2026/06/08

香港のセントラル、ウィンダムストリートのビル2階に佇む「Casa Lisboa(カーザ・リスボア)」は、今年で17年目を迎えた実力派の名店です。ここで大切に守り続けているのは、日本人にもファンの多い、ポルトガル伝統の純粋な「郷土の味」です。
明るい自然光が差し込む店内には、ポルトガルの伝統的なタイルがあしらわれたオープンキッチンが広がり、本国出身のシェフ、ロドルフォ・ヴィセンテ氏の活気ある手仕事がのぞきます。家庭で愛される素朴な料理にポルトガルの伝統食材を使いつつ、味付けや香りの引き立て方を現代の洗練されたビストロ風にアップデートしているところが、彼の手がけるお料理の大きな特徴です。

そんな名店から、お腹も心も満たされる平日限定のランチコース(3コース・HK$268〜)が登場しました。前菜、主菜、デザートを20種類以上もの豊富な選択肢から選べるという、なんともウキウキする贅沢な構成です。お昼からもう少し贅沢を広げたいなら、ランチ限定の特別価格で追加できる小さな前菜たちも外せません。ワインを一杯合わせたくなるような魅力的なメニューが揃っており、ランチとはいえ誘惑に勝つのは至難の業です。

まずは、追加前菜(+HK$90)として選べる「36ヶ月熟成の伊比利亞(イベリコ)火腿」。極上の生ハムに、蜂蜜とバルサミコ酢でグラッセしたイチジクとナッツを添え、甘み・酸味・香ばしさを立体的に掛け合わせたモダンな一皿です。

さらに、ポルトガルの国民食である干しダラ(バカリャウ)のすり身を贅沢に60%も使用した、サクサクの「コッドフィッシュケーキ(1個 +HK$70)」も外せません。

タラのすり身がしっかりと感じられるこちらのコロッケは、お店のシグネチャーメニュー。やっぱりタラを使ったポルトガル料理は格別のおいしさです。

超定番の「蒜蓉欖油八爪魚(ガーリック・オクトパス / +HK$95)」もやはり見逃せません。できたてでオイルがグツグツと音を立てる状態で運ばれてくるため、運ばれた瞬間から食欲をそそられます。肉厚で驚くほど柔らかいタコを堪能したあとは、旨味が溶け出したにんにくオイルにパンを浸して味わうのも至福のひととき。パンだけでお腹いっぱいにしないよう注意が必要です。

セットに含まれる前菜にも、ポルトガルを代表する伝統料理が並びます。たとえば「クラムのブリャオン・パト」。にんにくとオリーブオイル、白ワインでふっくらと蒸し上げられたハマグリは、海の恵みが凝縮されたスープが絶品です。おいしいエキスを吸ったスープにパンを浸して頬張ると、爽やかなレモンとコリアンダーの風味が追いかけてきて、思わず笑みがこぼれます。

また、「紅菜頭沙律配羊奶芝士(ビーツと山羊乳チーズのアルガルヴェ風サラダ)」は、ポルトガル最南端のリゾート地のスタイルを取り入れた、色鮮やかで爽やかな一品。人参やフレッシュチーズを使う伝統を受け継ぎつつ、今回はビーツを主役にハニーマスタードを合わせ、現代のヘルシー志向に合わせたトレンド感のある組み合わせに仕上げています。

主菜(メイン)のシグネチャーとして絶対的な人気を誇るのが、2ヶ月未満の子豚を贅沢に使った「伝統的な子豚のロースト(レイタォン・ア・バイラーダ)」です。古代から伝わる秘伝のレシピで丸1日マリネし、3時間かけてじっくりと焼き上げられたお肉は、皮がパリッと香ばしく、中は驚くほどジューシー。添えられたオレンジをお肉に滑らせ、さっぱりとした酸味を纏わせていただくのが本場流です。伝統的なソーセージ(チョリソー)と子豚のレバーの旨味が染み込んだライスもセットになっており、これぞポルトガルの真髄という味わいを体験できます。

今回いただいたのは「烤伊比利亞羊排(ロースト・イベリコ・ラムリブ / +HK$38)」。イベリコといえば「豚」が有名ですが、こちらは大変希少な「羊(ラム)」です。スペインやポルトガルの一部地域でドングリを食べて育ったこのラムは、一般的なラムよりも臭みが驚くほど少なく、上品で濃厚な旨味と驚くほど柔らかい肉質が特徴の最高級素材。香ばしくローストされたリブに、なめらかなガーリックマッシュポテトと野生のキノコ(ワイルドマッシュルーム)が絶妙にマッチしています。

海の恵みを存分に味わいたい気分なら「シーフードジューシーライス」がおすすめ。ロブスターやトマト、ブランデーを6時間かけて煮込んだ濃厚な特製ブロスで炊き上げるお粥風のリゾットです。お米の1粒1粒が海の甘みをたっぷりと吸い込んでおり、優しい味付けながらも、スプーンを進める手が止まらなくなる至福のおいしさです。

大きな窓からは自然光が差し込み、開放感も抜群。窓側の席から外の景色を眺めながら食事を楽しめる、雰囲気の良い空間が広がっています。


さて、「もうお腹がいっぱいで何も入らない!」と思いきや、デザートが運ばれてくると不思議と別腹に収まってしまうもの。おすすめのとろりと甘い焼きたてミニエッグタルト「パステル・デ・ナタ」も魅力的ですが、今回は伝統的な2品をチョイスしました。

一つは、砕いたビスケットとクリームを何層にも重ねたひんやりスイーツ「木糠布丁(セラドゥーラ)」。そしてもう一つは、ポルトガル特産のポートワインでじっくり煮込んだ、大人な味わいの洋梨のコンポート「体酒煮梨(ペラ・ベベダ)」です。食後をさっぱりと締めくくりたいときには、この洋梨のコンポートが最高にぴったりです。
物価の高い香港において、これほどハイクオリティでおいしく食べられるランチコースは本当に貴重です。にぎやかな日常から少しだけ離れ、異国の歴史と温かみあふれる味覚に身を委ねてみてはいかがでしょうか。お財布にも優しいHK$268からの贅沢なランチコース。ぜひ大切な方を誘って、心和むポルトガルへのショートトリップのような特別なランチタイムをシェアしてみてくださいね。

Casa Lisboa Gastronomia Portuguesa
住所: 2/F Parekh House, 63 Wyndham Street, Central, Hong Kong
電話番号: 2905 1168
オンライン予約: https://book.bistrochat.com/casalisboa
ランチ提供時間: 月曜日〜金曜日 12:00〜(ラストオーダー 14:00)※祝日を除く
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