。中医学では甘酸っぱいものを合わせて摂ると体を冷ましてくれて、さらに消耗した水分を補ってくれ、食欲がない時に甘酸っぱいのものを摂ると食欲増進や疲労回復に効果があるといわれています。まさに、一石二鳥の残暑の食養生法です。

 

香港では「糖醋」(タンチョ)甘酸っぱいソースの料理はとても多いです。「糖醋」は子どもが生まれたら黒酢と砂糖で煮て作る「豚足と玉子の煮物」を食べたり、親戚などに振る舞う習慣があることからお祝いの席でよく登場します。また「糖醋」は甘い味(甜 ティム)、酸っぱい味(酸 スン)、「添孫」(ティムスン=子孫繁栄)の発音に似てることもあり、縁起料理として繁栄と幸福のシンボルの祝賀宴で頻繁に食べられます。

 

イギリスの植民地だった香港は、その当時の食文化の影響でイギリスの「A1ソース」がよく広東料理で使われています。今でも甘酸っぱい料理なら、ほぼA1ソースが使われています。このスパイシーな酸味は香港「糖醋ソース」の特徴として、一層香港風味を増す隠し味でもあります。

 

Tips ⇒  様々な酸味を合わせることにより、複雑で酸味のコクが深くなります。塩と酢と一緒に煮ると酢の「ウッ!」とくる刺激はまろやかになります。

 

材料 (2人分)

<具材>

白身魚………………………..2切れ
塩……………………………….少々
胡椒……………………………少々
小麦粉………………………..適量
玉ねぎ……………………….1/2個
人参…………………………..1/2本
きゅうり…………………….1/2本
九条ネギ……………………1/2個

<甘酢ソース>

ライム………………………..1/2個
梅干……………………………..1個
*甘麹……………………………60g

(無ければ全量氷砂糖100g)

氷砂糖………………………..50g
水………………………………100g

米酢…………………………..50g
塩麴…………………………..1大さじ

(塩麴が無ければ塩1小さじ)

トマトケッチャプ……….50g
A1ソース…………………..1小さじ

*麹:水 1:1 の自家製甘麹です。

 

 

作り方

 

<甘酢ソース> (注1)

1.ライムをスライスして、梅干しは種を取って陶器やガラス製の鍋に入れ、甘麹、氷砂糖と水を加えて沸騰してから弱火で氷砂糖を溶かすまで煮る。ライムを取り出す。

2.米酢と塩麴は電子レンジで500Wで1分過熱する。

(沸騰して溢し出す注意)

3.2を1に入れ、さらにケッチャプとA1ソースを加え、沸騰したら弱火で5分煮て出来上がり。

 

<具材>

1.白身魚は皮と骨を取って一口サイズに切り、塩を振って10分置いておく。水分が出たら拭き取り、塩、胡椒をふりかけ薄く小麦粉をからめる。

2.玉ねぎは細いくし切り、ネギは斜め薄きりにする。人参は短冊切りにする。きゅうりは縦に四等分して、種を切り取り、塩を少々振り水分が出たらキッチンペーパーで水気をしっかり取る。

 

<作り方>

1.鍋にサラダ油をしき中火にかけ、魚を焼きにしていったん取り出す。

2.新しい鍋に油をしき中火にかけ、玉ねぎ、人参をしんなりまで炒める。残りの材料を全部入れて、炒め合わせる。

3.大さじ3つ程の甘酢ソース(好みで加減する)を加え、とろみが付き、全ての材料に絡まったところで、器に盛る。

(注1) ソースはたくさん作って消毒した容器に入れ、冷蔵庫で1ヶ月保存できます。


雲姐(ワンジェ)

料理研究家。香港に生まれる。幼少期、平日は祖母、週末は料理が趣味だった父の手料理を食べて過ごす。オーストラリアへ移住を経て、結婚を機に日本へ移り20年以上。中国国際薬膳師、発酵食品ソムリエ、発行ライフアドバイザーの資格を持ち、中華圏および日本の食文化への造詣も深い。現在は、日本の人々に香港料理を伝えるべく東京で活動中。

人在東京 Prime Kitchen Labo

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