2024/06/10

こんにちは。沙季です。

日本食レストランの商品開発として香港ワーママ生活を経て、地元仙台に移住し、実家で両親と息子の４人で暮らしています。

第11回目のコラムではわたしが香港を去る理由を綴っているのでよろしければご覧ください。

さて、ヘルパーレッスン準備編、開催編に引き続き、今回は後日談。

ヘルパーさん達の温かさとホスピタリティの高さを再度実感したお話です。

和食レッスンへの差し入れは

彼女とのご縁はヘルパーエージェントさんでした。

このレッスンを開催する際、学びたいという気持ちがある方に知識をお届けできるようエージェントさんに相談したところ、数名紹介していただきました。

彼女はそのうちの１人で、料理上手な上、人に喜んでもらうことが好きで、普段からヘルパー仲間を集めて料理を振る舞っている、とてもホスピタリティと愛に溢れた方だそうです。

実際レッスンにお誘いすると喜んで参加してくれ、なんとフィリピンの家庭料理をたくさん差し入れしてくれました。

フィリピン焼きそばと、ピーナッツをピリ辛に味つけたもの。

彼女達は、レッスンで作った和食を試食。

わたしやボランティアで手伝ってくれた日本人はフィリピン料理を試食。

お互いの国の料理を食べながら、作り方やコツ、入っている材料の説明をし合いました。

レッスンを終え、みんなでワイワイ試食。参加者みんなフィリピン出身でしたが、彼女が持ってきてくれた焼きそばも地方によって味付けが違うようで、それぞれ故郷の味を紹介しあっていたのも良い時間でした。

香港で味わうフィリピンの味

レッスンを終え、片付けをして家に帰り、きつかった着物を脱ぎ、シャワーで汗を流し、息子を寝かしつけた後そっとベッドから抜け出し、冷えたビールをプシュッ。

ビールと一緒に飲みたいからと持ち帰らせてもらったピーナッツのおつまみをいそいそと出して、ひとりでおつかれさま会を開催しました。

ピーナッツは唐辛子と塩気がピリリと効いていてビールとの相性最高。

レッスンを終えた安堵感と充実感、もうすぐ香港を去ることへの寂しさを感じながら飲む藍妹啤酒(Blue Girl Beer)とフィリピンの味は忘れません。

またあるヘルパーさんから……

さて、そんなこんなでヘルパーレッスンも終え、お世話になった職場も退職し、いろんな事に幕を下ろし、あと数日で香港生活も終わりを迎えようとしているある日の夕方、わたしたちは友人宅へ集まっていました。

メンバーは、ヘルパーレッスンに賛同し手伝ってくれたボランティアのみんなと、参加してくれた料理上手なヘルパーさん。

実は、そのヘルパーさんから、「クラスに参加できたこと感謝します。よかったらお返しにフィリピン料理の作り方をお教えします」と連絡をいただいたのです。

なんてうれしいことでしょう。

レッスンは、わたしからヘルパーさん達への恩返しのようなものだったのですが、

逆にまた、しあわせな思い出をいただきました。

フィリピン料理を学ぶ会には、ボランティアを手伝ってくれた友人とそのご家族にも参加してもらいました。

子どもたちはルンピア（フィリピン春巻き）を巻くのを手伝ったり、ヘルパーさんが作る料理を興味深げに見つめたり。

友人の旦那さん達はフィリピン料理に合うお酒をたくさん買ってきてくれて、その日は出来上がったフィリピン料理でパーティーになりました。

どうしてもやりたかったこと

帰国を決めてからの日々は目まぐるしかった。

香港が大好きだから、やりたかったことを全部やってから帰りたくて。

やっぱりやって良かった。

こんなにしあわせな経験ができたから。

参加してくれたヘルパーさん、手伝ってくれた友人、協力して見守ってくれた職場のみなさん。

本当にありがとうございました。

さて、これで３回に渡るヘルパーレッスンのおはなしは終わり。

次回からは、これまたやりたかったことのひとつ、金継ぎレッスンのおはなしです。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました。

また次回もお待ちしております！

※コラム内の写真は掲載許可をいただいています。

筆者プロフィール

沙季（Saki）

東京の大手料理教室で講師を５年程務め、
その後独立。妊娠出産を機に湘南へ移住し、
レシピ開発やフードコーディネーターとして活動。
2022年香港に移住。
某日系F&B Companyにメニュー開発者として所属。
息子とヘルパーさんと３人で暮らしながら仕事をしていたが、2023年末に仙台へ移住。
フリーランスでレシピ開発や料理講師、モダン金継ぎ講師などを行う。

instagram　https://www.instagram.com/_sakioo_