2026/07/10
一際目立つ啓徳スタジアム。この下を潜ってトンネルに突入する。
みなさん、こんにちは!夏休みが始まりましたね。今年も子どもの夏休みに合わせて帰省する方も多いのではないでしょうか?実は、筆者も例に漏れず帰省することにしました。
九龍東部の将軍澳エリアから、香港国際空港に行く手段としては、大きな荷物を引きずって空港エクスプレスまで行くのはちょっと大変。そこで車かバスでの移動になるのですが、いつも「渋滞に巻き込まれないか」「時間通りに空港に到着するか?」など、プレッシャーを感じていました。先日は荷物も多かったので、将軍澳エリアからは車で空港へ向かうことにしました。どんなに順調でも片道1時間以上、ラッシュ時ともなればそれ以上の時間がかかるのが当たり前。気合を入れて出発したのですが……なんと、いつもより20分も早く空港に到着してしまったのです!
「えっ、まだこんな時間!? 一体何が起きたの?」となんだかキツネに包まれた気分でした。その秘密こそが、今回ご紹介する新ルート「中九龍繞道(Central Kowloon Bypass / CKB)」です。このあまりに劇的でびっくりな実体験を、ぜひHong Kong LEIの読者のみなさんにもシェアしたい!という熱い想いから(笑)、今回はこの大注目のバイパスについて徹底解説します。

圧倒的な時短効果!空港へ行くのにどれくらい短縮できる?
まずは、誰もが一番気になる「どれくらい便利なの?」という点からお話ししましょう。 結論から言うと、九龍東部「観塘(クントン)、九龍湾(カオルーンベイ)、啓徳(カイタック)など」や将軍澳エリアから香港国際空港(ランタウ島)へのアクセスは、これまでとは比べものにならないほどスムーズになります。
これまでは、九龍を東西に横断するために混雑した一般道や、渋滞の名所である主要幹線道路を迂回しながら走る必要がありました。しかし、この中九龍繞道を利用すれば、九龍湾エリアから油麻地までの所要時間が、従来のラッシュ時で約25〜30分かかっていたところ、なんとわずか約5分にまで短縮されます。これだけで、約20〜25分もの時間をショートカットできる計算です。
わたしが体験した「20分の短縮」は、決して偶然や幸運の産物ではありません。西九龍公路(West Kowloon Highway)へダイレクトに突き抜けることができるため、空港へと続く高速道路網(青衣・ランタウ方面)への合流が驚くほどスムーズになります。旅行や一時帰国、出張の際、あの悪名高き九龍の渋滞リスクを恐れないで、心にゆとりを持って空港へ向かえるようになるのは、空港を頻繁に使うわたしたち在港外国人にとっても最高に嬉しいニュースですよね。
トンネルはとにかく長くて、2分以上は走行した。
そもそも「中九龍繞道」って?概要と仕組みをスッキリ解説
では、この奇跡のような時短を叶えてくれた「中九龍繞道」とは、一体どのようなバイパスなのでしょうか。その概要をスッキリと整理してみました。 中九龍繞道は、九龍の中央部を東西に貫く、全長約4.7キロメートルの主要幹線道路。その大半は、街の景観や環境に配慮した最先端の「地下トンネル」で構成されています。2025年12月21日に「油麻地セクション」などの主要な区間がすでに先行して一般向けに正式開通しています。
東西のポータル(出入り口)は、それぞれ次のような巨大な道路ネットワークと結ばれています。
▶︎西側(油麻地セクション): 油麻地インターチェンジに直結。海宝路(Hoi Po Road)、西九龍公路(West Kowloon Highway)、連翔路(Lin Cheung Road)を経由して、香港島西区、葵涌、ランタウ島(空港方面)、長沙湾、尖沙咀にアクセスできます。
▶︎東側: 啓徳(Kai Tak)インターチェンジおよび九龍湾の道路網に接続。承啓道(Shing Kai Road)や啓祥道(Kai Cheung Road)などを経由し、話題の啓徳スポーツパークや、九龍湾、観塘、啓徳クルーズターミナルへ行き来が可能です。
近年目覚ましい発展を遂げている「啓徳エリア」には、巨大なスポーツパークやドーム、そしてクルーズターミナルなど、今後は国内外から大量の人が集まる大型施設が集中しています。こうした一大拠点と、空港のあるランタウ島や西九龍エリアなどをタイムラグなしで結ぶのが、この中九龍繞道です。多くの人々が安全に、そしてストレスなく素早く移動できるこの「大動脈」は、エリア全体のさらなる発展を支える存在として、今後大いに活躍しそうです。
気になる「通行料」は無料?有料?
ドライバーや、タクシーを利用するみなさんにとって「通行料が必要かどうか」は、利用するかどうかをシビアに判断するポイントですが、こちらは現在無料。しかし、九龍湾セクションを含む全線が完全開通する2026年後半から、有料化がスタートする予定となっています。金額はHK$8程度と伝えられています。

「Route6(幹線6号線)」が完成する、これからの香港の将来見通し
この中九龍繞道時の開通は、単なる一本の道路の完成に留まらないそうです。香港の未来のインフラを大きく変える、壮大なプロジェクトのピースの1つになります。 このバイパスは、将来的に、将軍澳ー藍田トンネル(Tseung Kwan O – Lam Tin Tunnel)や啓徳幹線(Trunk Road T2)と連結することが決まっています。これらが一体化することで、香港の新しい大動脈となる「Route 6(幹線6号線)」という巨大な道路ネットワークが形成されます。
現時点(2026年7月現在)では「定期運行する路線バス(空港バス含む)はまだここを走っていません。今後完全に開通した暁には、新しい路線バスの運行ルートなども発表されるでしょう。
いかがでしたか? 将軍澳から空港まで、まさかの20分短縮という感動から始まった今回のレポート。これまで渋滞を恐れて、遠出や空港への移動をちょっぴり億劫に感じていた方も、ぜひこの新しく生まれ変わった「中九龍繞道」の快適さを体感してみてください。
今後の完全開通と有料化に向けて、香港の街はこれからもどんどん便利に、スマートにアップデートされていきます。変化のスピードが早い香港だからこそ、新しいインフラを賢く味方につけて、日々の暮らしやドライブを思いっきり楽しんでいきましょうね!
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