2025/02/07

2024年、香港の映画シーンで話題を総ざらいしたアクション映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦！ 九龍城砦』。2025年１月17日より、いよいよ日本公開となりました！（配給：クロックワークス）
香港アクション映画の「手に汗握って大興奮する面白さ」は是非とも映像で堪能していただきたいのですが、今回Hong Kong LEIでは、香港在住の皆様に、作品を違う角度からも味わい尽くしてもらいたい！ と、この特集を企画しました。
記事を読むと、作品鑑賞が10倍楽しくなり、また、映像と共に楽しく「知る」ことで、皆様にとっての香港の歴史、芸能シーン、そして観光スポットが、より一層鮮やかに輝き始めること間違いなしです！

第一部：映画の舞台『九龍城砦』のこと、ちゃんと知ってる？

１、九龍城って、大阪城みたいな城があった？
２、九龍城砦を囲う『城壁』、誕生と消失
３、泣く子も黙る無法地帯に、何故なった？
４、映画の舞台となった80年代、実際の中の様子
５、香港人に聞いてみました。「九龍城砦ってどんな所？」

第二部：まずは５人！ 俳優・制作陣を知って映画を10倍楽しむ

１、広告ポスターよりも、動く姿が断然いい！ ルイス・クー氏
２、香港映画界のレジェンド、後光が差すサモ・ハン氏
３、悪役、でも素顔は爽やかすぎる本格武闘派フィリップ・ン氏（←筆者一推し！）
４、やっぱり美男子が好き！ テレンス・ラウ氏
５、熱い日本人アクション監督、谷垣健治氏の映画裏話

第三部：映画を見た後、行ってみよう！ 

１、九龍寨城公園（九龍城）
２、AIRSIDEの映画セット展示（啟德・カイタック）
３、アベニュー・オブ・スターズ（尖沙咀）

第三部：映画を見た後、行ってみよう！

１、九龍寨城公園（九龍城）
２、AIRSIDEの映画セット展示（啟德・カイタック）
３、アベニュー・オブ・スターズ（尖沙咀）

１、九龍寨城公園（九龍城）

九龍城砦のあった跡地は現在、九龍寨城公園という市民の憩いの場となっています。MTR屯馬線（茶色いライン）の宋皇臺駅からB２出口を出て徒歩５分ほど。（日本語表記は『九龍城砦』ですが、香港での正式表記は『九龍寨城』です）。

左側に『南門』右側には『九龍寨城』と書かれています。

公園内には運動場などもありますが、中ほどへ進むと『南門』『九龍寨城』と書かれた石の門がドンと出てきます。
この中にいくつか見所があるのでご紹介しましょう。
まずは、入ってすぐ目に入るのが解体前の九龍城砦のブロンズ模型です。住居アパートがどのように密集していたのかがよくわかります。

Outdoor Display Area

また、第一部でご紹介した城壁の一部も見ることができます。これは解体工事の行われていた1994年に発見されたもので、南門の基礎部分と、『九龍寨城』『南門』と書かれた、門の扁額です。

こちらは『衙門（ヤメン）』。清代から城内にあった建物で、いわゆるお役所でした。正面両側には1802年に作られたという２台の大砲があります。
この建物は1899年に清の役人や兵士が出て行った後（いきさつは第一部で学びましたね）老人ホーム、孤児院、学校などとして使用されていたそうです。

『衙門（ヤメン）』は1996年、香港政庁によって記念碑に指定されました。

中には資料館があるのですが、現在改装中で2025年４月30日にオープン予定です。

公園内は中国風庭園となっていて、景観もよく、ゆっくりお散歩するのに最適です。
30年前には、リアルに映画のシーンのような情景がこの地に広がっていたのだな、なんて考えながら、歩いてみてください。
なお、土日祝日は、ガイドツアーも行っています。詳細はこちらからご覧ください。

余談ですが、九龍城エリアはリトル・タイランドと言われるほど、タイ料理やタイ食材の店が充実しているので、公園散策の後においしいタイ料理を食べにいくのもおすすめです！

２、AIRSIDEの映画セット展示（啟德・カイタック）

映画鑑賞後に訪れると……もうめっちゃ盛り上がる！！！ のがこちらのセット展示です。
昨年、空港で展示していたのですが、AIRSIDEに移行しパワーアップしています。
どんな風に？

前回は空港ということもあり、広くて明るい場所での展示でしたが、今回は狭くて暗い圧迫感のある作りで、まるで本当に九龍城砦内に迷い込んだかのような気分を味わえるのです。

また、城内（？）では、啟德空港に離着陸する飛行機の轟音まで当時のように再生されています。

麻雀牌は欠かせませんね！ 左の棚に小道具、チャン・ロッグワンのインチキHKIDも飾られています。

床屋シーン、駄菓子屋シーン、路地シーンも近くで細部までよーく見ることができます。
そして今回新しいのがこちら。俳優や制作陣が真剣に映画作製に取り組んでいる表情を横から捉えた写真の数々。

思わず、「わたしを撮影現場に連れてって！」と叫びたくなりました。

展示詳細は以下です。ぜひ、皆様お誘い合わせの上、展示会に足を運んでいてくださいね！

期間：12月16日（月）〜2025年４月13日（日）
時間：11:00 – 21:00
場所：Kai Tak AIRSIDEショッピングモール

こちらAIRSIDEの記事も併せてお読みください！

３、アベニュー・オブ・スターズ（尖沙咀）

言わずと知れた、香港観光の王道。
映画を見た後は、第二部で紹介した、香港版反町隆史ことルイス・クー氏と大御所サモ・ハン氏の記念プレートを探しにいきましょう！

記念プレート。著名な香港映画人の手形やサインがあります。

人気俳優達の記念プレート前、休日は人だかりができていることも。割り込みする人々にめげずに自分の番が来たら「わたしの番です！」と、がっつり自己主張して写真を撮りましょう！

以上、「香港が100倍面白くなる！ 映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦！ 九龍城砦』から見る香港」はいかがでしたでしょうか？

この記事が、作品鑑賞のお手伝いとなり、皆様が香港の歴史、芸能シーン、そして観光スポットを今より一層身近なものとして楽しめるようになることを願っています。

またHong Kong LEIでは、2025年２月から香港直送搾りたてフレッシュでお届けする香港映画コラムを開始いたします。こちらもお楽しみに！

取材・文　小林杏（編集部）

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